先占
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また、「国家間の行動を共通に規律する」国際法の動機について「他国に対して自国の行動を正当づけるといった動機が、多くの場合背景になっていた」と述べている[7]
無主地の定義

東京大学名誉教授の横田喜三郎は、無主地について、「国際法の無主地は無人の土地だけにかぎるのではない。すでに人が住んでいても、その土地がどの国にも属していなければ無主の土地である。ヨーロッパ諸国によって先占される前のアフリカはそのよい例である。そこには未開の土人が住んでいたが、これらの土人は国際法上の国家を構成していなかった。その土地は無主の土地にほかならなかった」と指摘している[8]
実効的先占

また、横田によれば、19世紀には国際社会によって、先占は土地を現実に占有し支配しなければならないと主張され、それがしだいに諸国の慣行となり、19世紀後半には、国際法上で先占は実効的でなければならないことが確立したとしている[8]

横田は「先占が実効的であるというのは、土地を現実に占有し、これを有効に支配する権力をもうけることである。そのためには、或る程度の行政機関が必要である。わけても、秩序を維持するために、警察力が必要である。多くの場合にはいくらかの兵力も必要である」と、警察力・軍事力と実効的先占の関連についても指摘している[8]
脚注^ 世界大百科事典 第2版,日立ソリューションズ。デジタル大辞泉,小学館。
^ 本項で述べる。
^先占
^ 尖閣諸島に関するQ&A(外務省
^ 竹島の島根県編入(外務省)
^ 塚本孝『 ⇒国際法から見た竹島問題』(PDF)2008年10月26日、3-9頁。 ⇒http://www.pref.shimane.lg.jp/soumu/web-takeshima/H20kouza.data/H20kouza-tsukamoto2.pdf。2008年11月9日閲覧。 
^ a b 『国際法T』(有斐閣『法律学全集』55巻、1957年,19頁。新版1973年,1994年9月20日新版初版第10刷
^ a b c 『国際法U』(有斐閣『法律学全集』56巻,1958年,新版1972年)

外部リンク

「尖閣諸島の領有をめぐる論点―日中両国の見解を中心に―」
国立国会図書館外交防衛課,第565号,2007年2月28日.

関連項目

国際法

領土問題

無主物先占 - (民法)

新しい島

発見 (国際法)


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