地域ごとに多様な特色を持っており、バランスの取れた産業構造(農業・漁業・工業・商業)である。太平洋ベルトを構成する京葉工業地帯(浦安市から富津市)の東京湾沿岸は都市化・工業化が進んでおり、日本三大港湾に係る基幹産業の大規模施設として、発電所、製鉄所、製油所、造船所のほか、コンテナターミナル、物流センター、LNG基地、石油コンビナートなどが立地している。新たに柏の葉地域(柏市)には東京大学・千葉大学(柏キャンパス)を中心とした公・民・学連携の新産業創造都市(柏の葉スマートシティなど[16])が形成されている。工業製造品出荷額は中京・京浜・阪神工業地帯に次いで全国第4位である[22]。一方、酪農発祥の地である嶺岡牧や日本三大漁港の銚子漁港など、太平洋や関東平野の地勢を生かした近郊農業・漁業が発達しており、平野部では畑作・稲作が盛んなほか、丘陵部では酪農が盛んである。農業産出額は全国第3位[23]、漁業総生産量は第5位[24]と全国有数である。貿易港としても貿易額日本一の成田国際空港や、日本三大貿易港である千葉港を有する。2015年度の県内総生産は20兆2186億円であり、世界の過半数の国の国内総生産より大きな規模を有している[25]。 「千葉」という地名は、平安時代初期に編纂された勅撰史書『日本後紀』より、律令制以前の千葉国造(国造名)や律令制以来の千葉郡(郡名)にみることができる。 地名の由来については諸説あるが、現存の文書中最も古くにみえるのは、日本に現存する最古の和歌集である『万葉集』に防人であった下総国千葉郡の大田部足人が755年(天平勝宝7歳)に詠んだ遠方へ赴いた兵士が故郷に残した切ない初恋の防人歌[26]として、歌の冒頭に「知波乃奴乃(千葉の野の)」と記されている[27]。
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