登場人物の一人である飛車角は、「ぶったぐりの彦」もしくは「ぼったくりの彦」と呼ばれた戦前のヤクザ・石黒彦市
がモデルとされる。しかし、石黒は昭和17年(1942年)9月2日に右翼団体大化会・村岡建次(後の暴力団北星会会長・岡村吾一)の舎弟・水原新太郎(本名は菊池貞雄)に、東京市麹町区(現在の東京都千代田区)の政友会本部近くで銃撃され、翌日死亡している。石黒彦市が自分の恋人を売り飛ばした女衒を殺したのは事実だが、小説や映画の勇ましい侠客ぶりとは異なり、恐喝を繰り返し、身内の高橋一家(生井一家灘竹三代目の高橋林太郎の舎弟分)の人間から意見されると殺して、親分の女房まで傷つける凶悪な人物とされ、戦後になっても、映画監督の石井輝男は安藤昇から「飛車角ってのは本当は悪いやつでね」と教えられたとしている[5]。その他、南喜一(車嘉七)、茂木久平(高見剛平)、高木徳(新海一八)、宇野千代(小岸照代)などが登場人物のモデルとして著名。 愛知県西尾市吉良町宮崎・吉良温泉の三河湾を望む高台に、「人生劇場の碑」がある。石は根府川石で、文字は尾崎士郎本人のもの。昭和40年(1965年)に尾崎士郎顕彰会によって建てられた。 これまでに14回映画化されている。戦後の作品では1968年版と1972年版が有名。 詳細は「人生劇場 (1936年の映画)」を参照 人生劇場
文学碑
映画
日活・内田吐夢監督版
監督内田吐夢
脚本亀屋原徳
原作尾崎士郎
出演者小杉勇
飛田喜美雄
吉田一子
山本礼三郎
撮影横田達之
製作会社日活
公開1936年2月13日
上映時間118分
製作国 日本
言語日本語
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『人生劇場』の題名で、1936年(昭和11年)2月13日に公開。日活多摩川撮影所製作、日活配給。モノクロ、スタンダード、117分(現存49分[6])。第13回キネマ旬報ベスト・テン第2位。 人生劇場 残侠篇
スタッフ
監督:内田吐夢
脚本:亀屋原徳、八木保太郎
撮影:横田達之
キャスト
青成瓢太郎、瓢吉:小杉勇
母おみね:吉田一子
吉良常:山本礼三郎
半助:吉谷久雄
三平:村田宏寿
甚:横山運平
おりん:黒田記代
おりんの母:紅沢葉子
瓢吉の少年時代:飛田喜美雄
戸田先生:小杉凡作
夏村:菊地良一
夏村の父:佐藤円治
お袖:村田知栄子
吹岡:見明凡太朗
横井:潮万太郎
岡部代議士:高木永二
和尚:中村吉次
杉原:上代勇吉
教授:長尾敏之助
とん蝶:星ひかる
日活・千葉泰樹監督版
監督千葉泰樹
脚本吉田二三夫
原作尾崎士郎
出演者片岡千恵蔵
小杉勇
山本礼三郎
高木永二
撮影長井信一
製作会社日活