北斗七星
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

中国では天帝の乗り物と見立てる説や、北斗七星を司る北斗星君という神がいる他にも、北斗七星の各々の星々に伝説がある[3]。例えば、仁宗皇帝には文の包拯(包青天)、武の狄青の二人の名臣が居たが、この二人はそれぞれδ星(文曲星)、ζ星(武曲星)が仁宗を助けるために天帝の命によって天下ったものであるという伝説が水滸伝に記されている。水滸伝の主人公宋江もα星(天魁星)の天下ったものとされ、そのことから「星主」とも呼ばれている。

韓国では北斗のα星からδ星までをいびつにゆがんだ家と見立て、ε星はそれを建てた大工、ζ星は大工を怒って追いかける家の息子、アルコルは息子の振り上げた斧、η星はあわててそれを止めようと追いかける父親であるとする民話がある[3]

アラビア地方では、棺桶とそれを引く3人の泣き女に北斗七星を喩えた[3]

インドでは、ヴェーダの詩聖として七聖賢(???????? saptar?i サプタルシ)と呼ばれるリシ(聖賢)が神話化されており、北斗七星と同一視される。インド天文学では、北斗七星の各星は七人のリシの名をつけられている。

日本

天皇の起源とされる天皇大帝と北斗星君と混合されることがある。

日本でも北斗七星の並びには、方言やアステリズムが多数存在する。「北斗七星の方言」も参照

福岡県北部の一部海岸などでは、北斗七星が響灘水平線ぎりぎりをかすめて動くように見える。これは北緯33?34度ぐらいの、北に海を臨む地域で、9?11月に限り見られる現象で、天文学者の平井正則(福岡教育大学名誉教授)が「北斗の水くみ」と1990年に命名した。市民の娯楽や観光に生かすため、宗像市が「北斗の水くみ海浜公園」を、岡垣町が観光ステーション「北斗七星」を開設している[4]

欧米

北斗七星はおおぐま座の一部で、
北米の先住民たちは北斗七星そのものが森の精によって空に放り投げられたであると考えていた。尻尾が長いのは、森の精が尻尾をつかんで振り回したため伸びてしまったからとされている[3]。また、熊は桝部分の4星で、柄の3星とうしかい座の星々はそれを追う鳥の猟師とする伝承もある[3]

ヨーロッパでは荷車にもたとえられる。「グラン・シャリオ」 le grand chariot(仏、la grande casserole <大鍋>とも)、der Grose Wagen(独)、el Carro Mayor(西)、il Grande Carro (または il Gran Carro)(伊)など。

ラテン語では triones(耕牛)または「septem」(7)を加えた septentriones(いずれも複数形)と呼ぶが、本来は牛のひくを意味している。こぐま座の七星も含まれる[5]。septentriones は一般にを意味する語として、古地図にしばしば現れる。

北斗七星に由来する事物北極星と北斗七星を描いたアラスカ州の旗(米国)詳細は「星座を扱った事物#北斗七星」を参照

日本の幕末、江戸幕府が持っていて、榎本武揚が蝦夷地(北海道)へ渡るときに用いた船「開陽丸」の名前は、開陽星に由来する。

戊辰戦争酒井玄蕃率いる庄内藩二番大隊が掲げた軍旗「破軍星旗」は、北斗七星を逆さに描いたものである。破軍星を背にして戦うと必ず勝利するという中国の故事による。

アラスカ州州旗デザインに北斗七星と北極星が採択された。

ゴッホの『ローヌ川の星月夜』に北斗七星が描かれた。

脚注[脚注の使い方]^ “ ⇒目に青葉 天に北斗”. 中日新聞社 (2018年4月12日). 2017年7月26日閲覧。
^ 高橋龍雄『世界文字學』同文館、1908年、216頁。doi:10.11501/993660。 
^ a b c d e 野尻抱影『星座の話』(改)偕成社、1977年6月、36-38頁。.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 978-4037230104。 
^ 【イキイキ地域】福岡県岡垣町/北斗七星が輝く街 発信『日経MJ』2017年12月18日(街づくり面)
^ Charlton T. Lewis; Charles Short (18779). ⇒“triones”. A Latin Dictionary. Oxford: Clarendon Press. ⇒http://www.perseus.tufts.edu/hopper/text?doc=Perseus%3Atext%3A1999.04.0059%3Aentry%3DTriones (ペルセウス電子図書館

関連項目ウィキメディア・コモンズには、おおぐま座に関連するメディアおよびカテゴリがあります。

おおぐま座運動星団 - 両端のおおぐま座α星η星以外のすべての星がこの星団に属する。

外部リンク

The Nine Planets The Big Dipper (the Plough)










アステリズム(星群)


オリオン座の三つ星オリオン座

北斗七星(おおぐま座

小北斗七星こぐま座

南斗六星いて座

北十字星はくちょう座

ペガススの大四辺形

ニセ十字

春の大曲線

春の大三角

春のダイヤモンド

夏の大三角

冬の大三角

冬のダイヤモンド

カテゴリ


記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:21 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef