北条時宗_(NHK大河ドラマ)
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平均視聴率は18.5%、最高視聴率は21.2%(視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)[2]

12月16日23日に総集編が放送された。後に番組公開ライブラリーとNHKオンデマンドで総集編が公開されている。2007年にはCSのファミリー劇場、2010年には時代劇専門チャンネルで全話再放送が行われている。
オープニング

オープニングのテーマ曲で流れるモンゴル民謡オルティンドーの歌い手ノロヴバンザドの歌声と、番組最後の紀行コーナーで流れる曲「蒼風」(正式バージョンとテレビバージョンがある)は、山下洋輔の演奏である。また全編3DCGで描かれたオープニングは、モンゴルの原野から大海原、そして宇宙にまで飛び火する壮大なストーリーが描かれており、歴代大河のオープニングの中では最もダイナミックな構成となっている。これは、主人公・時宗が夢の中でまだ見ぬ広大な大陸に思いを馳せる、というアイデアから生まれたものである[注釈 3]。なお、冒頭の「北条時宗」を表す題字とともに無数にうごめいている文字は、クビライの生涯の中で戦ってきたライバル達の名前である。また、「北条時宗」の文字もモンゴル文字風の字体デザインとなっている[3]。ドラマの内容にあわせて映像の細かい部分を放送回ごとに変化させていったことも、それまでの大河ドラマのオープニングにはない試みである。
あらすじ

相次ぐ飢饉で人々が飢え苦しみ、社会が混乱の様を呈していた鎌倉中期。鎌倉幕府第5代執権・北条時頼の嫡子として得宗家に生を受けた時宗は、幼少時には父・時頼から多大な影響を受け、博多商人謝国明や松浦党の娘桐子らと出会い、国際的視野を広めるが、異母兄である時輔とは確執が生じていた。

やがて時宗は第8代執権に就任し、時輔や幕府内の反得宗勢力との争いなど相次ぐ苦難に翻弄される。

また、海の向こうでは元朝の初代皇帝クビライ・カアンが世界征服を進めており、時宗は若くして蒙古襲来(元寇)という国難に直面し、世の平安を模索していく。
登場人物
北条得宗家とその家臣
北条時宗(ほうじょう ときむね)
(正寿丸 → 北条時宗)演:和泉元彌(幼少期:小池城太朗浅利陽介)本編の主人公鎌倉幕府第8代執権。生真面目な性格。生まれながらに定められた己の立場に苦悩しながらも、国を背負う執権として成長していく。幼いころに鎌倉の惨状を目の当たりにする。のちに父・北条時頼に連れられて諸国を巡り、博多商人・謝国明や松浦党の娘・桐子と出会う。異母兄・北条時輔を尊敬していたが次第に対立し、時頼亡き後は後継者争いに発展する。御家人をも巻き込んだ争い(二月騒動)で時輔派に勝利し、連署を経た後に執権となる。その頃、クビライがカアン皇帝)となった蒙古大元)からの圧力が強まり、使者の首をはねて対決姿勢を明確にする。元寇(文永の役、弘安の役)で2度襲来した蒙古の大軍を退けたが病に倒れ、34年の短い生涯を閉じる。
北条時輔(ほうじょう ときすけ)
(宝寿丸 → 北条時利 → 北条時輔)演:渡部篤郎(幼少期:太田光輝 → 東海孝之助崎本大海)時宗の異母兄。時宗と相対する存在として描かれるもう一人の主人公。幼い頃より、弟・時宗を思いやる優しい兄だったが、一方で、側室の子であったため時頼から冷遇される。そのため、時宗に対して愛憎が入り交じる複雑な感情を抱くようになっていく。時宗が成長すると意見対立が目立つようになり、時宗により六波羅探題南方に追いやられる。時宗の命による二月騒動で殺害されたと思われていたが、左腕が不自由になる重傷を負いながらも北条義宗の手引きによって一命を取り留め、密かに脱出する。その後はあちこちを流浪して蒙古軍にも協力するが、その真意は日本と蒙古との和解を願っての行動である。のちに時宗と和解しその最期を看取った後、家臣の服部正左衛門と共に世界の果てを目指して旅立つ。
北条時頼(ほうじょう ときより)
演:渡辺謙鎌倉幕府第5代執権。時輔・時宗・宗政の父。北条泰時の孫。側室との子である時輔を冷遇するが、それは時宗が得宗家の跡取りと世に知らしめ、鎌倉が真っ二つにならないようにするためである。病に倒れて出家し、長時に執権の座を譲った後も回復してからは幕府の実権を握り続けていたが、何者かに毒を盛られて死の床に就く。死の間際に時宗を呼び出して長時と時輔を殺すことを伝え、慄然とする時宗に「鎌倉は夢の都」と言い残して亡くなる。
涼子(あきらこ)
(涼子 → 涼泉尼)演:浅野温子時頼の正室。時宗・宗政の母。毛利季光の娘。父・季光が宝治合戦で自害した後、北条重時の養女として時頼に嫁ぐ。父母を死に追いやった敵として時頼に恨みを抱いていたが、いっぽうで愛情もあり、それを押し殺している。時頼の死の直前に彼の謝罪を受けて和解。後年、宗政の所に身を寄せるが、後に時宗が異母兄・時輔を殺そうとした際には反発し、出家して時宗と縁を切ろうとする。
祝子(のりこ) / 覚山尼(かくざんに)
演:西田ひかる(祝子) / 十朱幸代(覚山尼)[注釈 4](幼少期:吉谷彩子児玉真菜)時宗の妻。安達義景の娘、泰盛の妹。輿入れの時から時宗とのすれ違いが続くが、時宗が内政に外交に人知れず悩み苦しんでいることを知ると、傍に寄り添い心の支えとなっていく。時宗が亡くなると落飾する。晩年、「時宗様…。わたくしはもう、泣いてもよろしいですか…?」と眼前に現れた時宗の幻影へ涙ながらに語りかけた[注釈 5]
北条貞時(ほうじょう さだとき)
(幸寿丸 → 北条貞時)演:佐保祐樹(幼年期:金子雄 → 小池城太朗[注釈 6])時宗の子、後の第9代執権。平頼綱が乳母父となる。
北条高時(ほうじょう たかとき)
演:浅利陽介[注釈 7]貞時の子、時宗の孫。のちの第14代執権。
松下禅尼(まつしたぜんに)
演:富司純子時輔・時宗・宗政・足利頼氏の父方の祖母。時頼の母。安達義景の妹、泰盛と祝子の叔母。時輔と共に時宗の最期を看取る。
讃岐局(さぬきのつぼね)
演:篠原涼子時頼の側室。時輔の母。時輔が嫡男として扱われないことに不満を抱いており、正室の涼子とその子時宗に激しい対抗意識を燃やしている。後に幼い時輔を残して非業の死を遂げる。
祥子(しょうこ)
演:ともさかりえ(幼少期:黒川芽以)時輔の妻。小山長村の娘。実時の姪。時輔との夫婦仲は良好だったが、二月騒動で時輔が誅殺されたものと思い込み、命令を下した時宗に恨みを持つ。時宗を殺そうとするが、平頼綱の手によって殺される。
北条時利(ほうじょう ときとし)
(明寿丸 → 北条時利)演:鈴木藤丸(幼年期:清水響 → 中野勇士)時輔の子。祥子の死後、篤子と共に時宗の下で育てられる。
篤子(あつこ)
演:福田麻由子(幼年期:朝田帆香)時輔の娘。
北条宗政(ほうじょう むねまさ)
(福寿丸 → 北条宗政)演:比留間由哲(幼少期:松川真之介 → 川原一馬)時宗の同母弟。兄・時宗を尊敬しており、兄の陰日向としてあらゆる面で支える。異母兄の時輔に対して最初は敵意をもった態度が多かったが、徐々に友好的に接するようになり、やがて時宗との関係修復に奔走する様になる。時頼の名代として九州に渡り蒙古軍に対峙するが、文永の役にて敵の投じた爆弾(てつはう)により片目を失う。以降は恐怖と幻覚に苦しむものの、弘安の役では爆弾を投げ返したことで反撃し、九州御家人らとともに蒙古軍を撃退する。神風で浜に打ち上げられた時輔を介抱していたところ、息を吹き返した蒙古兵に襲われ命を落とす。
芳子(よしこ)
演:泉沙池宗政の妻。北条政村の娘。オカメのような器量なしの醜女。妻として愛しており、宗政の死に号泣する。
平頼綱(たいら の よりつな)
(八郎 → 平頼綱)演:北村一輝孤児の生まれであり、安達泰盛の命で北条長時を暗殺したことを経て時宗に仕え、平盛綱の養子となる。得宗家御内人として栄進していく。粗暴かつ権謀術数を厭わぬ性格で、しばしば狂気をのぞかせるが、時宗のことは崇拝しており、自身の出自と長時暗殺の真実を全て打ち明けた上で絶対の忠誠を誓う。日蓮に「偽りを生きる者」と断じられ、日蓮を激しく憎悪する。祥子殺害をきっかけに時宗からの扱いが冷淡になり、「汚名をそそげ」と九州へ送られ、宗政や九州御家人らとともに文永の役を戦う。戦場でも倒した蒙古兵を何度も斬りつけるなど、狂気の一面をのぞかせる。九州からの帰還後に再び栄進するが、徐々に泰盛との対立が激化し、往来で斬り合いになったのを時宗に止められる。直後に時宗が倒れ、死の床につく時宗の求めに応じて泰盛と和解する。時宗の死を知ると、感情を抑えきれずに泣き叫ぶ。その後、泰盛と再び対立して殺し、最終的には時宗の子・貞時に討たれる[注釈 8]
平盛綱(たいら の もりつな)
演:宗近晴見北条得宗家執事。頼綱を養子にする。
禎子(さだこ)
演:寺島しのぶ頼綱の妻。公家・飛鳥井家の姫だったが、御家人の世を壊す気概を持つ者と結婚したいと御内人に過ぎない頼綱に嫁ぐ。


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