反芻
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第四胃では分泌される胃液酸性)により共生微生物菌体(およびその代謝産物)は消化され、その後小腸へ送られ栄養として吸収される[注 5]

このように、反芻動物は、植物そのものを自身の力で直接消化吸収しているわけではない[注 6]
反芻しない草食動物

ウマ、ウサギ、ゾウなどは、反芻動物とは異なり、反芻胃を持たず反芻しない。

しかし、盲腸内に共生微生物が存在し、同様に繊維質成分がそこで分解された後、栄養分となり、盲腸結腸で消化吸収される。
雑食動物・肉食動物

なお、多くの雑食動物・肉食動物では、盲腸における繊維質成分の分解は、ほぼ機能せず、栄養分として吸収されない。ただしブタイノシシ亜目)は分解・吸収がよく機能する。
宗教

ユダヤ教カシュルート(en:Kashrut、コーシェル、コーシャ。食事に関する規定)では、食べて良い陸棲動物は「反芻するもの」に限られている。『レビ記』では不浄な生き物として以下を挙げている。

反芻する[注 7]が、の分かれていない動物(11章4-7節)

ラクダウサギ(欽定訳、Coney)もしくはイワダヌキ(Rock Badger)


蹄が分かれているが、反芻しない動物(11章8節)

ブタ


心理学

何度も同じ事柄について思考をめぐらせることを、心理学などにおいて「反すう」と表現する[2][注 8]
脚注
出典^ Matsuda I, Murai T, Clauss M, Yamada T, Tuuga A, Bernard H, Higashi S.Regurgitation and remastication in the foregut-fermenting proboscis monkey(Nasalis larvatus). Biol Lett. 2011 Mar 30. 外部リンクも参照のこと
^ 西川大志, 松永美希, 古谷嘉一郎、「【原著論】反すうが自動思考と抑うつに与える影響」 『心理学研究』2013年 84巻 5号 p.451-457, doi:10.4992/jjpsy.84.451。

注釈^ ラクダ類より、反芻をしないイノシシ類やカバ・クジラ類の方が反芻類により近い関係にある。
^ 従来、偶蹄類中でも反芻亜目とラクダ亜目はどちらも反芻をすることから特に近縁と考えられていた。
^ この過程はシロアリが木を消化するのと同じである。
^ シロアリの多くの種では体外共生菌を通して利用される。
^ 反芻動物はそれらを吸収し、好気呼吸の基質とすると共に脂肪などの再合成を行う。
^ 哺乳類が消化吸収できる成分は反芻胃で共生微生物が事実上すべて利用してしまっている。
^ あくまで宗教上の定義であって、実際のウサギやイワダヌキは食べた物を胃から口へ戻す能力を持たない。
^ 反芻(反すう)思考、ぐるぐる思考とも呼ばれている。

関連項目

吐き戻し

ミノ

ハチノス

センマイ

ギアラ

外部リンク

テングザルの反芻行動の発見(京都大学)

典拠管理データベース: 国立図書館

イスラエル

アメリカ


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