及川奈央
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キャラクターデザインを担当した酉澤安施によれば、ケガレシアのデザインは、配役決定以前から及川奈央をイメージして描かれていた[40]。また悪の組織ガイアークは、企画発表時の「『悪』として揺るぎのない存在」から、実作では「愛すべき悪役」へと性格を変化させたが、日笠淳プロデューサーによれば、その要因は武上純希の脚本と及川奈央の「愛らしさ」であったという[41]。この出演により今までと違うファン層を広げることに繋がった。悪役なので撮影前は「石を投げられる覚悟で」と言われていた[42][43]が、放送が始まってみると、撮影を見学に来た子供や親子連れに声をかけられたり記念写真を求められ、それが非常に嬉しかった[44]

映画『BUNBUN!BANBAN!劇場BANG!!』では、当初予定になかった居酒屋の女将を含む二役を演じているが[45]、これは京都太秦での撮影への参加を本人が志願して、自らスケジュール調整を行った結果追加されたものである[46]

番組中で、楼山早輝/ゴーオンイエロー役の逢沢りなと須塔美羽/ゴーオンシルバー役の杉本有美と共に期間限定ながらもアイドルユニットG3プリンセスを結成した。物語中の設定だけでなく、実際にG3プリンセス名義でCDと写真集をリリース、イベントでのライブも行った[47]。最初に話を聞いた時は他メンバーと年齢差が大きいことから「私が入っていいのか?」と思い[42]、一度はオファーを辞退したという[48]。この時、「10代の2人に負けないように、加圧トレーニングを受け、禁酒して、体形を整える」などの努力[49][50]をした。名乗りは「ガイアーク・セクシー担当」だが、本人は「お笑い担当」のつもり[51]だった。『海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 空飛ぶ幽霊船』(2011年8月公開)でも、野球仮面との野球対決において、ゴレンジャーハリケーンのボールから現れたG3プリンセスが野球仮面を翻弄するシーンにケガレシア役として出演している。

怒りオヤジ』中でケガレシアの台詞を借用し、相前後して『ゴーオンジャー』中で『怒りオヤジ』の太鼓を借用[52]するという、製作局をまたいだ相互パロディが見られた。この他、及川のキャラクターを題材にした演出上の細かな遊びが作中随所[* 6]に見られる。

侍戦隊シンケンジャーVSゴーオンジャー 銀幕BANG!!』では、「死者は生き返らせない」というシンケンジャーのルールがあったが、三大臣復活を奨める声を無視できず、宇都宮孝明プロデューサーの決断により三途の川にいたという設定が採用された。及川奈央の「三途の川を船で流れている」という案を聞いた中澤祥次郎監督により、エンディングでは「船に乗る三大臣」の趣向が盛り込まれた[53]

衣装は体のサイズを細かく測って作られており、少しでも太ると肉がはみだすので、撮影中は体型が変わらないことが求められていた[40][43]。初撮影から4年後の『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』撮影時にも、「ちょっときつかった」と言いつつ本編時の衣装を使用している[54]

高橋源一郎の小説『「悪」と戦う』[* 7]の主人公少年の台詞中で「及川奈央が演じてる『害水大臣ケガレシア』とか」と言及されている。

その他の女優活動関連


2004年半ば以降、AVから本格的に女優活動への移行を模索していた及川奈央を支援し、役者として梶研吾に紹介したのは、『ファンタズマ?呪いの館?』で脚本を担当した新田隆男だった。新田は2007年7月6日に死去するが、たまたまその直後に梶が監督し及川がアリサ役で出演する『ULTRASEVEN X』第6話のクランクインが控えていた[55]唐橋充が演じる宇宙への永遠の旅に出る男の役名が「日多隆男」に変更された[56]ことと共に、演出や演技の細部に梶や及川・唐橋をはじめとするスタッフ・キャストの、新田に向けた追悼の意を読み取ることができる。

30minutes』を監督した大根仁は、自ら「及川奈央原理主義者」と称するほどのファンで、AV引退後直後の及川奈央に、自ら出演オファーをしたという。「及川奈央は生まれつき、女優の骨を持って生まれてきた」[57]と、その生来の美しさを表現している。

2005年の『牙狼-GARO-』出演は、第6話を担当した梶研吾の推薦によるものだと、総監督雨宮慶太が明かしている[58]。この時アクション監督を務めた横山誠は、及川奈央の身体の柔軟さを指摘し、生身アクションを演ずるにあたって「勝算ありなんです、脚が高く上がるんで」[59]と評している(身体の柔軟さについては、本人も自分の身体的特徴中の一番に挙げている[60])。この出演について、雨宮からは「もう一回仕事がしたい」と評価されていたが、これは後年、横山を総監督として制作されたテレビシリーズ第3作『牙狼-GARO- ?闇を照らす者?』第11話で実現することとなる。

『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』で蜂女を演じるにあたり仮面ライダー8話 (オリジナル版蜂女登場回) を視聴。また独特の笑い声も自宅の浴槽で練習した[61]。撮影前は初代蜂女のような正統派の悪役怪人をめざしていたが、現場で石橋蓮司演じるスーパー死神博士との関係や、ネオ生命体に対する母性に見られるような、女としての要素が膨らんでいったという[62][63]。役に対する敬意を込めて「蜂女さん」と呼ぶことが多い。

大河ドラマ『龍馬伝』への出演は、担当プロデューサーの要望[64]で実現したが、及川奈央本人によるとオファーから衣装合わせ・カツラ合わせを経て撮影までわずか二週間というあわただしいものだった[65]。思いがけないオファーに「初めは“ドッキリ”かと思った」[7]という。一方、及川は番組中で、最近は和風に関心があり、憧れの仕事として、日本酒のCMや日本舞踊、さらには大河ドラマにも出たいと語ったことがある。「いっぱい言葉にしたほうが、言霊ってあると思うので」[66]。結果的には三ヶ月余りで「言霊」の通り実現した形になっている。

舞台『15?0 ?フィフティーン・ラブ?』の設定が「少女マンガ」の世界だったため、『君に届け』や『ママレード・ボーイ』などから、女子高校生の恋愛対象となる男子をイメージして、仕草を研究した[8]

『CR及川奈央のフルーツスキャンダル』


及川奈央のパチンコ台を作ろうという発想は、2004年の雑誌連載記事に遡り、平和への「押しかけプレゼン」などの企画が行われた[67]。しかし、この時点では商品化には至らなかった。2006年にパチスロ及川奈央の制作が進行した。同年9月29日と30日にビデオとスチールの撮影が行われたが、発売会社の都合でお蔵入りとなった[68]。2007年、平和の子会社となったオリンピアが開発を担当し、商品開発がスタートした。同年暮れごろには、液晶画面の演出に使用されるコスプレ映像の撮影や、グアムでの水着ロケが行われた。声のアフレコは撮影よりさらに一年後に行われたが、ホールの音響に埋もれないよう、通常より高い声が求められ、「リーチ」の台詞だけでも数十回録った[69]

やや特異な遊戯仕様 (デジタルで揃った数字により以後の大当たり回数を示唆する) を現行規制の枠内で実現しようとしたことや、オリンピアの旧型台枠を前提に設計されていたことなどから、実際に市場投入されるかどうか微妙とされた時期もあったが、生産数量限定で2009年8月31日より出荷 (機種名「CR及川奈央のフルーツスキャンダルSD2」) されることとなり、インターネットラジオ番組中で本人からも発表があった[70]。また、SD2と同時期に開発された甘デジ仕様のTR、およびその改良型のTRZが、受注生産方式により、2010年2月14日より出荷された。

撮影から稼動まで一年半以上かかったため、及川奈央は「今自分でこの台を打って自分の画像を見ると懐かしい感じがする」とパチンコ店での宣伝イベントで語っている。また、コスプレや水着のイメージ映像の仕事としては、これが最後になるだろうと言っている[71]

趣味・嗜好・性格関係



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