北アイルランドのその他の公共団体に対しては他の規制が存在する。北アイルランド警察庁による旗の使用は、2002年警察記章および旗規制(北アイルランド)令によって管理されており、警察庁自身の旗以外は用いてはならないと定められている。 旗の掲揚に関連した法律は地方議会の建物には適用されず、地方議会は様々な関連に従って旗の掲揚を行っている[11]。 2004年、ベルファスト市議会
地方自治体
旗の掲揚詳細は「北アイルランドの旗問題(英語版)」を参照アイルランドの三色旗は統一アイルランド(英語版)を支持する北アイルランドのナショナリストによって掲げられる。
北アイルランドにおいて、ユニオニストおよびナショナリストコミュニティーそれぞれの一部の者たちは政治的忠誠心を公表し、縄張りに印を付けるために旗を使用している[13]。ユニオニストやロイヤリストは、連合への支持や北アイルランドへの忠誠を示すためにユニオンフラッグやアルスター・バナーを掲揚する。ナショナリストや共和主義者は統一アイルランド(英語版)への支持を示すためにアイルランドの三色旗を掲げる。アイルランドの三色旗はカトリック(緑色)とプロテスタント(オレンジ色)との間の平和(白色)を象徴することを目的としている[14]。
スポーツにおいては、アルスター・バナーがコモンウェルスゲームズの開会式において北アイルランドチームによって掲げられる。また、サッカー北アイルランド代表のサポーターによっても定期的に掲げられている。
和平プロセスユニオンジャックは、北アイルランドの一部の政府庁舎において指定日に掲げられる。ユニオンジャック中で北アイルランドは聖パトリック斜め十字で表わされている。
1998年のベルファスト合意の後、旗は北アイルランドにおける不一致の源であり続けている。ベルファスト合意では、.mw-parser-output .templatequote{overflow:hidden;margin:1em 0;padding:0 40px}.mw-parser-output .templatequote .templatequotecite{line-height:1.5em;text-align:left;padding-left:1.6em;margin-top:0}全ての参加者は公的目的に対するシンボルや記章の使用の配慮、そして特にこういったシンボルや記章が分断ではなく相互尊重を促進するやり方で使われることを補償するための新たな機関の必要性を認める。[15]
と記されている。
ナショナリストは、公的目的でのユニオンフラッグに使用は制限されなければならない、あるいは政府庁舎にはユニオンフラッグと共にアイルランド三色旗が掲げられなければならない、と主張するためにこの部分を示す。権限が移譲された北アイルランド政府におけるシン・フェイン党の大臣らはそれぞれの管轄する省庁の建物においてユニオンフラッグを掲揚しないよう指示した[16]。しかしこの権限は上述したように2000年の旗規制(北アイルランド)令のため大臣から取り上げられた。
ベルファスト合意の全ての調印者は、「一致の原理」(すなわち多数が投票しない限りは北アイルランドの法的地位は今後変更されない)の受諾をも宣言している。
聖パトリック斜め十字2011年のロイヤル・エディンバラ・ミリタリー・タトゥーにおいて掲げられた聖パトリック斜め十字詳細は「聖パトリック旗」を参照
白地に赤色のサルタイアー(斜め十字)からなる聖パトリック旗は、聖パトリック勲章において1783年から使用されていた。1800年合同法の後、新たなグレートブリテン及びアイルランド連合王国におけるアイルランドを表わすために聖パトリック十字がグレートブリテン王国の前国旗に加えられた。聖パトリック旗は北アイルランドを表わすために非公式に使用されることがある。1986年、ロンドンへ国賓を迎えす際の政府の方針は、聖ジョージ十字、聖アンドルー十字、聖パトリック十字、ウェールズの竜の旗を掲げるというものであった[17]。政府は聖パトリック十字やアルスター・バナーではなく、ユニオンフラッグが北アイルランドの旗であると明確にした[18]。