しかし、当初よりこれらの分類は便宜的なものと考えられていた。横山又次郎は『地質學教科書』において、有史以来活動していなかった火山が突然活動を開始することもあるなど、このような分類を「非学術的」と述べていた[1]。また、佐藤伝蔵も『地質學提要』で「全く便宜上のもの」としていた[1]。
例えば、一般に死火山は有史以降に活動の痕跡がないものを基準としていたが、そもそも文字文化の進展には世界各国で地域差があるため、「有史時代」を基準にした厳密な定義は困難と考えられていた[1]。
その後、年代測定法の発達によって過去の火山活動が明らかになるにつれ、数万年周期の噴火活動があることなどが解明されたことにより、有史時代の活動記録のみをもとに火山活動を判断することができないことがわかってきたため、休火山という言葉は死火山とともに廃用となっている[3]。活火山以外の火山については、「活火山ではない」や「活火山以外の火山」などという。
脚注^ a b c d e f g h 加藤碩一. “地質事象における「活」の諸問題”. 応用地質株式会社. 2017年8月27日閲覧。
^ 鎌田浩毅:ビジネスパーソンのための地球科学入門(火山編 第11回)注意すべき活火山は108個 休火山と死火山はもはや死語 週刊東洋経済 (6302), 110-111, 2011-01-08
^ “火山について - 「休火山」や「死火山」という用語は、今もあるのですか?”. 気象庁. 2013年10月13日閲覧。。
関連項目
火山 - 活火山、死火山
外部リンク
気象・地震に関するよくある質問集:火山について(気象庁)