本作品は企画当初は1部作であったが、台本は3時間を超えるものになり[5]、物語のスケールが1本の映画に収まりきらないということで、前後篇2部作に分け制作されることになった[6]。各篇のタイトルは「前・後」とのダブル・ミーニングになっており、「漸」は「次第に上がっていく」、「爻」は「〆」を意味している[5]。
完結編の製作については、関係者の一部にしか台本を渡さず、情報を制限して進められており、ゲストキャストも設定を知らないまま撮影に臨んでいる[7]。
撮影は『SPEC?零?』の制作に続けて2013年2月18日、TBS緑山スタジオでクランクインし[5][8]、3月31日に終了した[5][9]。クライマックスである警視庁屋上アンテナのシーンは、直径16m、高さ2m27cmのセットを東宝スタジオ第3ステージに作成し、周辺の東京の風景を合成するため周囲360度にグリーンバックを設置し、クレーン撮影や大型扇風機による効果などを取り入れて約1週間にわたり撮影した[5][10]。主なロケ地としてはセカイと白い女がいる海辺のシーンを、千葉県・九十九里浜の作田海岸[11]で早朝のマジックアワーを狙い撮影した[5][10]。
ポストプロダクションについては、『爻ノ篇』のCG部分制作が10月31日の時点でも続いていた[12]。
2013年3月19日、ゲストキャストとして前作でシークレット出演だった向井理と、新キャストの大島優子らの出演が発表された[6]。同年4月30日、公式サイトにおいて「予告状」と称し、当麻と瀬文が満開の桜をバックに『SPEC』の完結を告げる特別映像が公開された[13]。5月29日には「ちょい出し映像」として本編映像を使用した30秒の特別映像が公式サイトで公開された[14]。
キャッチコピーは「すべてが終わる。」「真実は己の中に」「歴史よ。静かに瞑目れ。」
スタッフ
監督 - 堤幸彦
脚本 - 西荻弓絵
主題歌 - THE RiCECOOKERS(Anchor Records)
漸ノ篇 - 「audioletter acoustic ver.」
爻ノ篇 - 「audioletter」
挿入歌 - 佐野元春「彼女」
音楽 - 渋谷慶一郎、ガブリエル・ロベルト
エグゼクティブプロデューサー - 濱名一哉
プロデューサー - 植田博樹、今井夏木
アソシエイトプロデューサー - 大原真人、渡邉敬介
ラインプロデューサー - 市山竜次
撮影 - 斑目重友
照明 - 川里一幸
録音 - 臼井久雄
美術プロデューサー - 山下杉太郎
美術デザイン - 大木壮史
編集 - 伊藤伸行
記録 - 奥平綾子
イメージボード - 奥山潔
VE - 吉岡辰沖
装飾 - 大村充、山本直樹
現場編集 - 似内千晶
ミュージックデザイン - 石井和之
音響効果 - 壁谷貴弘
助監督 - 白石達也
制作担当 - 植松育巳
宣伝プロデューサー - 小山田晶
アシスタントプロデューサー - 楠千亜紀、谷鹿夏希
製作 - 「劇場版SPEC?結?漸ノ篇」・「劇場版SPEC?結?爻ノ篇」製作委員会(TBSテレビ、東宝、KADOKAWA、キングレコード、毎日放送、中部日本放送、オフィスクレッシェンド、RKB毎日放送、TCエンタテインメント、北海道放送)