制作
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なお、クレジットタイトルにおける著作者等の表記では日本テレビが「製作著作」としているのに対し[17]テレビ朝日では「制作著作」としている[18] など局により対応が分かれており、テレビ朝日では制作会社との従来の縦割りの関係を見直し良好な関係を維持するために制作表記とする旨が発表されており、契約書のみに製作の表記がある。

2007年8月現在、在京キー局の中で「制作」表記を主に使用しているのがフジテレビ[注釈 1]テレビ朝日NHKである。一方の「製作」表記を主に使用しているのが日本テレビ[注釈 2]TBSテレビテレビ東京[注釈 3] となっているが、先述の通りで局が番組制作に関わっている番組では、普段は製作表記の局も「制作」表記でテロップされており、代表例としては24時間テレビであり、キー局が、地方局が制作または製作した番組を放送する場合も「制作 地方局名」表記でテロップが流される。

演劇において、劇団の内部で道具や衣裳の作製や事務を担う人は制作、部署は制作部などと呼ばれる。劇団へ出資や依頼をする外部組織は制作作業に関与しない限り製作者となる。

「製作」者や、「制作」会社やその部署や担当を挿す場合、語尾に「さん、側、サイド」などをつけることも多い。これは映画など映像業界全般で一般的である。アニメ業界では制作進行職などを制作さん、と称することがある。動画さん、原画さん、の呼称ルールの範疇として。

いずれも、中世以前の昔から絵画や音楽や工芸品などの芸術表現およびその依頼や販売において、王侯貴族等の需要家で構成されるパトロン側と、彼らに依頼される芸術家やその集団、工房の二者が常に存在していたことから必要上の区分として存在していた概念が、現代の出版や映像の業界においても継承的に用いられている。番組や映画の製作においては一般的に、製作側と制作側に一名以上のプロデューサーが置かれて双方が折衝したり対外的に役割分担を行い、社内分業の場合はラインプロデューサー職であるものが、双方が別会社になると制作プロデューサーなどと呼称が変わるが基本的な役割分担に大差はない。製作側から制作側への転職いわゆる天下りが行われる事例も割とあり、代表例はスタジオジブリ鈴木敏夫である。

有形品の製造業で「制作」の呼び方ががあまりないのは、自動車や家電で分かる通り発案設計から生産、出荷に至るまで自社や系列で一貫しているため。特許や機密も絡むのでこういう閉鎖的モデルにするしかない長年の事情もあった。しかしクリエイティブや娯楽作品の業界では先述の通りで第三者である王侯貴族や資本家が、アーティストや工房に依頼する形式が古来より自然と成立し今でもほぼ同じ実態で継続していることから「制作」の概念が今でも必須で用いられ続けている。たとえば製造工場に備品や設備を発注された製造業者は、納品物の説明文に「制作」と表記する。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 「藍より青し」や「ミヨリの森」などの一部アニメでは「製作」
^ 一時期の「進め!電波少年」など一部番組および系列局の一部では「制作」
^ 以前はアニメのみ「制作」表記だったが、最近ではほとんどの番組が「製作」表記を使用

出典^ a b 製作、デジタル大辞泉小学館コトバンク、2009年11月29日閲覧。
^エキサイト和英辞書[リンク切れ]、『新和英中辞典』第4版、研究社、2009年11月29日閲覧。
^ 例: 渡辺謙、 ⇒明日の記憶キネマ旬報、2009年11月29日閲覧。
^社団法人日本映画製作者連盟、公式ウェブサイト、2009年11月29日閲覧。
^株式会社 ヨコシネ ディー アイ エー、公式ウェブサイト、2009年11月29日閲覧。
^等持院撮影所立命館大学、2009年11月29日閲覧。
^協同組合日本映画製作者協会、公式ウェブサイト、2009年11月29日閲覧。
^ 例: 大映京都撮影所組織図 - ⇒大映京撮スタッフ紹介、立命館大学、2009年11月29日閲覧。
^ 企画プロデューサーは、企画の立ち上げから公開まで全てを見据えて映画に対しての責任を持つ仕事。一方撮影所における製作は、期日を守り撮影における日々の問題を解決し、怪我なく無事に撮影が終えられるよう、予算と俳優とスタッフを守り映画を納品するまでが仕事 撮影規模、スケジュールを基に請け負った予算を編成・管理し、映画製作を円滑に進行させていきます。撮影時に発生する俳優やスタッフの移動、食事、宿泊など細かい発生事項も製作が担当、松竹、2021年11月15日閲覧。
^ 一番下の「製作進行」は現場でお茶や弁当などを注文・用意する係りですね。それから「製作主任」は、ロケハンを主な仕事にしています。「製作担当」はロケハンとスタッフの調整を行います。その上に「ラインプロデューサー」がいて、全体の予算編成を現場で行っています、日活、2021年11月15日閲覧。
^ 『日本映画発達史 1 活動写真時代』、田中純一郎中央公論社、1968年、p.292-293.
^マキノ映画人紹介、立命館大学、2009年11月29日閲覧。
^日本のドキュメンタリー作家インタビュー No. 24山形国際ドキュメンタリー映画祭、2009年11月29日閲覧。
^ 例: ⇒牧野省三日本映画データベース、2009年11月29日閲覧。
^「制作」と「製作」の使い分け。(音と映画とわんぽいんと 2006年6月6日 )
^著作権法 - 公益社団法人著作権情報センター(CRIC)Webサイトより
^ 番組制作委託取引に関する指針細則(2005年3月15日改訂/日本テレビ:企業・IR情報)
^ 番組制作発注に関する自主基準(テレビ朝日の企業サイト)

関連項目

製作委員会方式

映画の著作物

映画製作

プロデューサー

日本映画製作者連盟

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社団法人著作権情報センター - 公式ウェブサイト

クリエイターズ・チャンネル - コミュニティサイト

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