南西諸島
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国土地理院の地方図による区分および名称[18][23]南西諸島薩南諸島大隅諸島鹿児島県
吐?喇列島
奄美群島[21]
琉球諸島[22]沖縄諸島沖縄島久米島硫黄鳥島など)沖縄県
慶良間列島
先島諸島宮古列島
八重山列島
尖閣諸島
大東諸島

海上保安庁の水路図誌による区分および名称[18]南西諸島
(薩南諸島)※
大隅群島
吐?喇列島
奄美群島[21]
琉球諸島[22]
沖縄群島
先島諸島(尖閣諸島を含む)
大東諸島
※薩南諸島については第65回「地名等の統一に関する連絡協議会」で保留になっている[24]
南西諸島の他の呼称

南西諸島には時に、以下の名称が使用されることがある。

琉球列島(りゅうきゅうれっとう)
琉球海溝沖縄トラフとの間に形成された背斜部分が弧状となった島嶼群(弧状列島)で、南西諸島のうち、東シナ海大陸棚上に位置する尖閣諸島と太平洋の深海底上に存在する大東諸島を除く[6][12][13]1907年(明治40年)に発行された地質学者の脇水鉄五郎の著書『沖縄視察談』[25]に見受けられる[26]。上記とは別に、琉球列島は沖縄県全域を構成する島々で、琉球諸島と同義に説明している文献[27][28]もある。

琉球諸島(りゅうきゅうしょとう)
南西諸島と同じく行政名であり、一般にはあまり使用されていない。江戸時代中期の新井白石が著した『南島志』を初め、明治時代でも琉球諸島は奄美群島以南の地域を指していた。また沖縄における戦後の米軍統治期でも、奄美群島が日本復帰するまで、米軍は奄美群島以南を琉球諸島と呼称していたと思われる。そして奄美返還後、琉球諸島の範囲は本土復帰していなかった沖縄県全域を示すようになった[29]。しかし、「地名等の統一に関する連絡協議会」は、大東諸島以外の沖縄県全域を範囲として合意した[22]。また、琉球列島のうち沖縄県に属する島嶼群、すなわち沖縄諸島と先島諸島を範囲とし、大東・尖閣諸島を含まないとする文献[6][12]もある。国土地理院の前身の一つである地理調査所は、1958年(昭和33年)以降に発行した陸図で使用してから、国土地理院刊行の地図にこの名称を用いている[17]

南島(なんとう)
九州以南の島嶼を示す言葉で、古代から存在し、『日本書紀』に南島人と交流を行ったという記録がある[30]。南西諸島の名称が使用される以前の、1873年(明治6年)発行『南島水路誌』でも確認できる[11]。行政・学術名称でもないが、民俗文化研究に関する資料に多く見られる[30]

また、以下に「南西諸島」とほぼ同義で、使用されていない名称を挙げる。

州南諸島(しゅうなんしょとう)
「南西諸島」という名称が誕生する以前に海軍省が命名し、九州の南に位置する島嶼群という意味で名付けられたと思われる。1886年(明治19年)発行の水路誌に見られるが、1894年(明治27年)の水路誌には南西諸島へ改名後、一切用いられていない。1885年(明治18年)に大東諸島が日本に編入した際、九州の南よりも多少離れた位置に存在する為か、この名称はふさわしくなかったと考えられる[31][32]

海南諸島(かいなんしょとう)
1887年(明治20年)頃に田代安定により命名された。その後約30年間にわたって田代は使用し続けたが、途中から州南諸島と同義に扱い、併用している。柳田國男の著書の一部にこの名称は記載されているが、一般には普及しなかった[33][34]
地質学的・地形学的区分

「南西諸島」は公共機関が決定した行政名称であって、地理学地球科学で用いられる専門用語ではない[6][11]

地質学的・地形学的観点では1885年のハインリッヒ・エドムント・ナウマンの地質構造図にLiukiu Bogenの名称がみられる[18]


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