京_(スーパーコンピュータ)
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2005年10月、文部科学省のイニシアティブにより、開発主体の理化学研究所を中心にプロジェクトが開始した[32][33]


2006年

文部科学省による事前評価での

ターゲットの明確化

ベクトル部分の再検討

ソフトウェア開発

開発体制の構築

日本全体の計算資源の役割分担を含む中長期的な計画等の必要性についての指摘を受け、フォローアップを実施した[34]


9月、世界最高性能を目指した次世代スーパーコンピュータ・システムの概念設計が開始された[35]。概念設計段階では、それぞれの専門分野から技術を持ち寄り、要素技術の開発を行った。

ソフトウエアOSミドルウェア、アプリケーションソフトウエア)等の設計・研究開発

ハードウエア(計算機システム及び超高速インターコネクション)の設計・研究開発

先端計算科学技術センター(仮称)」の最適立地・運用に関する調査研究



2007年

3月28日神戸市中央区のポートアイランド内に立地されることが決定された[36]

4月9日、理化学研究所が21本のターゲットアプリケーションを選定した[37]

9月、ハードウェアの概念設計が完了した。日本のコンピュータ会社3社でベクトルとスカラ汎用複合システムを開発することが決定し、日本電気日立製作所がベクトル型を、富士通がスカラ型の詳細設計をそれぞれ担当することになった[38]


2009年

3月、富士通が次期スパコン向けプロセッサSPARC64 VIIIfxの論理仕様書を公開した[39]

5月13日、富士通が世界最速128GFLOPSの性能を持つプロセッサの開発に成功したと発表した[40]。同日、日本電気が、製造段階における同社の開発費負担が100億円を超える見込みであり、過大であるとして、当プロジェクトからの事実上の撤退を表明した[41]。このため、日本電気との契約により本プロジェクトに参加していた日立製作所も同時に撤退[42]。これを受けて理化学研究所では、富士通との共同開発により、スカラ型単独で当初計画どおり2012年に世界最速のシステムを完成させることを決定した[43][44][45][46]。また翌2010年7月14日、NECに対して損害賠償を求める民事調停を東京地方裁判所に申し立てた[47]

7月22日、文部科学省が次世代スーパーコンピュータの戦略分野を決定した[48]

11月13日行政刷新会議の「事業仕分け」で、当プロジェクトは「予算計上見送りに近い縮減」(事実上の凍結)と判定された[49][50][51]

これに対して計算基礎科学コンソーシアムなどの科学技術関連団体が相次いで緊急声明を発表し[52]11月25日には石井紫郎江崎玲於奈利根川進森重文野依良治小林誠が緊急会見において懸念を表明した[53]

また同日、理化学研究所の野依良治理事長は「先進各国が国家の威信をかけてスーパーコンピュータの開発にしのぎを削っている。一旦凍結すれば他国に追い抜かれる」とし、仕分けの流れを批判した[54]

これに対して川端文部科学大臣11月17日、鳩山内閣の方針は科学技術を重視するものとして予算確保を目指す方針を明らかにし[55]、また11月22日には菅直人副総理兼国家戦略担当大臣も、次世代スーパーコンピューターの開発事業費について「当然、見直すことになる」と述べ、日本国政府は廃止などの判定が相次いだ科学関連予算について、予算復活を認める方針を固めた[56]
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