普通切手は、郵便料金の納付を主目的に発行される切手で、通常切手とも呼ばれる。1円から500円[注釈 15]まで用意されている。切手は郵便局の窓口、コンビニエンスストアなど日本郵便から委託を受けた郵便切手類販売所で購入することができる。 春夏秋冬の季節ごとに発行されるシールタイプの切手で、それぞれの時期に合わせたデザインである。販売期間が限られている点が普通切手とは異なる。 『ドラえもん』をモチーフとしたものもある。また、2012年秋以降春・秋のグリーティング切手には、日本郵便オリジナルのキャラクターであるぽすくまが登場する。 切手に付随した箇所に写真やイラストなど任意のデザインを入れることができる切手である。任意のデザイン部分は切り離しでき、切手としての効力は持たない。 記念・特殊切手は、国内外の行事の記念、宣伝、キャンペーン、文化財の紹介などの意図をもって発行される切手である。年賀切手や国際文通週間切手のように毎年同時期に発行されるものや、シリーズとして発行されるものもあり、これらを収集家は恒例切手と呼ぶ場合もある。使用目的は普通切手と同様であるため、諸外国では通常切手と区別したカタログ番号を与えていない場合も多い。なお、日本の最初の記念・特殊切手は 、1894年(明治27年)3月9日に発行された明治銀婚記念(2銭と5銭の2種)である。 ふるさと切手は、ふるさと振興の意図で地域の風物や行事をテーマにして発行される切手である。 寄附金付切手は、公共的な目的への寄付分を切手の額面に付加して販売される切手である。切手の販売金額の一部が寄付に活用され、寄付金を除く金額部分だけが郵便に使用できる。一般に、切手額面のほかに寄付金額を示す数字を「+」の記号で示し、切手には「80+10」などと表示される。日本最初の寄付金付切手は、1937年発行の愛国切手であり、飛行場建設を目的としていた。年賀切手では1991年以降、寄付金つきが毎年発行されている。例:阪神・淡路大震災寄付金つき切手趣味週間(1995年)、長野オリンピック冬季大会募金(1997年) 1981年からサービスの始まったファクシミリを使い郵便物を送付するレタックス(電子郵便)専用の切手。1984年および1985年に額面500円の専用切手[注釈 16]が発売されたが、前者については後者が発売された時点で販売打ち切りになったため、流通量が少ない。昭和時代晩期から平成時代初期にかけて、大学などの受験生への合否通知(合格者の受験番号表)に多く使われた[7]が、インターネットなど他のメディアが発達したため、サービス自体使われることが少なくなった。そのため、その後は消費税導入など料金改定が行われても、そのときの料金に対応した電子郵便切手の発行は行われなかった。 日本の郵便局が1876年以降に朝鮮および中国の各地に開設されていた。これらの在外国局で当初は日本切手がそのまま販売されていたが、為替相場の差益目当てに在外国郵便局で購入し内地で売却する投機が行われたため、それを防止する目的で、1900年から販売地域を加刷した。 在朝鮮日本郵便局では「朝鮮」の文字を加刷したが、1900年1月1日から1901年3月31日までしか使用されなかった。そのうえ1905年に当時の大韓帝国の行っていた郵政事業および電信事業を「日韓通信業務合同」の名の下に日本政府が接収したため、1910年の日韓併合を待たずして日本切手がそのまま使用されることになった。
グリーティング切手
写真付き切手・フレーム切手詳細は「写真付き切手」および「フレーム切手」を参照
記念・特殊切手詳細は「日本の記念切手一覧」および「日本の特殊切手一覧」を参照
ふるさと切手詳細は「ふるさと切手」を参照
寄付金付切手
電子郵便切手
在外国局切手
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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