動物
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^ 基底年代の数値では、この表と本文中の記述では、異なる出典によるため違う場合もある。
^ 基底年代の更新履歴
^ 顕生代は省略、太古代は無し
^ 百万年前

オタヴィアの化石

30億年以上前に地球上初めての生物が誕生したと考えられており、真核生物の最古の化石(グリパニア Grypania)は21億年前の地層から発見されている[91][92]

確実な化石記録により較正した分子時計から、クラウングループとしての後生動物は新原生代クライオジェニアン(8億3300万年前-6億5000万年前)に誕生したと推定されている[90]

最古の化石記録に関しては議論があり、異論の余地がない確実な動物化石の証拠は顕生代に入ってからに限られている[90][93]。また左右相称動物の動物門の確固たる証拠はカンブリア紀になるまでない[94][95]。とはいえ、動物の進化は先カンブリア時代からの歴史があるという見方が一般的になってきている[90]

動物のものかもしれない最古の化石は2012年ナミビアの7億6000万年前、クライオジェニアン地層 (Okakuyu Formation) で発見されたオタヴィア・アンティクア Otavia antiqua)である[96][97][98]。これは0.3?5 mm(ミリメートル)程度のかりんとうのように細長い歪な卵形をしたリン酸カルシウムからなる化石で、海綿動物だと考えられている[96][97]。海綿動物だとすると表面に空いている多数の細孔から微小なプランクトン濾過摂食したものと考えられる[96][99]。なお、オタヴィアは7億6000万年前だけでなく、6億3500万年前、5億4800万年前(エディアカラ紀)の地層からも見つかっている[96][97]。またオーストラリア南オーストラリア州からは6億6500万年のTrezona Formationという地層からも、初期の海綿動物ではないかと考えられている化石も見つかっている[100]。クライオジェニアン(約6億3500万年前)からカンブリア紀初期までの約100年にわたり連続して普通海綿の存在を示しているとされたバイオマーカー[101]、現在では共生細菌に由来するものだろうとされている[102]全球凍結直後、約6億3000万年前の?山沱の動物の胚化石(ドウシャントゥオの胚化石、Doushantuo embryos)とされていたものは[103][104]、現在では原生生物硫黄細菌ではないかと解釈されている[105][106][107]エディアカラ生物群の一つであるディッキンソニア

分子時計によれば、続くエディアカラ紀(エディアカラン)に左右相称動物のほとんどの門が多様化したと考えられている[108][90]。また、エディアカラ紀の5億7500万年前から5億4100万年前にかけてはエディアカラ生物群と呼ばれる生物群が多く見つかっている[109][110]。エディアカラ生物群とカンブリア紀以降の動物との類縁関係は未だはっきりしていないが[91][110]、その形態からランゲオモルフ[111] Rangeomorpha、Dickinsoniomorpha、Erniettomorphaに分けられる[109]。エディアカラ生物群は新原生代クライオジェニアン紀の全球凍結(スノーボールアース、全地球凍結)の後、5億7500万年前から5億6500万年前の間に放散(Evolutionary radiation)したと考えられ、それを「アヴァロンの爆発 Avalon explosion」と呼ぶ[112][113][110]。エディアカラ生物群のうち、ディッキンソニア Dickinsonia、Andiva、ヨルギア Yorgiaとランゲオモルフは左右相称動物であったとする研究もある[109] ほか、海綿動物(Eocyathispongia qiania)[114][115]軟体動物キンベレラ Kimberella quadrata)[116]、そして無数の刺胞動物(Haootia quadriformis)[117][118]節足動物(パルヴァンコリナ Parvancorina)[119]とみられるものもあり、真正後生動物や左右相称動物のグレードにあると推定されている動物の痕跡も見つかっている[120][121][122][123][124]

エディアカラ紀末期の5億4900万年前ごろには、硬組織を獲得していたクロウディナ Cloudina と呼ばれる化石が発見されており、現生の動物との類縁関係が分からず、古杯動物と呼ばれる[125]。この少し前の約5億6000万年前から約5億5000億年前のエディアカラ生物群の中にも硬組織を持つコロナコリナ Coronacollina aculaが見つかっている[126]



古生代

地質時代 - 顕生代[* 1][* 2]累代代紀基底年代
Mya[* 3]
顕生代新生代第四紀2.58
新第三紀23.03
古第三紀66
中生代白亜紀145
ジュラ紀201.3
三畳紀251.902
古生代ペルム紀298.9
石炭紀358.9
デボン紀419.2
シルル紀443.8


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