京_(スーパーコンピュータ)
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11月22日、スパコンの総合的な性能を評価するHPCチャレンジベンチマークの実測結果により、2013「HPCチャレンジ賞クラス1」の4部門のうち3部門で1位を獲得、京で使われているプログラミング言語が、優れた性能や使いやすさを競う「HPCチャレンジ賞クラス2」を受賞した[14][15]。「HPCチャレンジ賞クラス2」の受賞は初となる[14][15]

12月6日、理化学研究所は「京」を使って、大規模なシミュレーションやビッグデータでのデータ相関関係の解析などに必要な行列の固有値を高速で計算することに成功したと発表[94][95][96][97]。理研が開発したソフトウエア「アイゲンエクサ」を使うことで、世界最大規模の100万×100万の行列の固有値計算で、従来は1週間程度かかっていた処理時間を1時間に短縮した[94][95][96][97]


2014年

2月、東京大学の久田俊明特任教授と杉浦清了特任教授の共同研究チームは、「京」を用いて、ミオシンアクチンの挙動を分子レベルで再現し、66万個の細胞にまとめて心臓全体を再構成することにより心臓の拍動を高精度に再現するシミュレーション技術を世界で初めて開発したと発表[98]CTなどのデータを基に患者の心臓をシミュレーションし、計画では国内外の病院から患者のデータを東大に送ると、翌日には仮想的な心臓が完成し、これを基に患者に適した治療法を医師が選択できるようにする[98]

3月6日岡山大学が「京」を用いて10万分子以上の大規模シミュレーションを実施することにより、メタンハイドレートが分解し、メタンが分離するメカニズムを解明することに成功したと発表[99]

4月11日東京大学大学院理学系研究科の横山央明准教授、日本学術振興会海外特別研究員堀田英之らのチームが「京」を用いて、太陽内部の熱の対流構造を世界で最も細かく再現することに成功したと米天文学誌アストロフィジカル・ジャーナル電子版に発表[100]2008年に米国チームが発表したものより6倍細かく、「メカニズムを解明し、太陽活動の変動を予測する第一歩になる」としている[100]

5月1日山梨大学東京大学地震研究所2014年度から「京」を利用し、東海地震発生時の甲府盆地内の建物の詳細な被害想定を行う研究を開始すると発表[101][102][103]。地質や地下水の分布などの地下の3次元地盤構造情報を基に、建物一棟一棟の構造を踏まえた詳細なシミュレーションを実施し、盆地内にある20万戸の建物1軒ずつの倒壊予測などを算出する[101][102][103]。シミュレーションには20億?30億のケースを分析する必要があるため「京」を用いる[101][102][103]

6月、スパコンのランキングGraph500にて、1位を獲得[104]。理化学研究所、東京工業大学九州大学ユニバーシティ・カレッジ・ダブリン科学技術振興機構の合同チームによるアルゴリズム最適化によって、前年と比較して3倍以上に高速化した[105][106]
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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