一方、1840年代に入るとロベルト・マイヤーやジェームズ・プレスコット・ジュールがエネルギー保存の法則の存在に気づき、1847年にヘルマン・フォン・ヘルムホルツがこれを熱力学の第一法則とし、1850年にはルドルフ・クラウジウスが熱力学の第一法則の定式化を行った。また、1824年にはサディ・カルノーが熱力学第二法則につながる発見をし、1850年代にはクラウジウスとウィリアム・トムソン(ケルヴィン卿)がそれぞれ独自に熱力学第二法則を導きだした[11]。「熱の仕事当量」および「エネルギー保存の法則」も参照 熱力学において、ある条件の元で仕事として取り出すことのできるエネルギーとして自由エネルギーが定義される。自由エネルギーには、ヘルムホルツの自由エネルギーとギブズの自由エネルギーの 2 つがある。ヘルムホルツの自由エネルギー[注 2]は等温操作によって熱力学系から得られる仕事の最大値として定義される。ギブズの自由エネルギー[注 3]は等温等圧操作によって得られる仕事の最大値を与える。 自由エネルギーは、適切な変数の下では平衡状態の熱力学系のすべての情報を持った関数、すなわち熱力学ポテンシャルとなる。また、平衡状態は自由エネルギーが極小である状態として実現する。このように、自由エネルギーは理論的な道具として良い性質を持った量である。 一方、工学などの応用領域においては、熱力学系で仕事に寄与する有効エネルギーのみに意味があり、それを評価する量としてエクセルギー[注 4]が考案されている。反対に、熱力学系の仕事に寄与せず捨てられる無効エネルギーをアネルギーと呼ぶ。カルノー効率によれば、エクセルギーとアネルギーの発生割合は、高温側の熱源と低温側の熱源の温度比のみで規定されている。「自由エネルギー」および「エクセルギー」も参照 古典力学
熱力学
古典力学
F = d d t ( m v ) {\displaystyle {\boldsymbol {F}}={\frac {\mathrm {d} }{\mathrm {d} t}}(m{\boldsymbol {v}})}
運動の第2法則
歴史
分野
静力学 · 動力学 / 物理学における動力学 · 運動学 · 応用力学 · 天体力学 · 連続体力学 · 統計力学
定式化
ニュートン力学
解析力学:
ラグランジュ力学
ハミルトン力学
基本概念
空間 · 時間 · 速度 · 速さ · 質量 · 加速度 · 重力 · 力 · 力積 · トルク / モーメント / 偶力 · 運動量 · 角運動量 · 慣性 · 慣性モーメント · 基準系 · エネルギー · 運動エネルギー · 位置エネルギー · 仕事 · 仮想仕事 · ダランベールの原理
主要項目
剛体 · 運動 · ニュートン力学 · 万有引力 · 運動方程式 · 慣性系 · 非慣性系 · 回転座標系 · 慣性力 · 平面粒子運動力学 · 変位 · 相対速度 · 摩擦 · 単振動 · 調和振動子 · 短周期振動 · 減衰 · 減衰比 · 自転 · 回転 · 円運動 · 非等速円運動 · 向心力 · 遠心力 · 遠心力 (回転座標系) · 反応遠心力 · コリオリの力 · 振り子 · 回転速度 · 角加速度 · 角速度 · 角周波数 · 偏位角度