仮面ライダーシリーズ
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仮面ライダーの条件の1つとして「人間以上の能力を持った戦士」であることが考えられるが[9]、『仮面ライダーストロンガー』に登場した電波人間タックルや『仮面ライダー龍騎』のオルタナティブのように、変身する戦士であるにもかかわらず仮面ライダーとはされないものもおり、それぞれの作品に深く踏み込まないとライダーか否かの区別はつけがたい[10]。その上であえて仮面ライダーの定義を挙げるならば、「原点である仮面ライダー1号と2号の特徴を部分的に受け継いでいる」ということになるとされる[9]。前述のオルタナティブや『劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦』のゴルドラ、シルバラのように曖昧な位置づけのものは「擬似ライダー」と分類されることもある[11]
俳優
仮面ライダー作品はビルドゥングスロマーンとしての側面を持ち、20代前半の若い男性が主役を演じることが多い[12]。平成仮面ライダーはイケメン揃いと言われるが、それ以前においても各々の時代の美男子が選ばれている[13][14]。白倉伸一郎は「美形かどうかよりも、役者として魅力的かという観点で選んでいる」としつつも「カッコいい青年を描きたいというのが基本だから、どうしてもイイ男ばかりになってしまう」と述べている[15]。主演俳優にとっては過酷なスケジュールの日々であることがファンにも知られている。例えば『仮面ライダーBLACK』と『仮面ライダーBLACK RX』で主演した倉田てつをは、「放送期間中にオフらしいオフは無かった」「週6日撮影、あとはイベントに駆り出された」「撮影所のスタッフルームのソファーで寝ていた」「連日0時頃まで撮影して1時頃帰宅、朝4時に起床」などと回想している[16]。主演俳優の言葉遣いにも配慮がなされており、「くそっ」「死ね」などの汚い言葉は発さないようにされていると、『仮面ライダービルド』で主演した犬飼貴丈は証言している[17]。商業的制約から、原則として仮面ライダーは男性に限られ、女性の扱いは副次的なものになっている。詳細は「女性仮面ライダー」の節を参照。
改造人間
昭和ライダーシリーズの仮面ライダーは、肉体の一部を機械や強化された生体に置換した「改造人間」と設定されていた。平成ライダーシリーズでは放送倫理上の問題からこの設定は用いられず、超越的な力による肉体変異や、高度な技術に基づく武装によって変身している。「仮面ライダーシリーズにおける変身」を参照
ベルト
仮面ライダーの力の源は腰に巻いたベルトとされることが多い。それ以外の道具によって変身する仮面ライダーでも、ベルトはしばしば別の形でキーアイテムとして扱われる。「変身ベルト」を参照
デザイン
仮面ライダー1号・2号はバッタモチーフとしていた。ライダーのモチーフとされる生物や事物は多岐にわたるが、それでも昆虫はライダーシリーズのメイン意匠とされる[18]。バッタモチーフに由来する大きな複眼、2本の触角、眼の間にあるランプ(Oシグナル)、ギザギザした顎(クラッシャー)は、仮面ライダーデザインの記号的な要素として継承されている。昭和ライダーでは疾走感を視覚化するためのマフラーも重要な要素であったが、生物的なデザインを指向した『仮面ライダーBLACK』で廃され、以降は『仮面ライダーW』で復活するまで用いられなかった[19]。ほぼ全ての仮面ライダーのマスクには「涙ライン」という、泣いているように見える線がつけられている[20]。同族と戦う運命にある仮面ライダーの悲しみが、デザインに投影されているのである[20]
バイク
仮面ライダーが「ライダー」である由縁は、バイクへの騎乗にある。これは第1作『仮面ライダー』の企画段階で、大変なバイク好きとして知られていた毎日放送編成局長の廣瀬隆一が、「新ヒーローにはスピード感が必要だ」として導入した要素である[21]。『真・仮面ライダー 序章』では主人公の風祭真はバイクを常用しているものの、仮面ライダーシンに変身後はそれを駆るシーンも無い。シリーズの長期化に伴い『仮面ライダーBLACK RX』『仮面ライダードライブ』などではバイク以外に四輪車も用いられ、バイクアクションの比重が少ない作品も生まれている。白倉伸一郎は、1971年当時にバイクが必要とされた理由の本質を「子供たちが興味を持つもの、文化的背景がなくてはいけない」からだとし、「時代の要請によって描き方が変わっていい」「ライダーだからバイクでなければいけないということはない」と述べている[22]
キック
仮面ライダーの決め技は強靭な脚力によって繰り出す「ライダーキック」である。昭和ライダーは格闘戦を基本とするため、当時のファンの世代は「武器を使うのはライダーじゃない」と語ることもあるが[23]、『仮面ライダーBLACK RX』以降は剣や銃で戦うライダーも増えた。平成ライダーシリーズでは、改造人間設定が排除されたのと同様の理由から脚力を誇示する傾向は避けられており、ライダーキックは不思議な力や道具の助けを借りて放つようになっている[24]。「ライダーキック」を参照
商品売上高

仮面ライダーシリーズキャラクター商品売上高 売上推移(単位:億円)[25]

1999年: 25 (平成シリーズ未放映)

2000年: 118 (クウガ)

2001年: 94 (アギト)

2002年: 139 (龍騎)

2003年: 120 (ファイズ)

2004年: 79 (剣)

2005年: 65 (響鬼)

2006年: 71 (カブト)

2007年: 115 (電王)

2008年: 87 (キバ)

2009年: 175 (ディケイド/W)


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