劉裕はその戦いにおいて「兵の虚実を操る」場面が多い。五斗米道軍との戦いでは城壁の上に怪我人や病人を配し、いかにも疲弊しているように見せかけ、油断した敵が城内に入り込んだところで一網打尽にする策略を取っている[59]。敵が多く、自軍が少ない戦いにおいては、あえて自軍を割いて伏兵を多くの箇所に、ただし一箇所あたり数名という少なさで配した。敵軍が襲いかかってきたところで一斉に伏兵に旗を振らせ、鐘を鳴らさせ、自軍勢力の誤認を引き出し後退させている。