佐藤信_(演出家)
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

1986年には、山口小夜子が出演した「忘れな草」の演出、上演をおこなった[6]

演出家としては、自作のほか、ルイジ・ルナーリ(伊)、ベルナール=マリ・コルテス(仏)、郭宝昆(シンガポール)、エドワード・ボンドなど、海外劇作家作品の日本初演、オペラ、シアターピース、日本舞踊、能、現代舞踊、人形芝居、レビューなど、多彩な分野の演出に取り組む。オペラの演出では、日中共同オペラ「魔笛」、「オペラ支倉常長『遠い帆』」「ルル」などを手がける[5]。また「アジア演劇」「演劇ワークショップ」「演劇の公共性」「演劇と教育」などについての活動をおこなった。

民間、公共劇場開設について、劇場空間と制作現場を知る者として30年以上に渡り活動。銀座博品館劇場、1985年スパイラルホールの初代芸術監に、1989年オープンの東急文化村オーチャードホール初代プロデューサーの一人に就任している。

公共ホールとまちづくりに関しては、碧南市文化村、いわき芸術文化交流館などの公共ホール開設に携わるとともに、世田谷パブリックシアター劇場監督(1997年 - 2002年)、座・高円寺(杉並区立杉並芸術会館)初代芸術監督(2009年 -2023年 )、久留米シティプラザ久留米市参与(2012年 - )をつとめ、地域の子どもたちや住民のためのワークショップ、開館後の地域商店街との連携した大道芸フェスティバルを立ち上げた。

国内、アジア各地(インド、インドネシア、中国、香港など)での演劇(コミュニケーション)ワークショップを実践するほか、1998年から2009年まで、東京学芸大学教授として、演劇と教育、演劇ワークショップ研究をおこなった。また、座・高円寺では、次世代の公共劇場の担い手を育てる、「劇場創造アカデミー」(二年制)を創設し、全国の公共劇場、および立教大学などの教育機関と連携した専門家教育に取り組んでいる。

1980年代初頭から、香港、インドネシア、マレーシア、タイ、フィリピンなど、東南アジアを中心を中心とする近隣諸国の演劇人との交流や作品創造をおこなう。1990年代からは、ヨーロッパ各国の演劇祭での作品上演および共同制作にも取り組んでいる。

2017年6月、横浜市中区に民間アートセンター若葉町ウォーフを設立。

日印国交樹立50周年記念プログラムダンス01公演 『ダンス東風 舟もなく』の演出、日中合作オペラ「魔笛 まほうのふえ」(1989年東京公演[7]、1991年北京公演)のプロデューサー、演出。2010年に開催された上海万博日本政府館、演出。2011年? 中国江蘇省演芸集団崑劇院との共同企画「朱鷺フェスティバル」での継続的なワークショップと作品上演。2013年 - 北京蓬蒿劇場(Penghao Theatre)との共同企画でワークショップ、作品上演。個人劇団「鴎座」主宰、劇団黒テント 演出部、若葉町ウォーフ代表。
主な演劇作品

1986年「忘れな草」演出

2000年 世田谷パブリックシアター
サミュエル・ベケットゴドーを待ちながら』美術・演出

2005年 劇団黒テント ベルナール=マリ・コルテス『ロベルト・ズッコ』演出

2006年 鴎座 ハイナ・ミューラー『ハムレット/マシーン』美術・演出

2008年 あうるすぽっと ウジェーヌ・イヨネスコ『瀕死の王』美術・演出

鴎座 ゲオルグ・ビューヒナー『ダントンの死について』演出

2009年 びわ湖ホール アルバン・ベルク オペラ『ルル』美術・演出

2010年 座・高円寺 斎藤憐『アメリカン・ラプソディ』美術・演出

2011年 座・高円寺 宮沢賢治原作『ふたごの星』脚本・演出

鴎座 郭宝昆『The Spirits Play 霊戯』 構成・演出・美術

2012年 南京崑劇院『駅』構成・演出

2013年 座・高円寺 『リア』上演台本・演出

座・高円寺 『ピン・ポン』構成・演出

鴎座『しあわせ日和』『森の直前の夜』

著書

『眼球しゃぶり』(演劇論集 晶文社)

『あたしのビートルズ』(戯曲集 晶文社)

『嗚呼鼠小僧次郎吉』(第16回
岸田國士戯曲賞受賞)(戯曲集 晶文社)

『喜劇阿部定』(戯曲集 晶文社)

『キネマと怪人』(戯曲集 晶文社)

『ブランキ殺し・上海の春』(戯曲集 晶文社)

『夜と夜の夜』(戯曲集 晶文社)

『学校という劇場から』(編)(論創社 2011年)

受賞歴

1969年『おんな殺し あぶらの地獄』『鼠小僧次郎吉』; 第4回
紀伊國屋演劇賞(個人賞)

1971年『鼠小僧次郎吉』 第16回岸田國士戯曲賞

1991年『まほうのふえ 魔笛』など 第10回中島健蔵音楽賞

2003年『ルル』 日本ペンクラブ賞。

2019年 第30回福岡アジア文化賞芸術・文化賞。

出典^ a b 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.544
^ 浦崎浩實「香花抄 ? 映画人を偲んで」『キネマ旬報』2013年7月上旬号、p.79
^ 第148回 安田 南(1)ジャズシンガー編 撰者:松井三思呂 万象堂
^ 佐藤信 2023年8月18日閲覧
^ a b 日外アソシエーツ現代人物情報
^ 「山口小夜子 未来を着る人」 p.138. 河出書房新社
^昭和音楽大学オペラ研究所 オペラ情報センター

関連項目

山口小夜子

寺山修司

劇団黒テント

外部リンク

鴎座公式サイト

黒テント










第16回岸田國士戯曲賞
1950年代

第1回 該当作なし

第2回 大橋喜一『楠三吉の青春』/小幡欣治『畸形児』

第3回 該当作なし

第4回 堀田清美『島』

第5回 該当作なし

1960年代

第6回 小林勝『檻』/早坂久子『相聞』

第7回 該当作なし

第8回 宮本研『日本人民共和国』『メカニズム作戦』/八木柊一郎『波止場乞食と六人の息子たち』『コンベヤーは止まらない』

第9回 山崎正和世阿彌

第10回 人見嘉久彦『友絵の鼓』/菅龍一『女の勤行』

第11回 該当作なし

第12回 川俣晃自『関東平野』/広田雅之『砂と城』

第13回 別役実『マッチ売りの少女』『赤い鳥の居る風景』

第14回 秋浜悟史『幼児たちの後の祭り』に至るまでの諸作品の成果

1970年代

第15回 唐十郎『少女仮面』

第16回 佐藤信『鼠小僧次郎吉』

第17回 井上ひさし『道元の冒険』

第18回 つかこうへい熱海殺人事件』/清水邦夫『ぼくらが非情の大河をくだるとき』

第19回 該当作なし

第20回 石澤富子『琵琶伝』

第21回 該当作なし

第22回 太田省吾『小町風伝』/ちねんせいしん『人類館』

第23回 岡部耕大『肥前松浦兄妹心中』

1980年代

第24回 斎藤憐上海バンスキング

第25回 竹内銃一郎『あの大鴉、さえも』

第26回 山崎哲『漂流家族』『うお伝説』

第27回 野田秀樹『野獣降臨(のけものきたりて)』/山元清多『比野置(ピノッキオ)ジャンバラヤ』/渡辺えり子『ゲゲゲのげ』

第28回 北村想『十一人の少年』

第29回 岸田理生『糸地獄』

第30回 川村毅『新宿八犬伝 第一巻-犬の誕生-』

第31回 該当作なし

第32回 大橋泰彦『ゴジラ』

第33回 岩松了『蒲団と達磨』

1990年代

第34回 該当作なし

第35回 坂手洋二『ブレスレス ゴミ袋を呼吸する夜の物語』

第36回 横内謙介『愚者には見えないラ・マンチャの王様の裸』

第37回 宮沢章夫ヒネミ』/柳美里『魚の祭』

第38回 鄭義信『ザ・寺山』

第39回 鴻上尚史スナフキンの手紙』/平田オリザ東京ノート

第40回 鈴江俊郎『髪をかきあげる』/松田正隆『海と日傘』


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:21 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef