交響曲第6番_(チャイコフスキー)
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第1楽章.mw-parser-output .listen .side-box-text{line-height:1.1em}.mw-parser-output .listen-plain{border:none;background:transparent}.mw-parser-output .listen-embedded{width:100%;margin:0;border-width:1px 0 0 0;background:transparent}.mw-parser-output .listen-header{padding:2px}.mw-parser-output .listen-embedded .listen-header{padding:2px 0}.mw-parser-output .listen-file-header{padding:4px 0}.mw-parser-output .listen .description{padding-top:2px}.mw-parser-output .listen .mw-tmh-player{max-width:100%}@media(max-width:719px){.mw-parser-output .listen{clear:both}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .listen:not(.listen-noimage){width:320px}.mw-parser-output .listen-left{overflow:visible;float:left}.mw-parser-output .listen-center{float:none;margin-left:auto;margin-right:auto}}第1楽章Musopenよりこの音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。

音楽・音声外部リンク
第1楽章を試聴する
ポーランド国立放送響 - アントニ・ヴィト指揮。ナクソス・ジャパン公式YouTube。
CYSO's-SO - Allen Tinkham指揮。Chicago Youth Symphony Orchestras (CYSO)公式YouTube。

Adagio - Allegro non troppo - Andante - Moderato mosso - Andante - Moderato assai - Allegro vivo - Andante come prima - Andante mosso 序奏付きソナタ形式ロ短調

本人が語ったようなレクイエム的な暗さで序奏部が始まる。序奏部は主部の第1主題に基づいたものである。やがて第1主題が弦(ヴィオラチェロの合奏だが、両パートの奏者の半分のみでどこか弱弱しい)によって現れる。この部分は彼のリズムに関する天才性がうかがえる。木管と弦の間で第1主題が行き来しながら発展した後、休止を挟んで第2主題部へ入る。提示部の第2主題部はそれだけで3部形式の構造を取っており、その第1句は五音音階による民族的なものであるが、甘美で切ない印象を与える。3連符を巧みに使ったやはり淋しい主題の第2句をはさみ、再び第1句が戻り、pppppp という極端な弱音指定で、静かに提示部が終わる。

打って変わってffの全合奏でいきなり始まる展開部はアレグロ・ヴィーヴォで強烈で劇的な展開を示す。第1主題を中心に扱い、その上に第2主題第1句の音階を重ねていきクライマックスを形成していく。一端静まると、弦に第1主題の断片が現れ再現部を導入し、第1主題がトゥッティで厳しく再現される。再現部に入っても展開部の劇的な楽想は維持されたままで、木管と弦が第1主題の変奏を競り合いながら、そのままクライマックスの頂点に達する。ここで苦悩を強めた絶望的な経過部が押しとどめる様に寄せてきて、第1主題に基づいた全曲のクライマックスとも言うべき部分となり、ティンパニ・ロールが轟く中、トロンボーンにより強烈な嘆きが示される。やがてロ長調で第2主題が現れるが再現は第1句のみで、そのまま儚いコーダが現れるがもはや気分を壊さず、全てを諦観したような雰囲気の中で曲は結ばれる。

演奏時間は16分から17分(ムラヴィンスキーマゼールネーメ・ヤルヴィ等)のものから25分以上(チェリビダッケ)のものまであるが、ほとんどの演奏が18分から20分である。
第2楽章

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ポーランド国立放送響 - アントニ・ヴィト指揮。ナクソス・ジャパン公式YouTube。
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Allegro con grazia 複合三部形式ニ長調

4分の5拍子という混合拍子によるワルツスラブの音楽によく見られる拍子で、優雅でありながらも不安定な暗さと慰めのようなメロディーが交差する。中間部はロ短調に転調し、一層暗さに支配され、終楽章のフィナーレと同様の主題が現れる。

演奏時間は8分から9分程度。
第3楽章

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Allegro molto vivace スケルツォ行進曲(A-B-A-B)、ト長調

8分の12拍子のスケルツォ的な楽想の中から4分の4拍子の行進曲が次第に力強く現れ、最後は力強く高揚して終わる。弟のモデストは、彼の音楽の発展史を描いていると語っている。

演奏時間は8分から10分。
第4楽章

第4楽章冒頭の弦楽パート総譜

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Finale. Adagio lamentoso - Andante - Andante non tanto

後述するように、自筆譜におけるチャイコフスキーの速度指定は Andante lamentoso
ソナタ形式的な構成を持つ複合三部形式、ロ短調

4分の3拍子。冒頭の主題は第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが主旋律を1音ごとに交互に弾くという独創的なオーケストレーションが行われており、第2ヴァイオリンが右側に配置される両翼配置の場合、旋律が交互にステレオ効果で聴こえてくる音響上の試みである。なお、再現部では第1ヴァイオリンにのみ任され、提示部のためらいがちな性格を排除しているのも興味深い。音楽は次第に高潮し、情熱的なクライマックスを形作り、その後ピアニッシモでタムタムがなり、再現部の後は次第に諦観的となり、やがて曲は消えるように終わる。

演奏時間は9分から11分。晩年のレナード・バーンスタインニューヨーク・フィルハーモニックを指揮した盤のように、17分以上かけている非常に遅い演奏もある。
第4楽章について
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