六経の並べ方は今文と古文で異なる。
今文では詩・書・礼・楽・易・春秋であり、孔子が学んだ順序に基づくと思われる。
古文では易・書・詩・礼・楽・春秋であり、時代順に並べられている。『易』は宇宙生成にまつわる陰陽未分化な太極から扱い、その基本となる八卦の製作者は伏羲とされる。『書』は堯・舜から夏・殷・周三代の歴史書、『詩』と『礼』『楽』は周代に作られ、『春秋』は春秋時代の魯で作られた。 中世の日本においては、『楽経』に代わって『孝経』を加えて「六経」と称した事例が見受けられる。薩南学派の祖とされる室町時代の桂庵玄樹が著した『家法倭点』の中に「六経者五経加孝経也」と記され、六経とは五経に『孝経』を加えたものであるとしている。ほぼ同時代に上杉憲実が足利荘に対して出した規則では(憲実が再興した)足利学校で教えて良い学問として「四書」と並んで「六経」が挙げられており、これも『孝経』を含めたものと考えられている[1]。
備考
脚注^ 菅原正子「足利学校の学問と教育」『日本中世の学問と教養』同成社、2014年 ISBN 978-4-88621-673-1)
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