全国労働組合総連合
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一方、これとは別に総評・同盟・全国産業別労働組合連合(新産別)・中立労働組合連絡会議(中立労連)の労働4団体による労働戦線統一の動きがあり、全日本民間労働組合協議会(全民労協)から日本労働組合総連合会(連合)結成へと動いた。「労働戦線統一推進会」による「民間先行による労働戦線統一の基本構想」(のちの連合の綱領路線、1981年)は、「自由にして民主的な労働組合」の路線と「西側の一員」論の立場に立ち、国際自由労連(ICFTU)加盟、批判勢力の排除を求めた。総評は、従来方針を変えこれを容認し、合流・解散を決めた。こうした動きを統一労組懇は、特定政党排除の「革新分断」、賃上げ自粛や人減らし「合理化」容認の「労使協調」路線など特定の運動路線を踏み絵に、これを容認する組合だけを結集する「労働戦線の右翼的再編」と批判した。独自のナショナルセンターの結成か純中立の道をすすむのかが問われるなか、総評や統一労組懇・純中立労組懇加盟および中立の組合が、「労働者の団結を最大限に保障する資本からの独立・政党からの独立・共通の要求での行動の統一という3つの原則を堅持し、働くものの生活向上と権利の確立、国民春闘再構築、平和民主主義をめざす」としめ、1989年11月21日に全国労働組合総連合(全労連)を結成した。結成当時の組織人員について、公称140万人と発表している。2016年7月には全労連大会に招かれた中野晃一教授が参議院選挙運動の中軸を担ったと評価している[16]
政治活動

最低賃金を1500円にすることでは一致しなかったものの、全国一律最低賃金制度要求に関しては、日本共産党、立憲民主党、国民民主党、社会民主党などの野党会派だけでなく、自民党の
務台俊介衆院議員からも賛同が寄せられて、国会内集会であいさつをしている[17]。定期大会では、日本共産党から毎回来賓あいさつがあり、社会民主党などからメッセージが寄せられることがある[18]


憲法、原発、TPP、沖縄米軍基地、アベノミクスなどの問題に対し、全労連は「共同の大黒柱」であると小池晃は述べており、それについて、しんぶん赤旗上でも報じている[19]

自由と民主主義のための学生緊急行動(SEALDs)のデモに、全労連の車両が使われていると産経新聞は報じている[20]。青林堂の雑誌「ジャパニズム 28」では、SEALDsのデモに全労連の組合員が多数参加している、と記載している[21]

男女共同参画・選択的夫婦別姓制度導入等の活動

男女差別解消をめざし、選択的夫婦別姓制度導入、再婚禁止期間婚姻最低年齢等の男女差別解消の法改正、出生届嫡出子、非嫡出子の記載を義務付ける戸籍法改正などを求めている[22]
戦争する国づくりストップ!憲法を守り・いかす共同センター

全労連の参加する市民団体の一つ[6]。2014年5月改組。略称は、憲法共同センター。ゆるやかな共闘組織「憲法改悪反対共同センター」から、解釈改憲で集団的自衛権行使容認をすすめる安倍内閣の戦争する国づくりを許さず、運動を機敏に提起する組織に改組し、名称を変更。事務局は、全労連内。運営委員会団体は11団体、構成団体は19団体、賛同団体は10団体[23]戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会に参加している。
運営委員会団体

全労連、全国商工団体連合会(全商連)、新日本婦人の会(新婦人)、農民運動全国連合会(農民連)、日本民主青年同盟(民青)、全日本民主医療機関連合会(民医連)、平和・民主・革新の日本をめざす全国の会(革新懇)、自由法曹団憲法改悪阻止各界連絡会議(憲法会議)、日本共産党原水爆禁止日本協議会(日本原水協)[24][23]
戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会

総がかり行動実行委員会は、2014年の安倍政権による集団的自衛権に関する憲法解釈の変更を阻止する闘いの中で生まれた。2014年12月に自治労・日教組など連合左派が下支えする「1000人委員会」と、全労連など共産系の諸団体が構成する「憲法共同センター」の2つが、民進党、共産党、自由党、社民党よる野党共闘体制となった。しかし、労働界のさらなる共同の見通しは立っていない[6]
構成団体

戦争をさせない1000人委員会、解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会、戦争する国づくりストップ!憲法を守り・いかす共同センター、安倍の教育政策 NO ネット、沖縄・一坪反戦地主関東ブロック、改憲問題対策法律家6団体連絡会、さようなら原発 1000 万人アクション、首都圏反原発連合原発をなくす全国連絡会、脱原発をめざす女たちの会、日韓つながり直しキャンペーン 2015、日本軍「慰安婦」問題解決全国行動、国連人権勧告の実現を!実行委員会、戦時性暴力問題対策会議、「秘密保護法」廃止へ!実行委員会、反貧困ネット、mネット・民法改正情報ネットワーク、全国労働金庫労働組合連合会、自治体議員立憲ネットワーク[23]
賛同協力団体

立憲デモクラシーの会、安全保障関連法制に反対する学者の会、自由と民主主義のための学生緊急行動(SEALDs)、安保関連法制に反対するママの会、女たちの平和実行委員会、NGO非戦ネット、宗教者・門徒・信者国会前大集会、止めよう!辺野古埋立て・国会包囲実行委員会、安倍政権に NO!東京ネットワーク[23]
加盟単産

全労連に加盟する産業別全国組合は以下の通り。

組合名略称組合員数[25]産業・企業
日本医療労働組合連合会日本医労連154,379医療
日本自治体労働組合総連合自治労連138,655地方公務
全日本教職員組合全教63,349教育
日本国家公務員労働組合連合会国公労連60,454国家公務
全国生協労働組合連合会生協労連63,135生活協同組合
全労連・全国一般労働組合全労連・全国一般22,052一般
全日本建設交運一般労働組合建交労19,578建設、道路貨物運送、鉄道
全国自動車交通労働組合総連合会自交総連12,068道路旅客運送、道路貨物運送
全国福祉保育労働組合福祉保育労10,920福祉
JMITU日本金属製造情報通信労働組合 )JMITU5,397機械、情報通信
全国金融労働組合連合会金融労連3,921金融


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