2022年9月30日に、内海の仕事と偉業を追った映画『その声のあなたへ』が公開された[31]。
2023年3月29日には、生前の内海の声をCoeFontのAI技術で再現した朗読付き電子書籍「YOMIBITO Plus」が発売された[32]。 免許は第一種普通免許、小型船舶免許[13]。特技はゴルフ[13]。 車は好きで、スティーブ・マックイーンの吹き替えを担当していなかった頃にマックイーンが出演していた映画『ブリット』を見て、その中に登場していたスタング・マッハ1が「欲しいな」、「いつか、同じ車を買おう」、「必ずあれは買おう」と思い、何年か後には買った[6]。モーターボードも買って乗り回していたという[6]。松本梨香によると仕事終わりに内海の運転するベンツに乗せて貰った時は車内で大音量の演歌を流し「やっぱりベンツには演歌だよな!」と豪快に笑っていたなど、車に関する逸話を多数持っている[要出典]。 素晴らしいバリトンのユニークな声の持ち主[33]で、羽佐間道夫は「のどちんこをぶるぶる震わせるような声」と表現している[34]。張りと存在感のある低音を生かし、多くの作品に出演し活躍した[8][35]。テレビアニメの初期から活躍していた[6]。 役柄としては、渋い声、野太くエネルギッシュなその声から、悪役から気のいいオジサン、三枚目、とびきりのセクシーボイス、ある時は冷酷なオトコ、ひょうきんまで、バイタリティ溢れる声を持ち、自由自在であった[6][18]。その声質から悪役を演じることが多く、内海自身も「人生において吹き替えた役の3分の2は、“悪”ですよ(笑)」と冗談交じりに語っている[21]。一方、それとは正反対なコミカルな演技を活かす役を演じることも多かった[17]。吹き替えでは、スティーブ・マックイーンやサミー・デイヴィスJr.の担当声優として知られた[36]。また、黒人俳優を担当することが多かった[21]。 最初の持ち役はヴィクター・マチュアで、声はマチュアの声に合っており、『荒野の決闘』をはじめ、マチュアが出演していた作品はほとんど吹き替えを担当していた[15]。 マックイーンを初めてアテたのが『荒野の七人』であった[15]。しかしマックイーンは演じにくく、抑揚がなく、ボソボソとしたしゃべり方であったが、その上黙っているポーズ、姿がいいときているもんだったことから、吹き替えは苦労していた[15]。『ジュニア・ボナー/華麗なる挑戦』でジュニア・ボナー役を演じていたマックイーンは難しく、プロデューサーからの「今までのマックイーンと離れてやってくれ」という注文で、失われつつある人間の詩情を出すのに苦労していた[15]。その時は語尾をソフトに、甘いムードの中に男らしさを盛り込んだりしていた[15]。ジュニア・ボナーは個人的には好きなタイプの人間で、西部劇も好きだったことから、やりがいがあった[15]。サム・ペキンパーが監督を務めていた映画は好きで全部見ていたという[15]。 NHKの頃は可愛い声であり、KBCにいた頃は少年剣士役を演じていたという[19]。 007シリーズ吹替版では常連声優であった。6作で悪役を担当しており、悪役での最多登場を誇る[37]。『007 ロシアより愛をこめて』(シリーズ史上有数の存在感で知られるロバート・ショウを担当)と『007 死ぬのは奴らだ』では悪役をつとめ、それぞれTBSで吹替が再制作された時も、内海は交代なしで2バージョンとも同役をつとめた(『007 ロシアより愛をこめて』ではこの再制作の時にボンドの吹替声優も交代した)。『007 ダイヤモンドは永遠に』がTBSで新録された時(1990年)にはショーン・コネリーが演じたボンドを吹き替え、主役を務めた。また『007 リビング・デイライツ』(TBS版)で悪役だったジョー・ドン・ベイカーを担当、『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』(フジテレビ版)ではボンドの相棒役となったベイカーを再び吹き替え、作品・制作局・役柄が異なる中、同じ俳優の吹替に配役される経験もしており、最後の007シリーズ吹替だった『007 慰めの報酬』(同作のみソフト用新録)まで、ジョージ・レーゼンビー以外の全ボンド俳優の主演作品に出演、幅広い役柄で長くシリーズを支え続けた。
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