熊野の清水(昭和の名水百選)、生きた水・久留里(平成の名水百選) 気象庁による年間平均気温は15.7℃(最高気温平均19.6℃、最低気温平均12.3℃[37])。 太平洋側の気候に属する。平野部が多く起伏の少ない県であり、山岳部の平均標高も低い。更に太平洋沖合いには黒潮(暖流)が流れており霜も少ない為、全体的には年間通して比較的温暖な気候に恵まれ、全域が太平洋側気候(海洋性気候)に属する。内陸性気候特有のフェーン現象や放射冷却の影響を受けにくく、真冬日の豪雪や冷害、真夏日の猛暑を観測することも少ないため、気象災害も起きにくい。 太平洋沿岸部などでは、海流や風の影響で涼しいため、真夏日日数も少ない避暑地である。一方、温暖な海洋性気候である南房総や北東部沿岸地域に対して、下総台地や山岳部(房総丘陵)などの内陸部は内陸性気候に近くなる。また近年では都市化の進行が著しく、都市部(主に県北西部)ではヒートアイランド現象が発生している。 天気予報などで示される地点は、気象台や旧測候所(現在の特別地域気象観測所)のある銚子市(北東部)、千葉市(北西部)、勝浦市(南東部)、館山市(南西部)といずれも海洋性の気候が強い地点であるため、県内内陸部の気温とは大きくかけ離れている点も少なくない。
自然公園
国定公園
南房総国定公園、水郷筑波国定公園
県立自然公園
県立養老渓谷奥清澄自然公園、県立九十九里自然公園、県立印旛手賀自然公園、県立高宕山自然公園、県立嶺岡山系自然公園、県立富山自然公園、県立大利根自然公園、県立笠森鶴舞自然公園
気候
県北部(下総台地、佐原、成田市、印西市、佐倉市など)県北西部から北東部にかけての内陸地域で、内陸性気候の特色が強い。千葉市の若葉区などの内陸部も含まれる。特に、佐倉市や成田市、香取市周辺にかけては筑波颪が吹き付けるために県内で最も寒さの厳しい地域である。1月の平均最低気温は成田が-2.4℃、佐倉で-2.0℃まで下がり、時には-5℃から-8℃前後まで下がることもある。
県北西部(東葛地域、柏市、我孫子市、松戸市、鎌ケ谷市、船橋市など)柏市、松戸市、我孫子市、流山市、野田市、鎌ケ谷市などが属し、湾岸部に並ぶ人口密集地である。市川市や船橋市などの葛南地域の内陸部もここに該当する。内陸に位置しているため沿岸からの暖気の吹き込みに影響されにくいという点から、時に接岸型の南岸低気圧通過時には県内で唯一、雨に変わらずに雪のまま推移することで積雪を記録することもある。近年はヒートアイランド現象の影響で都市部を中心として、冬の冷え込みが和らぐ一方、夏は熱帯夜になりやすくなっており、東京都心の気候と類似するがそれでもいくらか気温は低めである。千葉県北西部の天気予報は一括して旧千葉測候所の天候が基準となるために、東葛地域の実際の天候・気温とは異なることも多い。そのため、2002年には気象庁予報警報区分では二次細分区域として「東葛飾」[注釈 4]という区分が誕生した。域内のアメダスは船橋と我孫子にある。
湾岸部(京葉地域、浦安市など)浦安市から市川市、船橋市、千葉市、市原市までの東京湾に隣接した沿岸地域を示す。農地が少なく、県内では県北西部と並び人口密度が高い地域である。そのため、夏は熱帯夜になることもあり、冬は氷点下になることが少ないなど県内で最もヒートアイランドの影響を色濃く受けており、東京都心沿岸部の気候と類似する。千葉市の1月の最低平均気温は1.9度で、これは南房総の鴨川1.5℃や館山1.0℃よりも高く、銚子2.7℃、勝浦2.6℃に次いで3番目の高さとなっているが、これは海に隣接した旧千葉測候所の露場の影響も大きい。千葉県北西部が南岸低気圧による雪の時、千葉市は雪や霙、市原市では雨や霙の場合が多い。
県北東部 (九十九里地域、銚子市、茂原市など)九十九里浜に沿って太平洋に面した地域で、海洋性気候となり千葉県の中でも年中温暖な気候である。特に銚子市の夏は関東平野部の中では最も涼しく、冬の最低気温も県内で最も高い。そのため夏は避暑地に、冬には避寒地
県南部(南房総地域、木更津市、館山市、市原市、勝浦市など)南部は温暖な気候と一括されがちであるが、実際には、温暖な沿岸部と寒冷な内陸山岳部(房総丘陵)に二分され、さらに外房(太平洋側)と内房(東京湾側)で気候は異なる。内陸山岳部は標高の高い丘陵地帯であるため、年間の寒暖の差は大きく内陸性気候となる。冬は、アメダス地点の市原市(牛久)や君津市(坂畑)などの標高の高い内陸部では1月と2月の平均最低気温は氷点下であり、冷え込むことが多く、標高が高い山々では、時に大雪となることがある。