仮面ライダーSPIRITS
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SPIRITS隊員のベイカーは『RED』が初出であり、本作品や『RED』の他にも『ジングルベル・アーミー』などにスターシステムとして登場している[10]

第3章に登場する讃岐麺太郎や瀬戸内小麦や風味掛之介などは本作品のオリジナルキャラクターではなく、連載当時に営業していた手打ちうどんの通販店舗『讃岐職人屋本舗』のイメージキャラクターである[10][11]。店主が村枝の元アシスタント出身の元漫画家という縁から、本作品に麺太郎たちが登場することとなった[10]

本作品を掲載していた「月刊マガジンZ」の企画『ヒーロークロスライン』で村枝賢一は、『ジエンド』を描いている。本作品が『新仮面ライダーSPIRITS』として連載再開した際、同じく『ヒーロークロスライン』の作品の『ウサ探』のぬいぐるみが『新仮面ライダーSPIRITS』へ登場している。
ストーリー
第1部『仮面ライダーSPIRITS』(第1巻 - 第3巻)
ジンドグマ壊滅から数年後、世界各地で正体不明の怪人に遭遇する9人の仮面ライダーたちを1?3話ごとに描く
[注釈 1]。終盤で新たな敵組織「BADAN(バダン)」の存在が明らかになる。
第2部『仮面ライダーZX Forget Memories』(第4巻 - 第8巻)
BADANによる侵攻が本格化したころ、記憶喪失の男・村雨良 / ZXがBADANから脱走した。追っ手と戦う中で村雨は失われた記憶を取り戻し、復讐のためではなく人々を守るために戦う戦士・仮面ライダーZXとして生きることを決意する。
第3部『仮面ライダーZX DRAGON ROAD』(第9巻 - 第16巻、『新』1巻 - )
ショッカーを始めとする歴代組織を復活させ、日本に総攻撃を開始したBADAN。ZXは9人の仮面ライダーやライダーたちを支援する目的で設立された戦闘部隊SPIRITSと共に、歴代組織や全ての元凶たる大首領JUDOと戦う。『月刊少年マガジン』に移籍した後連載を始めた『新』では、改造人間として生きる1号の苦悩と2号誕生を描いた番外編を挟んだ後、途中だった第3部が再開される。
登場人物
村雨 良 / 仮面ライダーZX

第2部以降の主人公。ブラジルの大学に通っていた青年。幼いころに両親を失い、姉の村雨しずかと二人で暮らしていた。セスナの操縦免許を持っており、しずかと共に南米ギアナ高地の上空を飛行していたところをBADANに遭遇・拉致されてしまう。目の前で姉の命をZX実験によって奪われ、自身も改造手術によって完全に記憶を奪われてしまう。第1部第十一話で、BADAN改造人間部隊の隊長・ムラサメ / コマンダーとして登場した。コマンダー期のマスクとマフラーの色は黒色である。

第1部ではBADANの先兵としてストロンガーと対決し、チャージアップ状態だった彼を圧倒するが、超電子ウルトラサイクロンで首から下を吹き飛ばされ、残った首は三影によって回収され、脳髄のみの状態で保管される。

第2部では強化改造手術によってZXとしての新たな身体を与えられる。その後はタイガーロイド(三影)や無数のコマンドロイドたちと共に世界中の軍事拠点を潰しながら大量虐殺を行い、やがてガモン共和国で仮面ライダー1号と激闘を繰り広げる。しかし、やがてBADANに対し不信感を抱き、伊藤博士からBADANこそが自身の記憶を奪った元凶である事実と「海堂博士に会え」という助言を聞き脱走、追手を次々に返り討ちにしながら東京へと向かい、辿り着いた新宿でルミや海堂博士などと出会う。

BADANに記憶を奪われてしまったことで冷徹な印象を与えていたが、BADANの怪人たちと戦う中で徐々に記憶が戻り始め、やがてメモリーキューブを埋め込まれたことで完全に記憶を取り戻す。記憶が戻った後は本来の陽気な性格を取り戻した(滝いわく、記憶が戻る前が本郷に似ているらしく、記憶が戻った後は「気持ち悪いくらいに明るい」)。だが、常識から外れた行動が多く、がんがんじいの「仮面」を素顔だと思っていたりと、天然な部分が散見される。

脳以外の99%を機械化されたパーフェクトサイボーグのその身体は、大首領JUDOが現世に復活するための器として作られたもの。第2部では、その身体とともに一条博士が作り上げ、海堂博士とルミからはめ込まれたメモリーキューブにより、魂がJUDOと入れ替わるのを防いでいた。いつJUDOに身体を乗っ取られるか分からない現状に苦悩するが、第2部終盤で本郷から10人目の「仮面ライダー」の称号を与えられ、姉を始め、ZX実験の犠牲となった人々の無念を晴らすべく、「仮面ライダーZX」として命ある限り戦うことを誓う。

「最後の者」を意味する「ZX」の名が示す通り、そのスペックは高く、1号ライダーに半壊させられた身体を一瞬で自己再生し、その直後にZXキックで1号・2号に大きな大ダメージを与えた。ただし、これほどのスペックを完全に発揮するためには全身が赤く発光していなければならず、基本的には発光するためには特定ポーズを取らなければならない。記憶を取り戻す以前はバダンの調整を受けて高いスペックを持っていたと言われるが、「痛覚の喪失(脱走のちに回復)」など、記憶とともに彼が喪失感に苦しむように意図的に調整されていた模様。

髪型は特徴的な天然パーマで、コマンダー時代は完全なパンチパーマだったが、戦いとともに徐々にクセが抜け、現在では軽いパーマ程度になっている。1号ライダーとの初対峙の際に受けたライダーきりもみシュートをのちに会得する、スーパー1の赤心少林拳の一部“梅花の型”を再現するなど、修得能力に長けているようである。

第3部では全国各所にて再生怪人と奮戦している先輩ライダーのもとに駆け付け、共に戦うことで彼らの生き様と触れ合ううちに成長していく。

第3部開始時点では、がんがんじいと共に北海道に向かい、摩周湖でスカイライダーと共闘。ゼネラルモンスターと魔神提督を倒し、残党の処理をスカイライダーに託して10分隊と共に京都に移動する。東寺でガラオックスによる作戦を潰すと同時に2号ライダーと協力してブラック将軍を倒し、ゲルショッカーを壊滅に導く。

その後、10分隊と別れてライダーマンと共に瀬戸大橋から時空魔法陣を通って四国に移動。香川県で志郎と藤兵衛と合流し、キバ一族を倒す。四国全土を覆う黒雲が放つ特殊な電磁波によって力を20%以下にまで封じられてしまうが、新技・ZX穿孔キックを編み出したことで徳島でツバサ大僧正を除くツバサ一族を壊滅させ、V3の待つ高知県に向かう。高知県では、3幹部を倒して成長を志郎に見せた。その後、ツクヨミに導かれ「虚無の牢獄」内でJUDOと交戦し、JUDOの振るう全ライダーの力に苦戦するが、JUDOが変身したライダーたちの力は元々のスペックに頼ったものでしかないと見破り、彼に初めて恐怖の感情を与え、ツクヨミの手で牢獄から脱出。スーパー1が残したVジェットで時空魔法陣を超えて月面から島根に駆けつけ、10分隊と合流してXライダーを助ける。

アマゾンと6分隊の救援で沖縄に移動し、アマゾン化したゼロ大帝と戦う。ギギとガガの腕輪による破壊の光に呑まれて消滅しかけるが、無事生還。さらに、富山でXライダーと合流し、青森でスカイライダーやスーパー1とも合流。赤心寺でクレイジータイガーを倒したのち、青森市街でテラーマクロ・悪魔元帥の決着をつける一也を見守った。

ドグマとジンドグマの鎮圧後は、ほかのライダーより遅れて東京に到着し、岩石男爵配下の戦闘員に囲まれた石倉五郎を救っている。岩石男爵を1号との共闘で撃破した後、五郎と共に時空魔方陣に飛び込んで海底のショッカー基地に突入し、地獄大使率いる怪人軍団との戦いに向かう1号をサポートし、自身はゾル大佐・死神博士と戦闘を開始する。

乗用しているマシンは、三影が乗っていた特殊戦闘バイクを戦闘時に奪ったものだったが[注釈 2]、『新 仮面ライダーSPIRITS』第7話で緑川ルリ子を救出後に大破した。その後、そのマシンはルリ子が海堂博士に「ABSシステム」を届けた際、滝によって村雨邸に待機していた立花藤兵衛のもとに届けられ、立花藤兵衛と谷源次郎の2人によって改造サイクロンのエンジンを移植することで修理・調整され、ZX専用マシンとして完成し、XライダーとがんがんじいによりZXの元に届けられた。JUDOの牢獄に繋がる魔法陣突入の直前、ZXによって「ヘルダイバー」と名付けられた。

村枝は、「ZX」という名称の意味付けを物語に取り込むことが本作品でもっとも生みの苦しみを感じたと述べている[7]。初期にスズキ・カタナを使用していたのは、リトラクタブル・ヘッドライトが特撮ヒーロー風であることと、忍者ライダーという設定から「心」を失った「忍」という連想で「刃」をイメージしたことによる[4]


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