港名は「博多港」であり、明治から昭和初期まで用いられていた「福岡港」(現在の福岡船溜)の呼称は博多臨港線の貨物駅「福岡港駅」(1985年廃止)に残すのみとなっていた。志賀島と糸島半島を結ぶ線から内側の湾名は、国土地理院の定義では西部域を「福岡湾」、東部域を「博多湾」とするが、一般的には総じて「博多湾」と呼ばれ、地図によっては両者が併記される。 バラエティ番組のみならず報道番組といったテレビ番組や全国区の雑誌の記事や漫画などのマスメディアでは、しばしば曖昧な定義で「博多」[注 9] という言葉が利用され、時には福岡市を「博多市」と誤って紹介することすらある。 ターミナル駅であり他県との玄関口となる博多駅をはじめ、博多どんたく・博多祇園山笠・博多ラーメン・博多明太子など全国的に知られた祭事や土産品や施設などに「博多」という言葉が用いられる。そのため、九州外での認知度としては「福岡」よりも「博多」の方が高い事がままある。東京駅では博多行きの新幹線が日常的に発着することもあってか、東日本方面で福岡方面を指す場合、「福岡のほう」と言うよりも「博多のほう」と言う方が通りが良いのも否定できない。全国区で活躍するタレントや歌手が自らの出身を分かりやすく「博多」と言うこともその証左である。 福岡市出身の漫画家・うえやまとち作の漫画『クッキングパパ』では、天神や百道などを含め、福岡市の意味としてその大部分を「博多」と表現している。しかし漫画の舞台は博多部でもなければ博多区でさえない東区の香椎である。西尾維新作の小説『新本格魔法少女りすか』では冒頭部に「博多市」の名が登場するが、これは福岡市をモデルとした架空の都市である。 福岡県産のブランド農産物が全国の市場に向けて出荷される際、マーケティング戦略として「博多」の知名度にあやかったネーミングがなされている。その例として、イチゴの博多あまおう、博多なす、博多万能ねぎ、はかた地どり、博多華味鳥などがある。これら博多ブランド農産物の生産地には、熊本県に隣接するみやま市や、大分県に隣接する豊前市なども含まれる。 博多部を中心に用いられた方言が博多弁である。江戸時代までは福博の住み分けが明確であり、中洲を越えた那珂川対岸の福岡部(福岡城城下町)では福岡城勤めの武士層と家族係累が話す「福岡弁」(がっしゃい言葉)が用いられていたが、もともと話者の絶対数が少なかったうえ、平成に入ると話者はほぼ消滅し、一部の方言研究家による文献に残るのみである。かくして明治期以降、博多弁が博多部を中心に福岡市とその周辺に広がった。 必ずしも博多部にあるものばかりではない。商業施設やホテルなどは博多駅周辺に集積している。
メディア
特産品
方言
「博多」を冠する主な施設・企業等
商業・娯楽施設「博多町家」ふるさと館
博多駅関連
JR博多シティ - 博多駅ビル。2011年3月開業。
アミュプラザ博多
博多阪急
博多井筒屋 - かつて博多駅にあった百貨店。
マイング博多駅名店街
博多駅地下街
博多デイトス
エキサイド博多 - 2015年4月にデイトスアネックスに改称。
KITTE博多 - 2016年開業。
博多マルイ
JRJP博多ビル
博多バスターミナル
ヨドバシ博多
キャナルシティ博多
「博多町家」ふるさと館
博多川端商店街(川端通商店街)
博多リバレイン
博多座
博多リバレインモール by TAKASHIMAYA 博多温泉
博多大丸 - 大丸松坂屋百貨店(J.フロント リテイリング傘下)の連結子会社。かつては呉服町交差点(福岡市地下鉄箱崎線の呉服町駅)にあった。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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