係留
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これらを「艤装」や「艤装品」と呼び、船から始まったこの名は、他の乗り物でも固定された装備全般を艤装と呼ぶことがある。

造船で艤装品を船体に取り付ける工程は「艤装」と呼ばれ、「艤装する」という動詞としても使われる。

法令による定義

日本の
商法第684条では「この編(第七百四十七条を除く。)において「船舶」とは、商行為をする目的で航海の用に供する船舶(端舟その他ろかいのみをもって運転し、又は主としてろかいをもって運転する舟を除く。)をいう。」と定義されている。具体的には商行為を目的とする海商で航海の用に供される櫓櫂船以外の船を指す。ただし、船舶法第35条が「商法第三編ノ規定ハ商行為ヲ為ス目的ヲ以テセサルモ航海ノ用ニ供スル船舶ニ之ヲ準用ス但官庁又ハ公署ノ所有ニ属スル船舶ニ付テハ此限ニ在ラス」と商法の規定を準用している結果、ほとんどの船舶が商法の適用を受けることになっており、商船と非商船の分類は法の適用の点では大きな意義はない[3]

工学上は飛行機に分類されるホバークラフトは、水面の支持を受けながら前進するものであることから日本の法律上では船舶と見なされる[4]。これに対して、水上航空機は空中輸送手段であり、離着水時の水面での滑走は、空中を航行するためになされるものであることから、商法上の船舶とは見なされない[5]。ただし、海上で水上航空機が船舶と衝突することを防ぐ必要があるため、海上衝突予防法では水上航空機を「船舶」に含めて扱っている(海上衝突予防法第3条第1項)。過去の大型飛行艇には組み立て式のマストと帆が搭載されており、着水後には帆船として航行が可能な機種もあり、緊急用の装備としてだけではなく遊覧航行にも利用されていた。このような目的での航行がどのような扱いを受けるのかは不明。

海上保険(元は商法第3編第6章の「保険」)は、日本においては、岡野敬次郎1896年)『英国保険法』などによって導入されていった。「価額評定」(valuation)、「委棄」(abandonment)などの訳語が策定された。

船舶を指すための様々な表現
日本語表現

舟 - 「舟」の漢字は木をくりぬいて作られた丸木舟の形状に由来する
[6]。「舟」の字は、手でこぐような比較的小型のものに使うことが多い[1]

艇 - 「艇」は小型のものをいう[6]

船 - 「船」のセンの読みも木をくりぬく意味に通じるといわれている[6]。「船」は小型から大型のものまでもっとも広い範囲を指して使われる[6]

舶 - 「舶」は大型のものをいい、「船舶」は小型から大型まで船全般を指す[6]

艦 - 「艦」は大型のものをいう。日本海軍では艦(艦の字義は装甲船の意)と書いて「フネ」と呼んだ。

総称として「艦船」(かんせん)、「艦艇」(かんてい)、「船艇」(せんてい)、あるいは「舟艇」(しゅうてい)などの言い方をする場合もある。

槽(ふね) - 一般的にふねの構造は、水上に浮かぶための浮力を得るために、内部は空洞になる。転じて、ある物体の中が空ろな容器全般を「ふね」と呼び、特に木製で中身(おもに液体粉粒体)を入れる目的に特化した場合には「槽」(そう)の文字を当てる。日常的に、これら器を指して「ふね」と呼ぶ場合は使用時に蓋をしない、または蓋の付いていない状態のものをいう(例:湯ぶね、浴槽、酒槽など)。

英語表現

英語では日常的にはboatやshipが用いられ、「boat」(ボート)は比較的小型のものを指し、あえて言えば日本語の「舟」や「艇」に相当する。だが日本人が「結構 大きい」と感じるようなものまで 英語圏では「boat」と呼ばれていることがある。「ship」(シップ)はboatに比べて大型のものを指し、あえて言えば「船」や「艦」に相当する。boat / shipは感覚的な呼び分けがされているのであって、厳密な線引きがあるわけではない。「vessel」は(やや学術用語や行政用語的な表現であり) boatの中の大き目のものおよびshipを指し[7]、(ぴったりの日本語語彙は無いが)あえて言えば「船舶」や「船艇」に相当する。

従来、英語では民間船・軍艦共に代名詞はshe(女性扱い)であって、これに対し飛行機では民間機がshe、軍用機がhe(男性扱い)であるが、最近は、このような用法が少なくなって、他の一般名詞と同様にitを使用することがある。「ふね」を表すについても、各言語によって異なり一様ではない。なお、英文表記の航海日誌上では、she(女性扱い)で表記される。
数詞

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出典検索?: "船" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2021年7月)

海上運搬物の船は比較的大きな船の場合「1隻(せき)、2隻、3隻」と数え、小型の船の場合は「1艘(そう、槽とも綴る)、2艘、3艘」と数える。だが、最近は大きさに関わらず「1隻、2隻、3隻」と数えることもある。

器としての槽では「1ふね、2ふね、3ふね」のような使い方をする。

器の意味を込めて数える場合は杯または盃の文字を当て、「1ぱい、2はい、3ばい」と数える。

船舶の分類・種類
用途による分類

船舶は用途によって商船、漁船、軍艦、特殊船などに分類され、商船は旅客船と貨物船に分類される[8]
商船

商船(Merchant ship)とは、主として交易品を輸送する船である[9]
旅客船
オーシャン・ライナーの一例(クイーン・メリー2クルーズ客船の一例(MSアリューア・オブ・ザ・シーズ)

旅客船(客船)

旅客輸送に使用されるもの

オーシャン・ライナー

遠洋定期船、外国航路船、大洋航路船。太洋上の航路と呼ばれる仮想の進路に沿って海浜に接した都市間を航行する船。


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