俺たちに明日はない
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映画における多くのタブーを破ったことで、カウンターカルチャーを支持する人々には「ラリーの叫び」と見なされた[1]。この成功により他の映画製作者は、自分の映画でセックスと暴力を表現することにオープンになった。映画のエンディングは「映画史上最も血なまぐさい死のシーンの1つ」として象徴化された[2][3]

本作は第40回アカデミー賞助演女優賞(エステル・パーソンズ)と最優秀撮影賞を受賞した[4]。1992年には、「文化的、歴史的、美術に重要」としてアメリカ国立フィルム登録簿に選ばれた[5][6]
あらすじ左からジーン・ハックマンエステル・パーソンズウォーレン・ベイティフェイ・ダナウェイマイケル・J・ポラード

クライド・バロウは刑務所を出所してきたばかりのならず者。平凡な生活に退屈していたウェイトレスのボニーはクライドに興味を持ち、クライドが彼女の面前で食料品店の強盗を働くことで更に刺激される。二人は車を盗み、町から町へと銀行強盗を繰り返すようになる。

やがて、頭の鈍いガソリンステーションの店員C・W・モス(マイケル・J・ポラード)が車の整備係として仲間入りする。更にクライドの兄バック(ジーン・ハックマン)と彼の妻ブランチ(エステル・パーソンズ)も一行に加わり、ボニーとクライドの強盗団はバロウズ・ギャングとして新聞で大々的に報道されるようになる。貧しい銀行の客からは金を奪わないそのスタイルは、世界恐慌時代のロビン・フッドとして持て囃された。

強盗団は捜査の網を掻い潜り逃走を続けていた。ある日、彼らはテキサス・レンジャーの一人ヘイマーを捕らえ、彼を辱めたのち手錠を掛けて池に漂流させる。一仕事を終えた後に空き家で寛いでいた強盗団は、テキサス・レンジャーたちに襲撃された。バックとブランチは逮捕され。ボニーとクライドも銃弾を受けるが、辛くもC・Wと共に逃走する。隠れ家を求めてボニーとクライドは、強盗団の中で唯一身元が判明していないC・Wの父親であるアイヴァン・モスの農場を訪ねる。一行はそこで傷が癒えるまで潜伏することになった。

アイヴァンの農場で束の間の安息を楽しむボニーとクライド。二人はここで初めて情を交わす。一方その頃、警察に拘留中のブランチは、復讐に燃えるヘイマーに言葉巧みに誘導尋問され、C・Wの本名を喋ってしまう。また、ボニーとクライドを匿うアイヴァンも内心は二人のことを快く思わず、我が子可愛さに警察と司法取引を交わす。

怪我から回復した後、買い物をするため隠れ家から出てきたボニーとクライドは、待ち伏せしていたヘイマーたちの一斉射撃を浴びて絶命するのだった。
登場人物
クライド・バロウ
ならず者。刑務所を出てすぐ、ボニーの家の車を盗もうしたことから彼女と知り合う。ボニーと意気投合し、銀行強盗・殺人を繰り返す。
ボニー・パーカー
テキサスの田舎町でウェイトレスとして働いている女性。出所したクライドとの出会いから犯罪に惹かれ、彼と行動を共にする。
C・W・モス
愚鈍だが車に詳しい不良青年。貧しい農家の息子。ボニーとクライドにスカウトされる。
バック・バロウ
クライドの兄。途中で家に訪れたクライドと合流し、妻ブランチと共に犯罪に手を染める。
ブランチ・バロウ
バックの妻。牧師の娘でボニーとは反りが合わない。最後に両眼を負傷して、重要な役割を演ずる。
フランク・ヘイマー
テキサス・レンジャーの隊長。ボニーとクライドに捕まり恥を晒す。それ以降執拗に強盗団を追いかける。
ユージン・グリザード
ボニーとクライドに車を盗まれた青年。連中を追いかけたが逆に捕まり、同じ車に乗せられる。職業は葬儀屋。
ベルマ・デービス
ユージンの恋人。彼と一緒にクライドたちの車で連れ回されることになる。
アイヴァン・モス
妻を亡くした農夫。犯罪に手を染めた息子C・Wを救うため警察と取引をする。
キャスト

役名俳優日本語吹替
NETテレビ
クライドウォーレン・ベイティ野沢那智
(内田夕夜)
ボニーフェイ・ダナウェイ平井道子
(小林優子)
バックジーン・ハックマン大平透


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