千葉大学
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「つねに、より高きものを目指して」を理念としている。千葉大学工学部の前身、東京高等工芸学校本館
学風および特色

前身となった学校に個性的なものが多かったこともあり、それを引き継ぐ形で国立大学としては独自色の強い学部・学科が多い、首都圏の総合大学である。国際教養学部、法政経学部、園芸学部、看護学部は国立大学で唯一設置されている。

一方で各学部や大学院研究科、附属機関が持つ資料や研究成果を電子データ化して、教育などに活用する「デジタル・スカラシップ」構想を進めている。その中心として千葉大学アカデミック・リンク・センターを設け、活動の一環として古文献や写真などを学外にも開放する「千葉大学学術リソースコレクション」 (c-arc) を2018年に稼働させた[5]

全国の国公立大学の中では志願者数が多く、2021年時点で6年連続で志願者数1位となっている[6]

国公立大学一般入試志願者数ランキング西暦161718192021
順位(位)111111
人数(人)11,565

飛び入学

特徴的な入試制度を実施している。1998年には飛び入学制度を日本の大学で初めて開始、また「理数大好き学生選抜」も導入している。飛び入学制度は全国の国公立大学で初となる[7]、2014年9月より、高校3年生が9月から入学できる「秋飛び入学」を全国の国立大学で初めて開始した[8]。本学においては飛び入学制度を「先進科学プログラム」と称しており、【1】物理学関連分野 (理・物理学科)、【2】化学関連分野(理・化学科)、【3】生物学関連分野(理・生物学科)、【4】光学関連分野(工・総合工学科)、【5】植物生命科学関連分野(園芸・応用生命科学科)、【6】人間科学関連分野(文・人文学科・行動科学コース)の6つの分野を設けている[9]

2014年5月2日時点で累計60名の卒業生が輩出されており、進路は研究者、技術者など様々である[10]

飛び入学試験における志願者数と合格者数の推移[11]西暦98990001020304050607080910111213141516
志願者数1114178141019192023272818162215173619
合格者数3334238796756224552

国際化

全学的に国際化を推進している。2010年度から2014年度までの4年連続で、協定等に基づく海外への日本人学生派遣数は全国の国公立大学で最多である[12][13][14][15]。1991年、留学生センター(現・国際教育センター)が設置されたが、その起源は1960年から本学と東京外国語大学との2校で開始された日本の国立大学へ3年次編入を希望する国費留学生に向けた教育課程まで遡ることができる[16][17]

2012年4月、2021年度までに世界大学ランキング100位内、TOEIC全学平均730点などを目標として掲げる「千葉大学国際化の方針?グローバル・キャンパス・千葉大学」を制定[18]。2012年度には、我が国のグローバル化を先導する大学として、文部科学省「大学の世界展開力強化事業」に全国17大学の内の一つとして、また文部科学省グローバル人材育成推進事業〔全学推進型〕の全国11大学の内の一つとして採択[19]。平成26年9月26日、文部科学省のスーパーグローバル大学等事業「スーパーグローバル大学創成支援」の37大学の内の一つに採択[20]。左記支援事業の対象に選ばれたことを受け、2015年にはタイ国立マヒドン大学バンコク)にサテライトキャンパスを開設し、2016年にはグローバル人材を育成するための国際教養学部を設立。2025年前後を目標に、英語での授業を現在の150クラスから700クラスに、入学定員の半分である1,200人が在学中に留学、外国人留学生受け入れを現在の1,000人から3,000人に増やす数値目標なども定め、世界を代表する大学を目指している[21][22]

協定等に基づく日本人学生派遣数の推移
(数値目標:1200人)西暦11121314
学生数359523539596
国公立大順位1111

外国人留学生受け入れ数の推移
(数値目標:3000人)西暦1112131415
学生数1025961884819786
国公立順位1212121313

学外からの評価

タイムズ・ハイアー・エデュケーションによる『THE世界大学ランキング 2022-2023』で、第1001-1200位(国内第21位)に位置している[23]。2022年の「世界大学学術ランキング」では、国内14-19位、世界601-700位[24]。2023年の「QS世界大学ランキング」2016年では、第490位、アジア131位[25]

Academic Ranking of World Universities
世界大学学術ランキング西暦13141516
世界順位301-400301-400301-400
国内順位111010

沿革
略歴千葉医科大学本館(1945年医学部記念講堂(槇文彦設計)

千葉大学はGHQによる指導の下、1949年(昭和24年)の学制改革の際に新制大学として旧制大学の千葉医科大学(医学部)を主な母体として設立された。1949年以前の略歴については「千葉医科大学 (旧制)」を参照
年表千葉師範学校教育学部前身の一つ)薬学部猪之鼻学舎屋根飾

1949年(昭和24年)

千葉医科大学・千葉医科大学附属医学専門部・千葉医科大学附属薬学専門部、千葉師範学校千葉青年師範学校東京工業専門学校千葉農業専門学校を包括して千葉大学が発足。学芸学部、医学部、薬学部、工芸学部、園芸学部を設置。(創立時は 本部事務局と医学部・薬学部は千葉市の矢作・亥鼻地区に、工芸学部・園芸学部は松戸市の岩瀬地区・戸定地区に、学芸学部は千葉市の市場町にそれぞれあった)。


1950年(昭和25年)

東京医科歯科大学予科を包括し、学芸学部を文理学部と教育学部に改組。


1951年(昭和26年)

工芸学部を工学部に改称。工業意匠学科、建築学科、機械工学科、電気工学科、工業化学科で編成。

園芸学部農業別科を設置。


1952年(昭和27年)

工学系短期大学として千葉大学工業短期大学部を開学(1979年廃止)


1953年(昭和28年)

園芸学部に総合農学科を増設。


1955年(昭和30年)

大学院医学研究科(博士課程)を設置。

文理学部に東京医科歯科大学医学進学課程・東京医科歯科大学歯学進学課程を設置。


1958年(昭和33年)

工学部に写真印刷工学科を増設。


1959年(昭和34年)

文理学部の東京医科歯科大学医学進学課程・東京医科歯科大学歯学進学課程を廃止。


1960年(昭和35年)

文理学部に留学生課程を併設。


1962年(昭和37年)

工学部の写真印刷工学科を写真工学科と印刷工学科に改組。


1963年(昭和38年)

文理学部に併設された留学生課程を独立。


1964年(昭和39年)

大学院薬学研究科(修士課程)を設置。

留学生課程を留学生部に昇格。


1965年(昭和40年)

教育学部に中学校教員養成課程を設置。

大学院工学研究科(修士課程)を設置。


1966年(昭和41年)

薬学部に製薬化学科を増設。

工学部に合成化学科を増設。


1967年(昭和42年)

園芸学部の総合農学科を農業生産管理学科に改組。


1968年(昭和43年)

文理学部を人文学部と理学部に改組。人文学部には人文文学科および法経学科の2学科を、理学部には数学科、物理学科、化学科、生物学科の4学科を設置。

教育学部に幼稚園教員養成課程を新設。

教養部を設置。


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