仏光山
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国際仏光会はアジア南北アメリカヨーロッパオーストラリアアフリカの5つの区分がなされており、日本韓国アメリカイギリスフランスなど31か国に支部を持つ[16]

仏光山においては1998年4月2002年2月の2回にわたって仏舎利が招聘された。1度目の仏舎利はインドイスラームが侵入した際にナーランダーからチベットに移り、文化大革命期まで襄極拉齋寺にて安置されていた仏歯である。1998年2月にインドのブッダガヤにおいて行われた国際仏教三壇大戒にて討論が行われ、星雲大師に仏舎利が贈られた。2度目の仏舎利は中国陝西省の法門寺にて安置されていた指骨である。中国と台湾の仏教界による交渉が10年にわたって行われ、招聘が2002年に実現した[17]

1959年に設立された仏光出版社によって、「普門」「覚世」などの雑誌をはじめとしてさまざまな出版が行われている。1962年から1972年にかけての出版物の種類は11であったが、1972年から1982年では24種類、1982年から1992年では103種類、1992年から1997年にかけては166種類となっており、1980年代から1990年代にかけて大幅に種類を増加させている。中国語以外にも英語日本語韓国語を用いて編纂されている[18]

メディア事業としては、1957年から星雲大師と宜蘭仏教青年会によって4年間放送されたラジオ番組「仏教の声」が嚆矢であるが、1984年にはアメリカでもラジオ放送を制作、1990年代からは台湾各地で「禅の妙法」というラジオ番組を放送している。テレビ放送としては1979年に「甘露」、1980年からは「信心門」、1983年からは「星雲大師仏学講座」を放送した。1990年代には台湾の地上波3局すべてで放送を行った[注釈 3]1988年には仏光山視聴覚センターが成立し、録音テープの販売やビデオの制作が行われた。さらに、1996年に仏光衛星テレビ局準備委員会が発足し、1997年には仏光衛星テレビ局が成立し、翌1998年から放送が開始され、仏教に関する番組を制作している[18]
教育機関
学校教育

仏光山叢林学院 - 仏教を専門に教授する機関。15学部を設置。

東方仏教学院 - より専門的な仏教教育を行う機関。

中国仏教研究院

南華大学 -
1996年に開設。人文社会科学系の総合大学嘉義県に位置する。

仏光大学 - 2000年に開設。人文・社会科学系の総合大学。宜蘭県に位置する。

西来大学 - 1996年に開設。アメリカカリフォルニア州に位置する。

普門高中学 ? 中高一貫の普通科と職業科(観光科、情報処理科)が設置。

宜蘭県人文国民小学 - 宜蘭県政府と共同で運営

幼稚園 - 慈愛幼稚園、普門幼稚園、慧慈幼稚園

社会教育

社教館 -
台北などの都市部にあり、仏教に関するもののほか語学、料理、音楽など多様な講座が行われる。夜7時30分から開始されるものが多く、社会人や学生も参加しやすい。

仏光文化事業公司 ? 1959年に開設された出版社。

香海文化事業公司 ? 1997年に開設された出版社。

妙是我聞文化公司 ? 1997年に事業開始。音楽テープ、CD、ビデオの制作を行う。

仏光衛星電視台 - 1998年に開局された衛星テレビ局。

『人間福報』 - 2001年に創刊された新聞。

脚注
注釈^ 僧侶救護隊は負傷兵の救助を目的として活動していた。
^ キリスト教が行う「日曜学校」の直訳
^ 中華テレビの「星雲法語」、中国テレビの「星雲説」、台湾テレビの「星雲説諭」

出典^ 五十嵐 2004, pp. 28?29.
^ 沈・紙谷 2007, p. 135.
^ a b 五十嵐 2004, p. 28.
^ “星雲法師が死去、95歳=仏教教団「仏光山」創始者/台湾”. 中央社フォーカス台湾. (2023年2月6日). https://japan.focustaiwan.tw/society/202302060002 2023年12月31日閲覧。 
^ 釋 1990, p. 133.
^ a b 五十嵐 2004, p. 30.
^ a b c 五十嵐 2006, p. 115.
^ 五十嵐 2004, p. 29.
^ a b 釋 1990, p. 132.
^ 五十嵐 2006, p. 124.
^ 草場 2008, pp. 28?29.
^ a b c 五十嵐 2006, p. 120.
^ a b c d 草場 2008, p. 29.
^ a b 五十嵐 2006, p. 123.
^ a b 五十嵐 2006, p. 117.
^ “佛光山全球資訊網”. 佛光山. 2023年4月20日閲覧。
^ 五十嵐 2004, pp. 35?37.
^ a b 草場 2008, p. 32.

参考文献

五十嵐真子「現代台湾社会における仏教の新展開 : 佛光山を例に」『宗教と社会』第10巻、2004年、25-45頁、doi:10.20594/religionandsociety.10.0_25。 

五十嵐真子「佛光山からみる,台湾仏教と日本の関係 (<特集>台湾における日本認識)」『アジア・アフリカ言語文化研究』第71巻、2006年、113-128頁、doi:10.15026/20232。 

草場英子「 ⇒華人宗教のグローバル化と情報化 : 台湾仏光山の国際的展開を中心に」『岩手県立大学盛岡短期大学部研究論集』第10巻、2008年、27-36頁。 

釋依二「台湾の仏教活動の現状について -仏光山寺を中心として-」『印度學佛教學研究』第38巻第1号、1990年、131-133頁、doi:10.4259/ibk.39.131。 

沈進成、紙矢健治「台湾仏光山の宗教観光について」『日本観光学会誌』第48巻、2007年、134-142頁、doi:10.51059/nihonkanko.48.0_134。


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