日本自転車競技連盟からトラックレース短距離エリート強化指定選手として指定を受けた選手(主に競輪選手)[6]の練習拠点となっているほか、隣接する日本競輪選手養成所の選手候補生も記録会などで使用することがある。なお、2019年7月には日本競輪選手養成所の敷地内にも国内2番目の室内250m木製仕様の走路を備えた「JKA250(にーごーまる)」が竣工した。こちらは主に養成所の候補生が使用するが、ナショナルチームのトレーニング拠点としても利用される予定[7]。
2020年東京オリンピックでは自転車競技のトラックレースの開催会場となった。開催地の東京からは離れているが、新たな会場を建造するより費用が低減されるためで、承認にあたっては国際自転車競技連合(UCI)から慎重論も出ていたが2015年12月に承認された[8]。東京オリンピックはCOVID-19流行の影響により1年延期のうえ原則として無観客で行われたが、東京から離れた本会場は大会唯一の有観客の屋内競技場となった。なお、2020年東京パラリンピックでも自転車トラックレース競技会場となったが[9][10]、オリンピックと異なり無観客となった[11]。
愛知県と名古屋市の共同開催となった2026年アジア競技大会でも、自転車トラックレース競技の会場となる予定[12]。
中央にはサイクルサッカー用のコートがあり、観客を入れての試合が出来る。 設計は2008年北京オリンピックでトラックレースの会場となった老山自転車館同様、ドイツ人のラルフ・シューマン
施設概要
走路
周長 - 250m
最大カント(最大傾斜角度) - 45度
幅員 - 7.5m
トラックにはシベリア松(en:Siberian Pine)を使用
収容人数
最大収容人数 - 4500人
観客席数 - 常設1800席・仮設1200席
建物寸法
長軸方向 - 119m
短軸方向 - 93m
最高部高さ - 27m
2010年5月に着工。2011年9月29日に中野浩一日本自転車競技連盟強化委員長(当時)らを招いての竣工式が行われ、同年10月1日に開場。同年同月14日から16日まで開催された全日本自転車競技選手権大会トラックレースが?落しの開催となった。世界選手権自転車競技大会とオリンピックの開催が可能となるUCIの公認カテゴリ1[13]にあたる設備が整えられている。 上記の通り、幅員が7.5mしかないため、走路の間近に観客席がある。よって、迫力ある観戦が望める一方で、多くの競輪場で見られる金網はもとより、アクリル樹脂製の仕切板すらないため、特に最前列の場合、身を乗り出しての観戦は大変危険である。観客の不注意でモノを走路内に落としたりすることによって、競走中の選手に危害を及ぼしかねない可能性もあるため、常時手ぶらの状態で観戦することが肝要である。よって、観戦する側も十分な注意を払わねばならない。 以上の点については、2011年10月に開催された全日本自転車競技選手権大会でも、これに類似した内容の場内アナウンスが再三にわたって行われた。
恒例のレース
JOCジュニアオリンピックカップ自転車競技大会(8月)
全日本自転車競技選手権大会オムニアム(11月)
全日本選手権自転車競技大会マスターズ(11月)
注意点
脚注[脚注の使い方]^ a b c d e “伊豆ベロドローム
^ “ ⇒伊豆ベロドローム”. 伊豆市. 2021年8月12日閲覧。
^ “パラリンピック アクセシビリティMAP・徹底ナビゲート「伊豆ベロドローム」”. パラサポWeb. 日本財団パラリンピックサポートセンター. 2021年8月12日閲覧。
^ “ ⇒伊豆ベロドローム”. 伊豆市観光ガイド. 2021年8月12日閲覧。
^ “ ⇒東京2020大会自転車競技(トラック・レース)会場について”. 伊豆市. 2016年10月25日閲覧。
^ ⇒強化指定選手 - 日本自転車競技連盟ホームページ
^ “ ⇒国際基準の屋内木製250mトラック「JKA250」落成式の実施について”. KEIRIN.JP (2019年7月17日). 2019年7月17日閲覧。
^ ⇒伊豆で東京五輪自転車 静岡県内初の競技開催 - 静岡新聞・2015年12月10日
^ “東京2020パラリンピック競技会場について”. 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会. 2020年3月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月29日閲覧。
^ “パラ自転車で世界新記録が連発 伊豆ベロドロームの走路で何が”. 毎日新聞 (2021年8月28日). 2021年9月29日閲覧。
^ “東京パラリンピック、全会場で原則無観客”. 産経新聞 (2021年8月16日). 2021年9月29日閲覧。
^ “実施競技及び競技会場”. 公益財団法人愛知・名古屋アジア競技大会組織委員会. 2021年8月12日閲覧。
^ ⇒JCF競技規則集2016 (PDF) - pp.26-29.
参考文献
国内初の屋内木製走路「伊豆ベロドローム」 静岡 - MSN産経ニュース 2011年9月29日付記事
“伊豆ベロドローム”. 一般財団法人日本建築業連合会. 2021年8月12日閲覧。
“ ⇒伊豆ベロドローム”. 伊豆市. 2021年8月12日閲覧。
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