仙巌園
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また、濾過池は国の登録有形文化財に登録されている[20]

正門

錫門

磯御殿

獅子乗大石灯籠

鶴灯籠

反射炉跡

復元された鉄製150ポンド砲

仙巌園内濾過池
(国の登録有形文化財

日豊本線電化と景観問題

仙巌園付近では、国道10号日豊本線が海沿いに敷設されている。この区間の日豊本線を電化するにあたり、架線柱などの電化設備が仙巌園からの景観を阻害するとして問題となった。当時の日本国有鉄道(国鉄)門司電気工事局が、仙巌園を運営する島津興業や鹿児島県、鹿児島市と協議を行い、通常架線柱の直径は350ミリメートルから450ミリメートル程度あるものを、この付近では直径216.3ミリメートルの特別な鋼管架線柱を採用し、また通常は塗装仕上げをするところを亜鉛メッキ仕上げをすることで景観対策を行うことを提案した。さらに文化庁や鹿児島県文化財保護審議委員会などとの協議が実施され、別線に変更できないか、あるいは路盤を下げて景観に影響を及ぼさないようにできないかと交渉されたが、これはほぼ不可能な条件であった。またこの区間だけ別の動力で運転する検討も求められたが、要員の面でも設備の面でも大規模な設備投資が必要になり、国鉄側は経営上困難であるとした。そしてさらなる改良案として、架線柱を約2メートル短縮し、AT饋電線を海側に配置する、高圧配電線はケーブル式にして地表に敷設するなどの景観対策を実施することになり、1979年(昭和54年)3月31日に鹿児島県教育委員会から電化工事の許可を受けて電化が実施された。このため仙巌園前の区間のみ電化設備の構造は特殊なものとなっている[21]
近隣施設

世界文化遺産明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」構成遺産

尚古集成館

鹿児島紡績所跡・旧鹿児島紡績所技師館(異人館)


鶴嶺神社

磯海水浴場

交通アクセス仙巌園市役所鹿児島中央駅 仙巌園の位置(鹿児島市)

自動車

鹿児島中央駅から20分

鹿児島空港から40分


路線バス「仙巌園前」バス停

カゴシマシティビュー

まち巡りバス

2017年(平成29年)には近隣を通る日豊本線の仙巌園前の位置に「磯駅」の設置を検討する鹿児島市の協議会が設置された[22]。駅の設置目的としては交通手段に乏しい観光拠点である磯地区への交通手段の改善が挙げられており、経済効果は57億円との試算がなされた[23]。2018年11月28日に鹿児島市の協議会により新駅は設置可能との方針が示された[22]2019年(平成31年)に経済団体を中心とした「磯新駅設置推進協議会」が設立され[24]、同年12月には磯新駅設置推進協議会が鹿児島県知事に対して新駅設置要望書を提出した[25]。2020年4月には新駅設置の事業主体として鹿児島経済同友会などの経済団体、鹿児島県、鹿児島市が参加する「磯新駅設置協議会」が設置された。施設整備費は主に民間が負担し、鹿児島県、鹿児島市も一部を負担する計画となっている[26][27]。2024年1月25日に行われた磯新駅設置協議会総会では新駅名称の候補として、いずれも「仙厳園」が入った駅名の「仙巌園前」駅、「仙巌園」駅、「磯仙巌園」駅の3案に絞り、JR九州に提出する事となった[28]。選考の結果、2024年(令和6年)3月26日に駅の名称を「仙巌園駅」とすることが決定され、翌27日に発表された。九州旅客鉄道の社長である古宮洋二は記者会見において「仙巌園が一番シンプルで、来る人にとってわかりやすい」と選定理由を述べた[29]
脚注[脚注の使い方]^ a b c d 南日本新聞社鹿児島大百科事典編纂室 1981, p. 602.
^ a b c d “磯庭園?仙巌園?庭園の名前について”. 仙巌園. 2021年5月16日閲覧。
^ a b 鹿児島市 2021, p. 2.
^ a b 鹿児島市史編さん委員会 1969, p. 333.
^ “仙巌園附花倉御仮屋庭園”. 文化庁. 2021年5月16日閲覧。
^ a b “仙巌園附花倉御仮屋庭園”. 国指定文化財等データベース. 2020年12月11日閲覧。
^ a b “鹿児島エリアの構成資産”. 鹿児島市. 2021年5月16日閲覧。
^ 鹿児島市史編さん委員会 1969, p. 491.
^ a b 鹿児島市史編さん委員会 1969, p. 493.
^ a b 南日本新聞社鹿児島大百科事典編纂室 1981, p. 61.
^ a b 鹿児島市史編さん委員会 1969, p. 387.
^ a b c d e f 鹿児島市史編さん委員会 1969, p. 494.
^ 鹿児島市史編さん委員会 1969, p. 389.
^ 鹿児島市史編さん委員会 1970, p. 389.
^ 鹿児島市史編さん委員会 1970, p. 81.
^ a b 鹿児島市史編さん委員会 1970, p. 469.


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