交響曲第9番_(ベートーヴェン)
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^ 有名なのが第1楽章300小節のティンパニとトランペット。自筆スコアでは16分音符だが筆写時の誤りで以降の版が全て8分音符になっている。第3楽章の旋律、第4楽章330小節のティンパニに付けられたデクレッシェンドの処理なども聴いて判りやすい。
^ その研究を参考に音楽学者・指揮者の金子建志も演奏史を含めて自らの著作で言及している。この研究は実際に原典資料を演奏に用いるなどの実践に裏付けられたものである。
^ この版の出版直後「ベーレンライター版使用」と明記した演奏・録音が流行したが、デル・マー版は演奏者が違和感を拭えない箇所が随所にあると見なされ、実際には「新版の改訂を一部だけ採用し、大部分は旧来の楽譜のまま」という扱いだった。昨今では「ベーレンライター版使用」と銘打つ演奏会は鳴りを潜めている。デル・マー版の知名度を大いに上げたのはクラウディオ・アバド指揮のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団盤(1996年)やデヴィッド・ジンマン指揮のチューリッヒ・トーンハレ管弦楽団盤(1998年。いずれも旧全集版と新版の差異をまとめた訂正表を参照して新版刊行以前に演奏に用いた「試運転」の例)だったが、これらはほとんど原典資料による改訂箇所ではなく指揮者独自の改変が「ベートーヴェンの楽譜に記されている」という誤った期待とともに広まっている。
^ 例えば先述の第4楽章330小節について、デル・マーは自筆スコアにはデクレッシェンド無し、残存する初演用弦楽器パート譜には全て、初演用のスコアではティンパニだけ、とまちまちであること、また諸説ある初演の合唱団人数を少なく見積もった上「ティンパニに合唱がかき消されないよう、その場で指示された処置ではないか」と考えてこの指示を削除したが、ハウシルトは最後発の筆写スコア(ベートーヴェン自身が校閲したプロイセン王への献呈譜。クルト・マズアらが参照している)に従い、合唱以外の全楽器にデクレッシェンドをつけている。この箇所を研究動機の一つとした金子建志は、生前の朝比奈隆にインタビューした際「噪音の多い」ティンパニはあまり大きく叩かせたくないという発言を得ており、またリストワーグナーによるピアノ編曲版も考慮した上で、ティンパニが低音域で「ラ」=和音の第3音を叩くことが聴感上アンバランスである、と旧全集版のティンパニのみのデクレッシェンドを評価し直している[55]
^ ヘンレ社は室内楽・管弦楽曲のパート譜は基本的に供給せず、新ベートーヴェン全集の管弦楽曲はヘンレ社が新全集版を刊行した数年後、校訂報告が付属しない新全集版スコアをパート譜セットと共にブライトコプフ社が販売するのが通例であったが、告知から1年遅れ、ブライトコプフ社の演奏譜はヘンレ社の校訂報告付きスコアとほとんど同時期に刊行された。ブライトコプフ社は「第九」の新版を2種類販売することになる。

出典^ 師走の風物詩「1万人の第九」もコロナ禍で様変わり『日刊スポーツ』2020年12月6日(2020年12月8日閲覧)
^ 諸井, p. 5.
^ Cook 1993, Product description (blurb). "Beethoven's Ninth Symphony is acknowledged as one of the supreme masterpieces of the Western tradition. More than any other musical work it has become an international symbol of unity and affirmation."
^ Service, Tom (2014年9月9日). “Symphony guide: Beethoven's Ninth ('Choral')”. The Guardian. https://www.theguardian.com/music/tomserviceblog/2014/sep/09/symphony-guide-beethoven-ninth-choral-tom-service. "the central artwork of Western music, the symphony to end all symphonies" 
^ ローデシアの概要
^ “「第九」手書き楽譜を公開 NY、楽聖のコメントも”. 共同通信47NEWS). (2003年5月10日). ⇒オリジナルの2014年12月28日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20141228094438/http://www.47news.jp/CN/200305/CN2003051001000055.html 2017年4月22日閲覧。  ※ 現在はインターネットアーカイブ内に残存
^ a b 金・玉木 2007, p. 204.
^ “Beethoven Symphony No.9”. rovimusic.rovicorp.com. 2019年11月21日閲覧。
^ 【ニュースの門】淵上えり子:第九 初めは「失敗作」!?『読売新聞』朝刊2020年11月19日(解説面)
^ 大町陽一郎「指揮者としてのリヒャルト・シュトラウス」日本リヒャルト・シュトラウス協会編『リヒャルト・シュトラウスの「実像」』(音楽之友社、2000年)115頁
^ PRESTO CLASSICAL - クリスティアン・ティーレマン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
^ “Symphony No.9”. images-na.ssl-images-amazon.com. 2019年11月15日閲覧。
^ “BEETHOVEN Symphony No 9 (Zander)”. www.gramophone.co.uk. 2019年11月15日閲覧。
^ “Beethoven: Symphony No. 9 "Choral"”. www.allmusic.com. 2019年11月15日閲覧。
^ クリスチャン・ヤルヴィ指揮ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団 King International KKC-5119 (59分44秒)
^ a b 金・玉木 2007, p. 206.
^ 諸井, p. 10.
^ 金・玉木 2007, p. 208.
^ 大崎 2019, pp. 459.
^ 大崎 2019, pp. 492?493.
^ 大崎 2019, pp. 497.
^ 大崎 2019, pp. 503.
^ 大崎 2019, pp. 513.

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