京_(スーパーコンピュータ)
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6月23日、「京」がGraph500において5期連続で世界1位を獲得[21]

9月14日海洋研究開発機構と東京大学大気海洋研究所の研究チームが地球温暖化が将来進むと、発達した台風の強風域が現代より拡大することを「京」を使ったシミュレーションで証明した[137][138]。同研究は米国気象学会が発行する気候学の専門誌「Journal of Climate」オンライン版に掲載された[139]

10月5日、理化学研究所が「京」を用いてペロブスカイト太陽電池の新素材の候補を発見したと発表した[140]


2018年

1月18日、理化学研究所と気象庁気象研究所などは気象衛星「ひまわり8号」による雲の観測データを「京」に取り込み、台風の急速な発達や豪雨発生を高精度に予測する技術を開発したと発表した[141][142]

3月19日、理化学研究所と横浜市立大学などと共同でグループは、「京」を使って、細胞の膜にあるたんぱく質が薬剤を外に出す仕組みを解析したと発表[143]

3月26日、理化学研究所がスパコン「京」を使って、ヒトの脳全体シミュレーションを可能にするアルゴリズムを開発したと発表[144]

6月29日、「京」がGraph500で7期連続1位を獲得した[145]

11月14日、「京」がGraph500で8期連続1位を獲得した[22]


2019年

6月19日、「京」がGraph500で9期連続1位を獲得した[24]。計算速度を競う「トップ500」では20位だったが、複雑なデータ処理では、依然世界最高レベルであることを示し、“有終の美”を飾った[24]

8月16日、計算資源の共用を終了[146][147]

8月30日、シャットダウン[148][149][150]

11月5日、計算機や「京」と書かれた化粧パネル、CPU、メモリーなどが搭載されたシステムボードなどの「京」の部品が、東京理科大学信州大学名古屋市科学館愛媛県総合科学博物館など全国の大学や科学館計13施設に寄贈されることになり、その贈呈式が理化学研究所計算科学研究センターで行われた[151][152]


2020年

理化学研究所へ一定額寄付をした人のうち1000名限定で京で実物に使われたCPUが贈呈された。贈呈されるCPUには0から1000までのナンバーが刻印されている。なお贈呈時の箱には実際に使われていたCPUを証明する証明書と仕様及び京での使用目的が書かれた用紙とオークションなどでの転売を禁止する警告文が同封されている[153]


費用

2009年度の予定では、構築費は約1120億円(1020億円の国費と100億円の民間資金持出額)[154]、また運用費は年額80億円(電力代22-29億円、計算機等保守費23-32億円、運営費12.6億円、その他保守費14-17億円)であった[155]

2012年9月の本格稼働後の報道では、京の開発費は総額1120億円で、うち665億円が富士通による演算装置の開発に投入され、富士通は演算装置の核となる半導体チップ開発用に三重工場に製造設備を新設した[156][157]。しかし京稼働後の富士通のスーパーコンピュータ新製品ではチップ生産は台湾メーカーに委託し、三重工場は売却予定で、今後は製造ではなく設計に専念する[156]。また開発過程の損失では、理研は撤退したNECに支払った70億円の返還を求めたが、民事調停による返還は2億円であった[156]


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