「逍遙散」に山梔子と牡丹皮を加味したという意であるが[1]、「逍遙散」とは逍遙?翔(しょうようこうしょう:フラフラ飛び廻る様な)として定まらない愁訴を治すとの意味である[9]。 偽アルドステロン症、ミオパシー、肝機能障害、黄疸
慎重投与
著しく胃腸の虚弱な患者
食欲不振、悪心、嘔吐のある患者
相互作用
併用注意
カンゾウ含有製剤
グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤
副作用
重大な副作用
その他の副作用
過敏症:発疹、発赤、掻痒等
消化器:食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、下痢等
薬効・薬理
動物実験
更年期障害モデル(卵巣摘出)マウスに加味逍遙散を経口投与したところ、ストレス負荷によるペントバルビタールナトリウム誘発睡眠時間の短縮が抑制された[10]。
更年期障害モデル(卵巣摘出)ラットに加味逍遙散を経口投与したところ、性腺刺激ホルモン放出ホルモン (LH-RH)による皮膚温上昇が抑制された[11]。
更年期障害モデル(卵巣摘出)ラットに加味逍遙散を経口前投与したところ、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRF)脳室内投与による自発運動亢進が抑制された[12]。
関連処方
逍遙散
加味逍遙散合四物湯
関連項目
日本薬局方
和剤局方
更年期障害
血の道症
脚注[脚注の使い方]^ メーカーによっては蒼朮(ソウジュツ)で代用されているが、これは日本独自の古方派に由来するもので、微妙に効果が異なるため現在では投与目的に応じて白朮配合のものと蒼朮配合のものを使い分けるケースもみられる。
^ 『一般用漢方処方の手引き』(厚生省薬務局監修『一般用漢方処方の手引き』薬事時報社、1990年、p41-45)、『経験・漢方処方分量集』(大塚敬節、矢数道明監修、気賀林一編『経験・漢方処方分量集』医道の日本社、1981年、p28-29)では『和剤局方』
^ 『改訂新版漢方処方集』(龍野一雄『改訂新版漢方処方集』中国漢方、1991年、p20)では『女科撮要』
^ 『中医処方解説』(伊藤良、山本巖監修、神戸中医学研究会編著『中医処方解説』医歯薬出版、1984年、p217)では『内科摘要』
^ 『図説東洋医学湯液編1:薬方解説』(山田光胤、橋本竹二郎『図説東洋医学湯液編1:薬方解説』学習研究社、1984年、p167、ISBN 4-05-004724-1)では『万病回春』
^ 『薛氏医案』は、薛己による『内科摘要』、『女科撮要』、『保嬰粋要』、『保嬰金鏡録』、『原機啓微』、『口歯類要』、『正體類要』、『外科枢要』、『癘瘍機要』、『明医雑著』、『婦人良方』、『敖氏傷寒金鏡録』、『銭氏小児直訣』、『保嬰撮要』、『外科精要』、『小児痘疹方論』の16著作を集めた著作集(杵渕彰「薛己の「内科摘要」について1」『月刊漢方療法』1997年、1巻、1号、p52)
出典^ a b 佐藤弘、木村容子「絵でわかる漢方処方解説シリーズ6:加味逍遙散」『漢方医薬学雑誌』2008年、16巻、2号、p45
^ a b c 小山誠次「加味逍遙散, 及び四物湯合方の出典