久世光彦
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ヘビースモーカーで知られ、「缶ピース」を愛煙した。

新人タレントへの厳しい演技指導で知られ、数多くの人気タレントを育てた。葬儀の際に浅田美代子は「親にも叩かれた事がないのに久世さんには何度も叩かれた」と明かしている。

読売ジャイアンツファンだった。

ムー一族』…郷ひろみ樹木希林のデュエットによる番組挿入歌「林檎殺人事件」がヒットした。樹木が本作の打ち上げパーティーのスピーチで、久世と「近松屋のともこ」役の女優のぐちともこが不倫関係にあり、既にのぐちがこの時、妊娠8か月であった事を暴露したことから、一大スキャンダルに発展(発覚当時、久世の妻は「認知などさせない」と強硬な姿勢だったが、後に正式離婚し、のぐちと再婚)[9]。久世と樹木は1996年放送のドラマ「坊ちゃんちゃん」まで絶縁状態となった。ただ久世とのぐちの関係は当時関係者や出演者の間で「公然の秘密」とされており周知の間柄だったが、樹木には周囲の共演者らと険悪な関係になりながらも「久世さんがああした状況の中でなし崩しにショボショボしていくのが耐えられなかった」「2人の気持ちを軽くしてやろうと思った」との真意があった。また、こうした場での暴露を非難する声に対しても「ああいう見せかけの優しさが久世さんをダメにした」と反論している[4]

『寺内貫太郎一家2』…開始間もなく過激な喧嘩シーンを収録していて西城秀樹が骨折、休養。最終回(30回目)は、向田が乳がんの手術のために「原案・向田邦子」「脚本・林紫乃」(久世のペンネームで紫乃というのは久世の長女の名前をもじったもの)となった。この時のことを久世は「雁の別れ」(『触れもせで - 向田邦子との二十年間』講談社文庫)に書いている。

喜劇的要素が強い作風のテレビドラマが多いことで知られるが、この要素を取り入れるため自ら志願して当時所属していたTBSの大人気バラエティ番組『8時だョ!全員集合』のコント演出を数回行っている。これをきっかけとして、同番組のプロデューサーだった居作昌果、出演していたザ・ドリフターズのリーダー・いかりや長介を「師匠」として尊敬するようになった。

時間ですよ・昭和元年』…1974年3月にザ・ドリフターズを脱退した荒井注は、「8時だョ!全員集合」の客員ディレクターを務めたこともある久世の出演要請により、1974年10月放送開始の本作で芸能界へ復帰した。

1981年、ポーカー賭博疑惑で警察から取り調べを受け謹慎。

作詞家としても活躍し、市川睦月(いちかわ・むつき)名義で1993年第35回日本レコード大賞受賞曲である香西かおり無言坂」などを作詞。「市川」は、師匠と尊敬する市川崑に由来する。

2004年2月、TBSラジオ竹中直人ハードボイルド・ソーセージ』に小泉今日子と共に出演。番組内において竹中から自身の監督作品、映画『サヨナラCOLOR』(2004年)への出演オファーを受け「仕方ないから歯を入れるよ」[10]と承諾。同作品にて俳優デビューする。

沢田研二主演、coba音楽、南流石振付による音楽劇の演出にも参加、5作品を担当しているが、その5作目で、川上弘美原作、テレビドラマの舞台化作品『センセイの鞄』(2005年、共演坂井真紀)が最後の演出作品となった。沢田への思い入れは並々ならないものがあり、「沢田研二の存在があるからこそ現在の仕事を続けている」と語るほどだった。TBS時代には、沢田とエレベーターに2人で乗ると、緊張して乗っている時間が長く感じたとも語っている。

2006年に制作されたフジテレビの特別ドラマ『東京タワー ?オカンとボクと、時々、オトン?』(リリー・フランキー原作)はクランクイン直前の3月に久世が死去したため西谷弘が演出を引き継ぎ、出演者の山本圭一が起こした不祥事が7月19日に発覚したことへの対応として塚地武雅の代役による取り直しと再編集が行われたことで2006年7月29日の放送予定を11月18日に延期して放送された。

自身の制作会社カノックス (KANOX)は、久世演出のドラマの他、『料理バンザイ!』を製作していたが、同番組がスポンサーの雪印グループの相次ぐ不祥事から2002年3月限りで打ち切りとなったこともあり売り上げが大幅に減少し、2004年3月に民事再生法の適用を申請した。

飛行機恐怖症で、海外に出かけたのは2、3回しかなかったという[11]
演出作品
テレビドラマ
TBS時代

七人の孫(1965年)演出

真田幸村(1966年)演出・プロデューサー

顎十郎捕物帳(1968年)演出

守ルモ攻メルモ(1969年)演出

時間ですよ(第1期/1970年)演出

時間ですよ(第2期/1971年)演出

おはよう(1972年)演出

時間ですよ(第3期/1973年)演出・プロデューサー

時間ですよ 昭和元年(1974年)演出・プロデューサー

寺内貫太郎一家(1974年)演出・プロデューサー

寺内貫太郎一家2(1975年)演出・プロデューサー

悪魔のようなあいつ(1975年)演出・プロデューサー

さくらの唄(1976年)演出・プロデューサー

ムー(1977年) 演出・プロデューサー

せい子宙太郎?忍宿借夫婦巷談(1977年) 演出・プロデューサー

ムー一族(1978年) 演出・プロデューサー

独立後

源氏物語(1980年/TBS)演出

真夜中のヒーロー(1980年/日本テレビ)演出・企画

虹子の冒険(1980年/ テレビ朝日)演出・プロデューサー

お春捕物日記(1982年/フジテレビ)監督

人間万事塞翁が丙午(1982年/TBS)演出・プロデューサー

刑事ヨロシク(1982年/TBS)演出

あとは寝るだけ(1983年/テレビ朝日)演出

みだらな女神たち(1983年/TBS)演出

AカップCカップ(1983年/テレビ東京)演出

ビートたけしの学問ノススメ(1984年/TBS)演出

眠る盃(1985年/TBS)演出

夜中の薔薇(1985年/TBS)演出

冬の家族(1985年/TBS)演出

ガンコおやじに敬礼!(1985年/TBS)演出

女の人差し指(1986年/TBS)演出

藤子不二雄の夢カメラ(1986年/フジテレビ)演出

花嫁人形は眠らない(1986年/TBS)演出

恋子の毎日(1986年/TBS)演出

時間ですよふたたび(1987年/TBS)演出

麗子の足(1987年/TBS)演出

艶歌・旅の終りに(1988年/フジテレビ)演出

桜子は微笑う ラストエンペラーに仕掛けられた妖しい女の罠(1988年/テレビ朝日)演出

時間ですよスペシャル 天使の誘惑(1988年/TBS)演出

時間ですよたびたび(1988年/TBS)演出

キツイ奴ら(1989年/TBS) 演出

明日はアタシの風が吹く(1989年/日本テレビ)演出

わが母の教えたまいし(1989年/TBS)演出

時間ですよ 平成元年(1989年/TBS)演出

時間ですよ新春スペシャル 梅の湯の結婚式はギャグでいっぱい(1990年/TBS)演出

隣りの神様(1990年/TBS)演出

花迷宮・昭和異人館の女たち(1990年/フジテレビ)演出

時間ですよ殺人事件(1990年/TBS)演出

キツイ奴ら 栄冠は君に輝く(1990年/TBS)演出

花迷宮・上海から来た女(1991年/フジテレビ)演出

松本清張作家活動40年記念・黒い画集 坂道の家(1991年/TBS)演出

世にも奇妙な物語「視線の町」(1991年/フジテレビ)演出

世にも奇妙な物語「海亀のスープ」(1991年/フジテレビ)演出

なんだらまんだら(1991年/フジテレビ)ゼネラルプロデューサー

女正月(1992年/TBS)演出

怪談 KWAIDAN(1992年/フジテレビ)監督

華燭(1992年/TBS)演出

D坂殺人事件 名探偵明智小五郎誕生 名探偵明智が挑む猟奇殺人の謎!!闇に浮かぶ白い肌…(1992年/フジテレビ)演出

華岡青洲の妻(1992年/フジテレビ)演出

みんな夢の中?ある偽ハマクラ伝?(1992年/関西テレビ)演出


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