北マケドニア
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2021年7月末には、人やモノ、金の自由な移動を保障する経済圏構想「オープンバルカン・イニシアチブ」の立ち上げをセルビアおよびアルバニアとともに提唱した[29]。またNATOおよび欧州連合(EU)加盟を目指してきた。

2019年2月の北マケドニア共和国への国号変更で、NATOとEUの加盟国であるギリシャによる反対が解消したため、NATO加盟国とマケドニアは2019年2月6日、マケドニアを30番目のNATO加盟国とする議定書に署名し[30]、2020年3月27日に正式に加盟した[31]。一方で、EUへの加盟については国名変更後の2019年10月のEU首脳会議でフランスに加盟を拒まれた[32]が、2020年3月には加盟交渉に入ることで合意している[33]
EU

2005年、マケドニアは「マケドニア旧ユーゴスラビア共和国」の名で、正式に欧州連合加盟候補国となった。ニコラ・グルエフスキ首相は2014年ごろの加盟を目指すとしていたが、2008年後半の欧州連合議長国となったフランスのニコラ・サルコジ大統領は、マケドニアの欧州連合への参加には国名問題の解決が前提となると繰り返し表明し、マケドニアの国民や政府関係者を失望させた。国名問題は2019年に解決したが、バルカン半島諸国がEUに加盟することで移民が西欧諸国に流入しやすくなり、移民反対を掲げる政党が増長しかねないと懸念するフランスやオランダデンマークなどはその後も加盟交渉入りに反対し続けた。2020年2月には加盟候補国の改革が遅れれば交渉を止められるといった加盟手続きの改革案を欧州委員会が提示し、フランスなどが評価。3月24日に加盟交渉入りすることが決定した[33]
NATO

2008年、NATOはアルバニアおよびクロアチアの加盟を認める一方、マケドニアの加盟はギリシャの拒否権行使によって否定された。マケドニアはクロアチア、アルバニアと同時のNATO加盟が勧告されており、マケドニアに対する加盟拒否は国内で激しい怒りを生んだ。アメリカは「マケドニア共和国」の呼称を認めており、この時のアメリカのジョージ・W・ブッシュ大統領はアフガニスタンイラクにも軍を派兵している同盟国マケドニアのNATO加盟を強く支持している。

一方、ロシアはバルカン半島でのNATO加盟国増加を妨害するため、マケドニア国内に対して、ギリシャとの和解および米国やNATO、EUに対する反感を高める政治・世論工作を展開していると報道されている(ロシアは否定)[34]

2020年3月27日、30番目の加盟国としてNATOに加盟した[35]
対日関係詳細は「日本と北マケドニアの関係」を参照「駐日北マケドニア大使館」も参照
駐日北マケドニア大使館


住所: 東京都品川区東五反田五丁目16-17

アクセス: JR山手線五反田駅東口、もしくは都営浅草線A4


北マケドニア大使館全景

北マケドニア大使館正門

北マケドニア大使館表札

地理マケドニアの地図詳細は「北マケドニア共和国の地理(英語版)」を参照 コラプ山

北マケドニアは欧州の南東、バルカン半島の中央に位置し、欧州とアジア、北アフリカの中継地点でもある[36]。また、国土の大部分が山地の内陸国でもある。北にコソボおよびセルビア、東にブルガリア、南にギリシャ、西にアルバニアと国境を接し、いずれも高い山脈が連なる高山地帯である。最高地点はアルバニア国境のコラプ山標高2764m)。国土の中央には北西から南東にヴァルダル川が流れ、ギリシャ領へと続いている。ヴァルダル川の周りには急峻な渓谷が刻まれ、この渓谷には北からの冷たい風が流れ込み、ギリシャ領へと吹き付ける。この強い北風はヴァルダリスと呼ばれている。南西部のアルバニアおよびギリシャとの国境地帯にはオフリド湖プレスパ湖という2つの湖がある。北西部からコソボ南部一帯にはシャール山脈(英語版)があり、この山脈の山々はバルカン半島で最も高い山に数えられ、標高2,500m (8,202ft) を超える山が30座も存在している。

北マケドニアは、地中海性気候と高山性気候の中間にある。ヴァルダル川の渓谷部は標高が低く、地中海性気候に近い。ここでは夏季には最高気温が40に達することもある。一方で高山地帯は冷涼であり、冬季は深い雪に閉ざされる。

現在、北マケドニアにはガリチツァ国立公園、マブロヴォ国立公園(英語版)、ペリスター国立公園(英語版)およびシャール山脈国立公園の4つの国立公園が存在している。「北マケドニアの国立公園の一覧(英語版)」も参照
生態系
動物相詳細は「北マケドニアの野生動物(英語版)」を参照
植物相北マケドニアの植生地図
緑色の部分は森林であり、国の大部分を覆っていることが覗える詳細は「北マケドニアの植物(英語版)」を参照

北マケドニア共和国の植物は約210科存在しており、920属に上る。同国の植物相は約3,700種の植物で構成されている。
地方行政区分詳細は「北マケドニアの基礎自治体」を参照

北マケドニアには、州や県に相当するような中間の地方自治体は設置されていない。北マケドニアはオプシュティナ(општина)と呼ばれる基礎自治体に分割され、その数は2013年以降、80自治体となっている。首都のスコピエは単独の自治体ではなく、10の独立したオプシュティナによって構成されている。これとは別に8つの地方(регион)が存在するが、こちらには行政権がなく統計上の使用にとどまっている。
主要都市詳細は「北マケドニアの都市の一覧」を参照

北マケドニアの主要都市

スコピエビトラヴェレスシュティプストルミツァテトヴォクマノヴォプリレプゴスティヴァルオフリドストルガコチャニラドヴィシュコソボセルビアブルガリアギリシャ




北マケドニアの主な都市と自治体
都市都市
人口市章自治体
人口
スコピエ444,000506,926
ビトラ80,00095,385
クマノヴォ71,000105,484
プリレプ68,00076,768
テトヴォ60,00086,580
オフリド51,00055,749
ヴェレス48,00055,108
ゴスティヴァル46,00081,042
シュティプ42,00047,796
ストルミツァ40,00054,676
コチャニ27,00038,092
ラドヴィシュ(英語版)16,22328,244

経済詳細は「北マケドニアの経済(英語版)」を参照首都スコピエ

北マケドニアは、ユーゴスラビア時代は低開発地域として、連邦から受け取る開発資金の恩恵を受けていた。


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