二日酔い
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酢酸による症状
頭痛[12]、めまい、吐き気、虚脱などを引き起こす[13]
脱水症状
二日酔いの最中にはひどく喉が渇くが、これはアルコールの利尿作用により体内の水分が排出され、脱水症状となっているためである。口が渇き、尿が出ず、衰弱感、不眠などが起きる。また、吐いた後に水だけ摂取して塩分が不足していると、頭痛、倦怠感が出る低張性脱水症となる[14]
アルコール性低血糖
ブドウ糖が肝臓から血中へ放出されにくくなるため、倦怠感、手のふるえなどが出る。さらに血糖値を抑える糖尿病などの薬の効果が、飲酒により長時間続き低血糖を誘発する場合がある。まれに後遺症が出ることもある低血糖性昏睡は酔って寝ているだけに見えるため、発見が遅れる場合がある[15][16]
栄養失調
利尿作用により、ビタミンや電解質が欠乏する[17]
急性メタノール中毒
命に関わらないレベルでは、視覚障害、吐き気、腹痛、筋肉痛、めまい、衰弱、昏睡、発作を含む意識障害が発生する[10]。メタノール代謝で生成される ホルムアルデヒドギ酸 なども二日酔いに影響を与える[18]
その他
が空の状態で大量の酒を飲むと顕著であるが、アルコールが胃粘膜を刺激し、胃酸分泌が過多になり、胃炎を起こしている状態であることも多い。アルコールがアセトアルデヒドに分解されず、まだアルコールのまま体内に残っている場合は、酩酊感、ふらつき、ろれつがまわらないといった一般的な酒酔い症状が残っていることがある。その場合、不快感はむしろ少ないが、早かれ遅かれやってくることは避けられない。また、肉体的だけではなく、精神的にもひどい自己嫌悪に陥る場合が多い。英国の作家、キングズリー・エイミスはこれを肉体的二日酔いに対して「形而上的二日酔い」(訳:吉行淳之介)と呼んだ[19]

二日酔いの症状は飲酒翌日の昼ごろまで続くことが一般的で、ほとんどの場合、飲酒翌日中に症状は治まる[20]
対処「en:Hangover remedies」も参照

酒の大量摂取を避け、おつまみを食べること。就寝前に水分、糖分の補給を行っておくことで、ある程度の予防策となる[21][22]

肉体的には脱水症状を起こしているため、水分を大量に補給することがまず第一である。さらに肝臓でのアルコール分解には糖分が必要であり、糖分を摂ることも有効となる。水分補給時、ただの・お湯よりは、スポーツドリンクの方が水分糖分を同時に摂取できるので望ましい。ただし、おコーヒーカフェインの利尿作用があるため避けた方がよく、胃炎を起こしている場合、胃への刺激となるため、冷たい飲み物は好ましくない。

飲酒によって睡眠の質が低下し、睡眠不足で体調が崩れているため、睡眠をとるのも効果的な対処法である。
民間療法の例

現代医学が発達する以前から、二日酔いに対処する民間療法は各地に伝わっている。

ラムネ (錠菓)[23] - ブドウ糖による血糖値補充

スポーツドリンクオレンジジュースなどのジュース・果物 - 血糖値とビタミン補充[1]

シジミ味噌汁

クラムチャウダー

蜂蜜と生姜を溶かした湯

牛乳ヨーグルト

ケチャップをつけたウズラの卵

大根おろしハツカダイコン

ミルクシスル

ウコン

梅干

日本の江戸時代の文献には「懐中汁粉」(を最中の中に入れたもので、湯に溶かして即席汁粉にする)などを食べておくと良いといった記述がある。

薬や効果が確認された食品

解毒、頭痛などを和らげる薬がメインとなる。胃炎を起こしている場合は、適切な胃腸薬の摂取が有効である[22]
食品


アスパラガス[24]

ルリジサ(ボリジ)[25]

乾燥酵母[25]

- 漢方薬では酒毒に効くとされていた。吸収抑制、アルコールと分解物の速やかな血中濃度低下が確認された[26]。柿に含まれるタンニンによる効果と考える研究者もいる[27]




L-システイン - 二日酔い改善・胃液中のアセトアルデヒド濃度を抑制することで胃癌発生率の低下[28][29]

アセチルシステイン(N-アセチル-L-システイン)


γ-リノレン酸[25]

トルフェナム酸[30][25]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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