動物
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かつては独立した門だと思われていた有鬚動物(ゆうしゅどうぶつ、現シボグリヌム科)、ユムシ動物星口動物を含むことが分子系統解析から分かり、多毛類がそれらの分類群をすべて内包し、多系統である事もわかった[11][231]

Rouse and Fauchald (1997)による形態に基づく従来の系統関係は次の通りである[231][注釈 30]

星口動物 Sipuncula

ユムシ動物 Echiura

有爪動物 Onychophora

節足動物 Euarthropoda



狭義の環形動物

環帯類 Clitellata

多毛類

頭節綱 Scolecida:ヒトエラゴカイ目 Cossurida・ホコサキゴカイ目 Orbiniida・オフェリアゴカイ目 Opheliida・イトゴカイ目 Capitellida

足刺綱 Aciculata:イソメ目 Eunicida・サシバゴカイ目 Phyllodcida

溝副触手綱 Canalipalpata:ケヤリ目 Sabellida(シボグリヌム科 Siboglinidaeを含む)・フサゴカイ目 Terebellida・スピオ目 Spionida




Polychaeta

Annelida




分子系統解析に基づく系統樹は次の通りである[231][注釈 31]

環形動物

Palaeoannelida:チマキゴカイ科 Oweniidae・モロテゴカイ科 Magelonidae

ツバサゴカイ科 Chaetopteridae

星口動物 Sipuncula

ウミケムシ科 Amphinomidae



遊在類

スイクチムシ類 Myzostomida

プロトドリロイデス科 Protodriloidae・プロトドリルス科 Protodrilidae・ムカシゴカイ科 Saccocirridae・イイジマムカシゴカイ科 Polygordiidae

足刺類 Aciculata(上図足刺綱に対応)


Errantia
定在類

環帯類 Clitellata・フサゴカイ亜目 Terebelliformia・タマシキゴカイ科 Arenicolidae・タケフシゴカイ科 Maldanidae

ユムシ動物 Echiura・イトゴカイ科 Capitellidae・オフェリアゴカイ科 Opheliidae



スピオ科 Spionidae・カンムリゴカイ科 Sabellariidae・カンザシゴカイ科 Serpulidae・Fabriciidae・ケヤリ科 Sabellidae

シボグリヌム科 Siboglinidae(有鬚動物)・ミズヒキゴカイ亜目 Cirratuliformia

ホコサキゴカイ科 Orbiniidae・パレルゴドリルス科 Parergodrilidae・ディウロドリルス科 Diurodrilidae・ウジムカシゴカイ科 Dinophilidae・ホラアナゴカイ科 Nerillidae


Sedentaria

Pleistoannelida





Annelida

二胚動物・直泳動物

吸啜動物

腹毛動物

扁形動物



「中生動物」

二胚動物

直泳動物


"Mesozoa
"



二胚動物と直泳動物を吸啜動物の姉妹群とする分子系統樹の例[160]

分子系統解析から、かつて中生動物とされていた二胚動物および直泳動物はともに螺旋動物に属することが支持されている。ただし、その中でも、二胚動物と直泳動物は姉妹群「中生動物」となり、さらにそれが吸啜動物と姉妹群をなすという結果もあれば[160]、直泳動物は環形動物に内包され、環形動物の極端に退化した形と考えられることもあり[161]、まだ決着はついていない。
後口動物「後口動物」も参照前口動物(上図、Protostomes)と後口動物(下図、Deuterostomes)の発生。
8細胞期 (eight-cell stage) では前者は螺旋卵割 (spiral cleavage)、後者は放射卵割 (radial cleavage) を行う。原腸陥入 (gastrulation)においても体腔 (coelum) のできる位置が異なることが多く、前者では基本的に裂体腔で後者では基本的に腸体腔である[注釈 32]。また、名の由来の通り前者では原口 (blastopore) が口 (mouth) となるのに対し、後者では原口が肛門 (anus) となる。ディプリュールラ幼生。トロコフォア幼生と対置される。

後口動物(新口動物)は棘皮動物門半索動物門脊索動物を含み、新口動物とも呼ばれる[151][233]ヘッケルは新口動物の共通祖先から脊索動物が進化した過程を論じた際、棘皮動物の幼生[注釈 33] と半索動物のトルナリア幼生が共有する形質を合わせて、それらの祖先型として、ディプリュールラ幼生 (Dipleurula) という仮想的な幼生を考えた[234]。ディプリュールラ幼生はトロコフォア幼生と同様に口から肛門に至る消化管、頂器官に感覚器としての長い繊毛、口を中心とした繊毛帯(または繊毛環)、体後端部の端部繊毛帯を持つが、ディプリュールラ幼生では3部性の体腔(原体腔・中脳腔・後脳腔)を持つことおよび繊毛帯の走り方が異なる[234][235][236]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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