動物
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偽体腔をもつ動物をまとめた「ごみ箱分類群 wastebasket taxon」で、現在は輪形動物・鉤頭動物・腹毛動物・線形動物・類線形動物・動吻動物・胴甲動物・鰓曳動物・内肛動物に分割されている[39]。鉤頭動物・線形動物・類線形動物は円形動物としてまとめられたこともあった。
前肛動物門 Prosopygii Lang, 1888
箒虫動物、苔虫動物、腕足動物、ほかにも星口動物およびフサカツギ類などはかつてまとめて前肛動物と呼ばれ1門に置かれていた[267][268]。箒虫動物・苔虫動物・腕足動物の3分類群は現在でも触手冠動物として門より高次の分類群をなすことがある[11]。
鉤頭動物門 Acanthocephala Kohlreuther, 1771
現在は輪形動物に内包され、かつての狭義の輪形動物は側系統となる[153]。狭義の輪形動物および鉤頭動物を門として残し、現在の広義の輪形動物を共皮類(多核皮動物[224]) Syndermata とすることもある[153]。
有鬚動物門 Pogonophora Johansson, 1937
現在は環形動物門に内包されている[269]。狭義の有鬚動物(ヒゲムシ)と下記のハオリムシは体後端の体節構造および成体での消化管の喪失などの共有派生形質をもち、まとめて有鬚動物とする考えが主流であった[269]。溝副触手綱 Canalipalpata ケヤリ目 Sabellida に含まれる[270]1科、シボグリヌム科 Siboglinidae となっている。
ハオリムシ動物門 Vestimentifera Webb, 1969
現在は環形動物門に内包されている[269]。もともと上記の有鬚動物に含められていたが、ジョーンズ (1985) は体腔の構造の違いを重視し、独立した門に置いた[269]。しかし、当時よりSouthward (1988) のように反対意見も多く、上記のような共有派生形質を持つことから以降も有鬚動物とされることが多かった[269]。現在は上記のシボグリヌム科に含められる。
星口動物門 Sipuncula Rafinesque, 1814
現在は環形動物門に内包されている[271]。分子系統解析によりフサゴカイ目と姉妹群をなすことが分かった[271]。
ユムシ動物門 Echiura Newby, 1940
現在は環形動物門に内包されている[271]。分子系統解析によりイトゴカイ目に内包されることが分かった[271]。
舌形動物門 Pentastomida Diesing, 1836
現在は節足動物門に内包されている。魚類の外部寄生虫である鰓尾類と近縁であることがわかり[272]、21世紀以降はウオヤドリエビ綱の中の1亜綱、舌虫亜綱 Pentastomida Diesing, 1836 とされる[209]。
単肢動物門 Uniramia[273]
現在は節足動物門に内包されている。昆虫類および多足類を共通の性質を持つとして合わせ、鋏角類や甲殻類とともに独立した門とされることもあった[273]。しかし21世紀以降、昆虫は甲殻類と単系統群の汎甲殻類をなすことが明らかになっており[207]、もはや用いられない。
新しい動物門1960年以降に提唱され、現在も用いられている動物門を挙げる。詳細は各項を参照。
平板動物門 Placozoa Grell, 1971
1883年にオーストラリアの水族館で発見されたが、採集方法が確立し詳細な形態観察できるまで存在が認められなかった[269]。1971年に平板動物門が設立された[152]。
顎口動物門 Gnathostomulida Ax, 1956
アックス (1956) によって発見され扁形動物の1目として記載されたが、リードゥル (1969) により独立の動物門に移された[153][269]。
胴甲動物門 Loricifera Kristensen
, 1983
クリステンセン (1983) により記載された[269]。
有輪動物門 Cycliophora Funch & Kristensen, 1995
Funch & Kristensen (1995) により記載された[269][198]。
微顎動物門 Micrognathozoa Kristensen & Funch, 2000
2000年にグリーンランドの湧水から発見され、担顎動物門の一綱として記載された[274]。
珍無腸動物門 Xenacoelomorpha Philippe et al., 2011
無腸類と皮中神経類を含む無腸動物とチンウズムシの仲間を合わせたクレードである[145]。
人間との関わりによる区分人間が野生動物(原種 original breed)から遺伝的に改良し、繁殖させて人間の生活に利用する動物を家畜(かちく、domestic animal)という[275][276]。これには哺乳類以外の鳥類・爬虫類や昆虫も含まれるが[276]、特に鳥類を家禽(かきん、poultry[277], fowl[278])として区別することもある[275]。また、広義の家畜は農用動物
、愛玩動物、実験動物に大別され、このうちの農用動物のみを指して家畜 (farm animal, livestock[276]) と呼ぶこともある[275]。
農用動物「家畜」を参照農用動物(家畜)は畜産に用いる用畜と役畜に分けられる[275]。
人間が畜産物を利用する動物を用畜(畜産動物)といい、乳(牛乳、ヤギ乳など)、肉(牛肉、豚肉、鶏肉など)、卵、毛(羊毛、絹など)、皮革、羽毛などが用いられてきた[275]。カイコやミツバチなどの昆虫(節足動物)も用畜として利用される[275]。イギリスの動物の福祉の考え方はもともと畜産動物を対象として出発した[279]。
使役動物「使役動物」を参照
人間が使役に利用する動物を役畜(えきちく)[275]や使役動物 (working animal) という[279]。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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