北京市統計局が公表した2010年の全従業員の平均賃金は年50,415元(約63万円)である[41]。月当たりだと4,201元(約5万円)である。また、2012年の最低賃金基準は1時間当たり7.2元(約90円)、月当たり1,260元(約1万6000円)である[42]。一方、非全日制就業労働者の1時間あたり最低賃金は14元(約170円)である。
北京市は、ハイテク民営企業、研究開発拠点、中国ビジネスの統括拠点としての発展を目指すものと見られる。産業構造では第三次産業への依存が高い。2003年GDPの61.4%が第三次産業である一方、第二次産業の比率は36.0%で、第一次産業に至ってはわずか2.6%に過ぎない。ちなみに中国全体では第三次産業の比率は32.3%で、上海でも48.4%である。近年では外資企業の第三次産業での進出も加速している。市中心部では、CBD構想(北京CBD計画)が着々と進むなど、北京市は上海と並ぶ中国ビジネスの統括拠点としての役割も強めている。この他、北京市は環渤海経済圏、京津冀都市経済圏における中心都市として、周辺地域との経済的な協調を図りながら効率性の高い発展を志向するものとみられる。また、北京には多くの大学・研究機関が集中しており、多くの優秀な人材が社会へと巣立っている。
政治中国の権力の象徴である中南海
故宮の西側に隣接する中南海には最高領導人(最高指導者)の居住地や中国共産党の本部と中央政府の国務院などが所在し、人民大会堂では最高権力機関である全国人民代表大会が毎年開催されている。 中部戦区司令部所在地であり、首都警備の任にあたる衛戍部隊3個師団が市内に駐屯する。国際的な国境警備の任にあたる上海協力機構の本部も所在する。 1960年代 - 70年代に街の交通の障害になるという理由で、明代の内城の城壁が撤去された。その跡には新たに移動の大動脈として一周約32kmの第二環状線が築かれている。その外側にさらに3つの環状線が敷かれており、現在6つの環状道路が開通。第7環状道路は現在計画中である。さらに環状2号線から放射状に12の国道が国内各地にのびる。北京から天津を経由して、渤海沿岸の塘沽までなど、6本の高速道路が建設された。 2010年、北京では、自動車の登録台数が1年で75万台超も増え、470万台を突破している。自動車の普及に道路や駐車場などインフラ整備が追いつかず、渋滞が深刻化している。8月の米誌フォーリン・ポリシー 2013年になり大気汚染は悪化の一途をたどり、北京市も対策に乗り出した。 同年9月29日には市の大気汚染が最悪レベルになった[44]。 北京は中国国鉄の中心地であり、国内全省都への直通列車や、近隣諸国への国際列車が発着する。モスクワ、ウランバートル、平壌行きの国際列車をはじめ、国内全ての省、市、自治区の首府を結ぶ直行列車が発着する。2011年6月には、経済の中心地である上海とを結ぶ京滬高速鉄道が開業した[45][46]。巨大ターミナル駅として、中央駅の北京駅や北京西駅、北京南駅が挙げられる。またその他に大きな駅として、北京東駅、北京北駅、北京大興駅
軍事
交通長安街北京駅北京西駅北京南駅
道路
鉄道
市中心部、郊外の交通は、北京地下鉄が担っている。また、2006年には北京市政交通カードとよばれるICカードを導入、自動改札機も全線・全駅で導入されている。2008年8月の北京オリンピックの開催を契機に路線網が急速に拡大し、2020年末現在では総延長はおよそ727Kmとなる[47]。
中国国鉄の主な路線
京滬線
京広線
京哈線
京九線
京承線
京包線
京原線
京通線
豊沙線
大秦線
京津都市間鉄道
京滬高速鉄道
京港旅客専用線
京雄都市間鉄道
京張都市間鉄道
地下鉄の路線
詳細は「北京地下鉄」を参照2020年12月31日現在の地下鉄路線図
1号線
2号線
4号線
5号線
6号線
7号線
8号線
9号線
10号線
11号線
13号線
14号線
15号線
16号線
17号線
19号線
八通線
大興線
亦荘線
房山線
燕房線
昌平線
首都機場線
大興機場線
S1線