及川奈央
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お母さん役とか(中略)この如来[* 4]みたいな役をやってみたい。優しくて温かい役」[22]と述べていた。

舞台で演技することの魅力として「生でリアクションが返ってくる、それがお客さんと一緒に作品が作られていく瞬間というか」[33]、「笑い声が直接体に響いてくると心の底から嬉しく震えます。お客様ばかりではなく共演する役者さんひとりひとりの呼吸、表情、感情の動き、汗や涙の一粒までも、目の前ですぐそばで体感できます。芝居の人物が、そこに『存在』しているのです」[34]と語っている。

愛称 「ナオちゃん」(一般的)、「オイちゃん」(主に共演者など)、「オイナオ」(主にAV女優時代からのファンなど、また現行の公式ドメインにも採り入れられている)、「なおち」(友人の熊切あさ美が使ったことから主にネット上でファンにも使われるようになった)など。

2009年5月より日本エイズストップ基金協力委員[35]

エピソード
デビュー当時


芸名の由来-2000年4月に事務所に所属した際、たまたまマネージャと事務職員が読んでいた本の登場人物二名「及川」と「奈央」を組み合わせて芸名とした
[36]。2000年にデビューする新人中で一番になれという社長の思いから「二千一子」とする案もあった[17]

街頭でスカウトされてAV女優になることを承諾したにもかかわらず、最初の数ヶ月はいずれのメーカーの面接にも合格せず屈辱的な思いをしたが、そのためかえってやる気が湧き[37]、「歴史に残るAV女優になる」という目標を立てた[38]。先輩AV女優の作品を多く見、特に森下くるみを目標として研究した[39][* 5]。また、業界入りする前から知っていた唯一のAV女優で「あこがれ」「頂点の人」として夢野まりあを挙げている[38]

『炎神戦隊ゴーオンジャー』のケガレシア役関連


キャラクターデザインを担当した酉澤安施によれば、ケガレシアのデザインは、配役決定以前から及川奈央をイメージして描かれていた[40]。また悪の組織ガイアークは、企画発表時の「『悪』として揺るぎのない存在」から、実作では「愛すべき悪役」へと性格を変化させたが、日笠淳プロデューサーによれば、その要因は武上純希の脚本と及川奈央の「愛らしさ」であったという[41]。この出演により今までと違うファン層を広げることに繋がった。悪役なので撮影前は「石を投げられる覚悟で」と言われていた[42][43]が、放送が始まってみると、撮影を見学に来た子供や親子連れに声をかけられたり記念写真を求められ、それが非常に嬉しかった[44]

映画『BUNBUN!BANBAN!劇場BANG!!』では、当初予定になかった居酒屋の女将を含む二役を演じているが[45]、これは京都太秦での撮影への参加を本人が志願して、自らスケジュール調整を行った結果追加されたものである[46]

番組中で、楼山早輝/ゴーオンイエロー役の逢沢りなと須塔美羽/ゴーオンシルバー役の杉本有美と共に期間限定ながらもアイドルユニットG3プリンセスを結成した。物語中の設定だけでなく、実際にG3プリンセス名義でCDと写真集をリリース、イベントでのライブも行った[47]。最初に話を聞いた時は他メンバーと年齢差が大きいことから「私が入っていいのか?」と思い[42]、一度はオファーを辞退したという[48]。この時、「10代の2人に負けないように、加圧トレーニングを受け、禁酒して、体形を整える」などの努力[49][50]をした。名乗りは「ガイアーク・セクシー担当」だが、本人は「お笑い担当」のつもり[51]だった。『海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 空飛ぶ幽霊船』(2011年8月公開)でも、野球仮面との野球対決において、ゴレンジャーハリケーンのボールから現れたG3プリンセスが野球仮面を翻弄するシーンにケガレシア役として出演している。

怒りオヤジ』中でケガレシアの台詞を借用し、相前後して『ゴーオンジャー』中で『怒りオヤジ』の太鼓を借用[52]するという、製作局をまたいだ相互パロディが見られた。この他、及川のキャラクターを題材にした演出上の細かな遊びが作中随所[* 6]に見られる。

侍戦隊シンケンジャーVSゴーオンジャー 銀幕BANG!!』では、「死者は生き返らせない」というシンケンジャーのルールがあったが、三大臣復活を奨める声を無視できず、宇都宮孝明プロデューサーの決断により三途の川にいたという設定が採用された。及川奈央の「三途の川を船で流れている」という案を聞いた中澤祥次郎監督により、エンディングでは「船に乗る三大臣」の趣向が盛り込まれた[53]

衣装は体のサイズを細かく測って作られており、少しでも太ると肉がはみだすので、撮影中は体型が変わらないことが求められていた[40][43]。初撮影から4年後の『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』撮影時にも、「ちょっときつかった」と言いつつ本編時の衣装を使用している[54]

高橋源一郎の小説『「悪」と戦う』[* 7]の主人公少年の台詞中で「及川奈央が演じてる『害水大臣ケガレシア』とか」と言及されている。

その他の女優活動関連


2004年半ば以降、AVから本格的に女優活動への移行を模索していた及川奈央を支援し、役者として梶研吾に紹介したのは、『ファンタズマ?呪いの館?』で脚本を担当した新田隆男だった。新田は2007年7月6日に死去するが、たまたまその直後に梶が監督し及川がアリサ役で出演する『ULTRASEVEN X』第6話のクランクインが控えていた[55]唐橋充が演じる宇宙への永遠の旅に出る男の役名が「日多隆男」に変更された[56]ことと共に、演出や演技の細部に梶や及川・唐橋をはじめとするスタッフ・キャストの、新田に向けた追悼の意を読み取ることができる。

30minutes』を監督した大根仁は、自ら「及川奈央原理主義者」と称するほどのファンで、AV引退後直後の及川奈央に、自ら出演オファーをしたという。「及川奈央は生まれつき、女優の骨を持って生まれてきた」[57]と、その生来の美しさを表現している。

2005年の『牙狼-GARO-』出演は、第6話を担当した梶研吾の推薦によるものだと、総監督雨宮慶太が明かしている[58]。この時アクション監督を務めた横山誠は、及川奈央の身体の柔軟さを指摘し、生身アクションを演ずるにあたって「勝算ありなんです、脚が高く上がるんで」[59]と評している(身体の柔軟さについては、本人も自分の身体的特徴中の一番に挙げている[60])。この出演について、雨宮からは「もう一回仕事がしたい」と評価されていたが、これは後年、横山を総監督として制作されたテレビシリーズ第3作『牙狼-GARO- ?闇を照らす者?』第11話で実現することとなる。

『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』で蜂女を演じるにあたり仮面ライダー8話 (オリジナル版蜂女登場回) を視聴。また独特の笑い声も自宅の浴槽で練習した[61]。撮影前は初代蜂女のような正統派の悪役怪人をめざしていたが、現場で石橋蓮司演じるスーパー死神博士との関係や、ネオ生命体に対する母性に見られるような、女としての要素が膨らんでいったという[62][63]。役に対する敬意を込めて「蜂女さん」と呼ぶことが多い。

大河ドラマ『龍馬伝』への出演は、担当プロデューサーの要望[64]で実現したが、及川奈央本人によるとオファーから衣装合わせ・カツラ合わせを経て撮影までわずか二週間というあわただしいものだった[65]。思いがけないオファーに「初めは“ドッキリ”かと思った」[7]という。
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