二人の貴公子
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この上演はニュー・ケンブリッジ版の『二人の貴公子』でも言及されている[11]。本作は2015年6月9日にロンドン、ケニントンのホワイト・ベア・シアターでも上演された[12]
日本語版

2003年に山手ゲーテ座にて佐藤里穂の翻訳・演出により、『二人のいとこの貴公子』として日本語版が初演された[13]。2004年にはシアターΧにてキャストを変更し、修正版で再演された[13]。ただし、英語版は既に1988年に麗澤大学で上演されており、また岩波シネサロンで1992年に英語のリーディング上演が行われている[14]

2016年に明治大学シェイクスピアプロジェクトが、『夏の夜の夢』と本作を二部構成にして『Midsummer Nightmare』として上演した[15]
翻案・影響を受けた作品

1664年のThe Rivalsをはじめとして、いくつか翻案が製作されている。1795年にはフランシス・ゴドルフィン・ウォルドロンがLove and Madness: or, The Two Noble Kinsmenというタイトルの翻案をロンドンのヘイマーケットにあるシアター・ロイヤルで上演した[16]

1956年にはBBCラジオでラジオドラマとして本作が放送された[17]

『二人の貴公子』はこれまで一度も映像化されたことのない唯一のシェイクスピア劇である[18]

日本語の舞台としては、2009年3月12日から29日まで、宝塚バウホールにて宝塚歌劇団月組公演としてミュージカル版の『二人の貴公子』が上演された[19]。脚本は河合祥一郎による日本語訳をもとに小柳奈穂子が作成し、演出も小柳が担当している。主演は龍真咲明日海りおがつとめた[20]。このほか、同2009年に『二人の貴公子』をもとに大きく改変を加えた翻案『赤い城黒い砂』が上演されており、本作では脚本を蓬莱竜太、演出を栗山民也、主演を片岡愛之助中村獅童黒木メイサがつとめている。4月3日から5日までは京都の南座で、4月11日から26日までは東京都日生劇場で上演された[21]。さらに2018年7月27日から10月15日まで、この作品を原作とする翻案ミュージカル『ナイツ・テイル?騎士物語?』がジョン・ケアード演出、堂本光一井上芳雄主演で帝国劇場及び梅田芸術劇場で上演される[22]

ザ・シンプソンズ』15シーズンの「酔いどれ夫婦(Co-Dependent's Day)」の中で、モー・シズラックが迂闊にも1886年産のシャトー・ラトゥール(Chateau Latour)のボトルを手放してしまう。モーが涙を拭くために使ったのも金では買えない稀少品、つまり、『二人の貴公子』のオリジナル原稿だった。
脚注^ Erdman and Fogel, Evidence for Authorship, pp. 486-94; see also pp. 433-35, 467-69.
^ Hallet Smith, in The Riverside Shakespeare, p. 1640.
^ Theresa M. Krier, Refiguring Chaucer in the Renaissance, University Press of Florida, 1998, p.190
^ Eugene M. Waith (ed), The Two Noble Kinsmen, Clarendon Press, Oxford, 1989, p.28.
^ Halliday, Shakespeare Companion, pp. 53?4, 306.
^ Halliday, Shakespeare Companion, p. 507.
^ Halliday, Shakespeare Companion, pp. 416, 507.
^ Lois Potter, Introduction, in William Shakespeare and John Fletcher, The Two Noble Kinsmen, Arden Shakespeare 3rd series revised edition, edited by Lois Potter (Bloomsbury Arden, 2015), pp. 88 - 89.
^ Lois Potter, Introduction, in William Shakespeare and John Fletcher, The Two Noble Kinsmen, Arden Shakespeare 3rd series revised edition, edited by Lois Potter (Bloomsbury Arden, 2015), pp. 93 - 98.
^ Meyers, Joe (2007年7月12日). ⇒“Shakespeare's troupe staging of 'kinsmen' is 'A Noble Endeavor'”. The Connecticut Post. ⇒http://www.hudsonshakespeare.org/Articles/2007articles/kinsmenconnecticutpost.html 
^ Turner, Robert Kean (2012). The Two Noble Kinsmen. Cambridge, UK: Cambridge University Press. p. 225. 
^ Howard Loxton (2015年). “ ⇒The Two Noble Kinsmen”. British Theatre Guide. 2016年4月15日閲覧。
^ a b 深堀悦子「The Two Noble Kinsmen の本邦初日本語上演 : その分析と評価について」『活水論文集. 英語学科・英語科編』48 (2005): 1-14, p. 1.
^ 深堀悦子「The Two Noble Kinsmen の本邦初日本語上演 : その分析と評価について」『活水論文集. 英語学科・英語科編』48 (2005): 1-14, p. 2.


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