力也
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高校在学中の[5]1964年に、東宝映画自動車泥棒』に混血児の少年役で主演し、芸能界デビュー。その後、グループ・サウンズシャープ・ホークス」にボーカルとして参加し、1966年にはシングル『ついておいで』でキングレコードよりレコードデビューを果たす。同年末に発売したシングル『遠い渚』と翌1967年夏発売で新メンバーとしてジミー・レノンを加えレコーディングした『海へ帰ろう』がグループの代表曲となりザ・タイガースにとって最初のライバルグループとなる。

シャープ・ホークスと並行して一時期は、ヘビー級ミドル級キックボクサーをしており、4試合で3勝1敗の成績を残した。ただし相手は素人が多かったと自ら述べている[6]。後に山上ボクシングスポーツジムの副会長も務めていた[7]1969年にグループ解散後は主に俳優として活動。東映では若山富三郎の派閥に属して、山城新伍の下についていた[8]。仕事を干されていた時期に梅宮辰夫の口利きで[9]梅宮主演映画『不良番長シリーズ』にレギュラー出演して以降、梅宮を兄貴分として信奉している。

1973年千葉真一主演作品『ボディガード牙シリーズ』を皮切りに、キックボクシングの経験と体格の良さで、東映が製作する千葉や志穂美悦子主演の格闘映画に次々と出演していった。1975年の映画『少林寺拳法』に出演をしたのが縁で少林寺拳法を稽古し、最終的に伍段を允許されている。テレビ番組で相手の回し蹴りに対し、「喧嘩じゃあ、内側に回りこむこういう技がある」と、払い受け段突きを披露していた。

1982年11月に、『オレたちひょうきん族』の1コーナーである「タケちゃんマン」に出演中、台詞である「ほら貝」を「ほたて貝」と思わず間違えて言ってしまったのをきっかけに「ホタテマン」として出演[10]。上下関係には厳しく、強面の風貌とは裏腹に洒落というのを自身で理解出来ており、バラエティ番組などでも重宝されていた。『ひょうきん』でも共演していたビートたけしとは、仕事終わりに毎晩のように遊郭に行っていたという。以降、1980年代からは、バラエティ番組にも進出。2001年春日井製菓コマーシャルで「黒飴マン」に扮した。

1984年に結婚、14年ほど結婚生活は続いたが、力也の女性問題を理由に離婚。妻との間に一男一女をもうけた。離婚後は長男の親権を取り、男手ひとつで育ててきた。長男に対する愛情は非常に深く、晩年療養生活が続いていた頃には彼の見舞いをことのほか楽しみにしていたという[11]。前妻との間にもうけた娘がおり、力也という名の孫が居ることを死去の6日前のブログで披露していた[12]

2005年肝臓病で入院、一時復帰したが2006年6月下旬にギラン・バレー症候群罹患である疑いのため東京都内の病院に入院、同年7月から出演予定だった舞台を降板して、2008年時点では山梨県の病院でリハビリをしていた[13]。2009年8月にはキックボクシングのKICKGUTSの大会で公の場に姿を見せ、肩を借りて歩いている姿が目撃された[14]。この療養生活で、かつての100kg以上の強靱な肉体は、一時70kg台にまで激減したが、療養生活を終える頃には元の体格に戻っている。

2010年5月17日放送の『徹子の部屋』にリハビリ後の復帰初仕事として出演。かつてはヘビースモーカーだったが[15]、大病を患ってから禁煙、禁酒を始めたと語り、復帰とともに芸名を安岡力也に戻した。同年8月30日から9月1日にかけて、肝細胞癌、C型肝硬変のため、日本赤十字社医療センターで長男の提供による生体肝移植手術を受けた[16]。しかし2012年4月6日に容態が急変し、一時血圧も50まで低下。一時小康状態を保ったが[17]、2012年4月8日午前6時に東京都内の病院で心不全により死去した。64歳没[18][19]。幼馴染の稲川淳二[20]、訃報を聞き「(彼は)シャイでとても優しかった」とコメントした。中学生になると一時疎遠になるが、芸能界入りした後にばったり再会し、以後交友が続いていた[21]

逝去1か月半後の2012年5月24日に東京都港区青山葬儀所にて、自身が兄貴分と慕った梅宮辰夫を発起人としてお別れの会が執り行われ、長年親交が深かった内田裕也堺正章中村玉緒などが参列し、力也を偲んだ[22][23]。戒名は「鑑薔院濤力仁道大居士」(かんしょういんとうりきじんどうだいこじ)。堺は「飲み会で金がない時に貸してやったら、その翌朝に返金してくるような律儀な男」と力也の人柄を表現している[24]。墓所は千葉県君津市圓明院


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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