法律は10条よりなる簡単な条文であるが、台湾が独立を宣言した場合、台湾独立派分子に対する「非平和的手段」を取ることを合法化しており[3]、各方面で論議を呼んだ。
法律は「一つの中国」の原則を掲げ、三通(郵便、交通、通商の直通)を進めることにより中国と台湾の両岸関係の促進を唱い、第7条では台湾の平和的統一の段階を明示しているが、第8条でもし台湾独立分子が台湾を中国から分裂させる重大な事態になれば、非平和的手段を取ることもあると警告している。これは台湾の陳水扁政権が目指している台湾新憲法制定や国号改称など台湾独立色の強い政策をさすものと受け取られている。 ロシア[4][5]、ベラルーシ[6] ウズベキスタン[7]、アゼルバイジャン[8]、キューバ、ベネズエラ、ドミニカ共和国[9]、インドネシア[10]、カンボジア[11]、ネパール[12]、 シリア[13]、パキスタン[6]、エチオピア[14]が反国家分裂法を支持した。 これに対し、台湾側は台湾は一度も中華人民共和国の一部であったことはなく、また、反国家分裂法が台湾に対する武力行使を規定した事に反発を強めた。3月26日には反国家分裂法に反対して中華民国総統・陳水扁が呼びかけ[15]、120万人が参加したデモが与党民進党の主催により台北市内で行われ、総統陳水扁、前総統李登輝や行政院長謝長廷らも参加した[16]。 3月28日には、日本を訪問中のリチャード・ギアが記者会見の場で突然、反国家分裂法に反対するメッセージを述べた[17]。 翌2006年、台湾は反分裂国家法が四つのノー、一つのないの前提条件を消失させたことを理由に、国家統一綱領と国家統一委員会を終止させた。
影響
脚注^ “反国家分裂法を採択 中国全人代が閉幕”