バスクラリネットが使用される部分
(第1楽章154小節アウフタクト-160小節)[11]
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青色で記した最後の4つの音は、しばしばファゴットに代えてバスクラリネットで演奏される。
しかしチャイコフスキーはオーケストレーションの手腕を高く評価された作曲家であり、前作の『くるみ割り人形』ではバスクラリネットを使用している[10]ことから、交響曲第6番のこの場面であえてバスクラリネットでなくファゴットを指定したのには、その極端な音量指定を含め、音楽的な理由があるとも考えられる[10]。この160小節目が提示部の終わりに相当することから、序奏の冒頭と提示部の終わりを同じファゴットに演奏させて音色的な統一感を持たせることを意図した楽器指定なのではないかとの見解[9]や、この曲においてクラリネットとファゴットはそれぞれ孤独と絶望を象徴しており、孤独が絶望に転じるという意味を持たせた旋律の受け継ぎなのではないかとの解釈[10]などが存在する。
なおチャイコフスキーは1886年発表のマンフレッド交響曲ではバスクラリネットを起用しているが、番号が付与された交響曲6作品では、バスクラリネットだけでなく、イングリッシュホルンやコントラファゴットも一貫して用いていない[12]。チャイコフスキー自身は作曲中の2月14日、甥のウラディミール・ダヴィドフへ宛てた手紙(ただし手紙にはユリウス暦8月3日という間違った日付が書かれている)において、「私はこの作品に満足しているが、まだ楽器の扱いについて不満な点が残っており思い通りにならない」と書いている[13]。
ファゴットの4つの音のバスクラリネットへの置き換えを最初に行ったのは指揮者のハンス・リヒターだとされる[9][14]。バスクラリネット以外の楽器に置き換える場合もあり、例えば指揮者の上岡敏之はコントラバスに演奏させている[15]。 4つの楽章からなるが、その配列は原則とは異なっていて「急 - 舞 - 舞 - 緩」という独創的な構成による。 第1楽章の序奏における上行する3音(E - Fis - G)が、作品全体に循環動機として使われている。これは、そのままの形で登場するだけでなく、第1楽章の第2主題や、終楽章の第1主題・第2主題において逆行形で登場し、旋律主題を導き出すのに使われている。 演奏時間は約46分。(名曲解説全集:音楽之友社による) 音楽・音声外部リンク
曲の構成
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ポーランド国立放送響
CYSO's-SO - Allen Tinkham指揮。Chicago Youth Symphony Orchestras (CYSO)公式YouTube。
Adagio - Allegro non troppo - Andante - Moderato mosso - Andante - Moderato assai - Allegro vivo - Andante come prima - Andante mosso 序奏付きソナタ形式、ロ短調