光学ドライブ
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「キャディ」と呼ばれる専用のカートリッジにディスクを入れて装置の差込口に挿入するもの[1]。初期の光学ドライブ装置で用いられた方式であり、当時は読み書きが不安定になることがあり、安定性を高めるためにキャディで固定していたが、信頼性が向上したことによりキャディを使う必要性は無くなり、姿を消した[1]

トップローディング

スロットローディング

トレイローディング

キャディローディング

内蔵 / 外付けの違いによる分類
内蔵ドライブ(internal drive)
ドライブが機器の筐体の内に配置されるもの。
外付けドライブ(external drive)
ドライブが機器の筐体の外に配置されるもの。外部ケーブルにより機器に接続されるタイプが一般的だが、
Wifi接続するものもある。

内蔵ドライブの例。ノートPCで一般的なタイプ。スピンドルやピックアップが組み込まれたトレイが飛び出す方式。

外付けドライブの例。USBケーブルで接続するタイプ。(写真はApple USBスーパードライブ)

使用可能なディスクによる分類

使用可能なディスクによるドライブの分類としては、まずCDドライブ、DVDドライブ、BDドライブなどと分類するのが基本である。古くはまずCD-ROMドライブ、CD-Rドライブ、CD-RWドライブなどと分類された時期があり、後から登場した規格のディスクに対応するドライブはそれ以前の規格のディスクも読むことができることが一般的だった(一部に例外あり)。DVDドライブが登場してからは、DVD-ROMドライブ、DVDコンボドライブ、DVDスーパーコンボドライブ、DVDマルチドライブ、DVDスーパーマルチドライブなどと、より多くの種類の光ディスクを使用可能な種類が増えていった。→#DVDドライブの種類#書き込み可能型ドライブの規格の種類
CDドライブ

CD-ROMとCD-RやCD-RWは規格策定の時期が異なっており、CD-ROMにしか対応しない古いドライブではCD-RやCD-RWを読み込むことはできない。

1996年にはDVDが製品化されたが、CD-R/RWドライブとDVD-ROMドライブは別個に普及を進めたので、初期のDVDプレーヤーやDVD-ROMドライブはCD-Rの再生に非対応だった。

1996年の「オレンジブック パートIII」の規定によって1997年にCD-RWが商品化されたが[4]、これ以降はCD-R/RW両対応製品が多くなった。さらに開発競争によって、読み込み/書き込み速度の高速化も進んだ。

1998年には音楽専用のCD-R/RWレコーダーが発売された。データ用のCD-R/RWは使用できず、私的録音補償金が上乗せされた音楽専用メディアを使う必要がある。一般向けにはミニディスクほど普及しなかったが、アナログレコードのデジタル化やデジタル放送の録音等、DATデッキの代わりとして使用されることも多くなり、低価格化も進みプロ及びオーディオ愛好家向けに生産されるようになった。「CDレコーダー」も参照
バッファーアンダーランエラー回避技術

バッファーアンダーラン」とは、CD-Rへの記録中に、記録装置へのデータの転送が途切れ、記録用バッファー内のデータが必要量を下回ってしまう現象を言う。つまり、書き込むデータが必要なのに、そのデータが存在しない状況である。バッファーアンダーランが発生すると書き込みは失敗し、そのディスクは不良ディスクとなり、事実上、使用不能になってしまう。メディアへの記録中にコンピュータの負荷が増大した際に発生し易く、特にドライブの記録速度が向上したことに伴って発生率が上昇し、問題となった。

なお、バッファアンダーランエラー回避技術はDVD-Rドライブでは、仕様で必須の機能とされている。
一般的な技術

記録速度が8倍速以上のCD-R(「High-speed」の記載がある)が登場した2000年頃に、バッファーアンダーランが発生することによる書き込みの失敗(バッファアンダーランエラー)を回避する機能を持ったドライブが開発された。その仕組みは、書き込みソフトウェアと連携し、記録中にドライブへのデータ転送が停滞した際にはディスクへの記録を一時的に中断し、その後データ転送が復旧したらその位置から記録を再開する方法である。例えば、三洋電機の「BURN-Proof」(バーン・プルーフ)や、リコーの「JustLink」(ジャストリンク)、ライトンの「SMART-BURN」(スマート・バーン)といった物が知られている。これらはその後多くのコンピュータ向け記録装置や書き込みソフトウェアに採用され、ドライブバッファの大容量化やコンピュータの性能向上などと共に書き込み不良の減少に寄与している。

高速(20倍速が目安)で書き込みを行う場合は、同じ速度を維持しながら書き込む制御を行うドライブと、ディスク内周部を低速・外周部を高速と、ディスクの回転数を変えて書き込む制御を行うドライブが存在する。後者の制御を行う場合に速度変更を行う「継ぎ目」部分では一時的に書き込み動作が停止するが、書き込み動作の停止・再開にバッファアンダーランエラー回避技術が応用されている。これにより、さらなる高速書き込みが実現された。

バッファアンダーランエラー回避機能が作動すると、ディスク上のピットパターンに微妙な不連続が生じる。しかし、CD-Rはデジタル記録であるためデータに異常が出ることはなく、不連続の大きさ自体も技術発展によって最小限に留められるようになった。しかし、音楽CDを作成した場合、この不連続が音質の劣化につながるという主張もある。
その他の技術

例えば、データ用CD-Rの場合は、容量の小さなファイルを幾つも記録する場合もある。このような場合に、書き込みの前に、ライティングソフトウェアの側で予め物理メモリ上などにファイルをキャッシュしておき、多数のファイルを読み取ったせいで時間を要した結果、バッファアンダーランが発生して上記のバッファアンダーランエラー回避機能を利用するといった事態が、そもそも発生しないように済ます機能を実装した例もある。
CDドライブの年表
CD-ROMドライブ


1985年 -
フィリップスPC/XTPC/AT用CD-ROMドライブ「CM100」を発売。

1988年3月 - Apple ComputerMacintosh用CD-ROMドライブ「Apple CDsc」を発表。

1988年12月 - 日本電気ホームエレクトロニクス、家庭用ゲーム機として世界で初めてCD-ROMドライブを搭載した「CD-ROM2」を発売。

1989年3月 - 富士通、CD-ROM標準搭載のパソコン「FM TOWNS」を発売。

1989年4月?6月 - ソニー、CD-ROM標準搭載のパソコン「Quarter L」(PCX-300C41・PCX-300C11)を発売。

1989年10月 - 日本電気 (NEC)、CD-ROM標準搭載のパソコン「PC-8801 MC」を発表。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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