11人のローズ奨学者と12人のマーシャル奨学者が卒業生の中に含まれる[10][11]。2021年1月時点で、10人のノーベル賞受賞者、6人のマッカーサー・フェロー、および1人のチューリング賞受賞者が大学に加盟している。2018年5月以降、億万長者となった29名の卒業生に学位を授与している[12]。卒業生の中には、人類で初めて月面に降り立ったアポロ11号の宇宙飛行士ニール・アームストロング、スター・ウォーズやインディ・ジョーンズの製作ジョージ・ルーカスがいて[13][14]、日本では安倍晋三と三木武夫首相が在学した大学としても知られている[15]。USCは、世界の他のどの機関よりもアカデミー賞を受賞した卒業生を多く輩出している[16]。その特色から、非常に多くの映画人、経営者、そして宇宙飛行士を輩出しており、実に15人もの宇宙飛行士がこの大学の卒業生である。
また、オリンピックのメダリストおよび金メダリストの数は世界の大学の中で一番多く、トップレベルで活躍するアスリートも多くいる[17][18]。 USCの校訓は、Palmam Qui Meruit Ferat "let whoever earns the palm bear it"。創立者は、ロバート・M・マクレイ
大学の特色
ロサンゼルス・ダウンタウンの南にあるロサンゼルスオリンピック会場の隣にメインキャンパス (University Park Campus) があり、他に医学部などが入るHealth Sciences Campus (HSC)、情報工学系研究機関のUSC Information Science Institute (USC-ISI) 等からなる。ジョージ・ルーカス、ロバート・ゼメキス、ロン・ハワード、ブライアン・シンガー、ジョン・カーペンターなどの著名な監督を輩出した全米最古のフィルムスクールである映画芸術学部(USC School of Cinematic Arts)、ビタビアルゴリズムの考案者であり、クアルコム社 (Qualcomm) 共同設立者のアンドリュー・ビタビなどが卒業生に名前を連ねる。全米で映像関連の教育機関である映画芸術学部をはじめ、学部生向けの良質な高等教育を提供する大学と言う側面に加えて、後述するISIを擁するなど、工学系研究機関としての側面も持っている。東京工科大学との提携により、「ロバート・ゼメキス・センター」内に「東京工科大学ディジタル・スタジオ・システムズ・ラボ」が設置されている。
また、カリフォルニア州マリナ・デル・レイにあるISIは、IPアドレスなどを管理するInternet Assigned Numbers Authority (IANA) の運営者でもあり、ネットワーク研究を行っている。TCP/IP、DNSといった今日のネットワークの基幹をなすこれらの技術の誕生にも、この研究所が重要な役割を果たしている。インターネットのアーキタイプといえるアメリカ国防総省によるアーパネットプロジェクトを運営、管理していたという歴史もある。また、グリッドコンピューティングのインフラとしてよく使われるGlobus Toolkitも、National Center for Supercomputing Applications (NCSA) などとの共同プロジェクトである。なお、インターネットの基幹技術の開発、標準化に貢献をし、時に「インターネットの神様」と呼ばれるジョン・ポステル博士は、1998年に亡くなるまで、この研究所に在籍していた。
USCは、数学や計算機科学の手法を分子生物学の世界にいち早く持ち込み、「バイオインフォマティクス(生命情報科学)の父」とも言われるウォーターマン博士もこの大学に在籍し、近年、生物学・医学・数学・計算機科学などの分野が協調して研究を行うための新しいビルが建設されるなど、総合大学の特性を生かした学際的研究も盛んである。
2019年度の合格率は11%。2018年度の合格者の平均GPAは3.90(4.0点満点)、SATの平均値は1400-1530点(1600点満点)であった[19]。