乃木坂46
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スタイリストの堀越絹衣[注釈 6]らによって制作された歌衣装は「おしゃれなリセエンヌ」というイメージから[7][25]、紫をキーカラーに淡い色調で彩られたクラシカルなフォルム、白い三つ折りソックスとワンストラップのエナメルシューズが定番である[24]。ただし、このようなフレンチ・ポップス路線は1stシングル『ぐるぐるカーテン』から3rdシングル『走れ!Bicycle』まで続いた後、4thシングル『制服のマネキン』を機に路線変更がなされ、新しいイメージが打ち出された[26][27]。一転して強いメッセージ性を伴うダンスナンバーとなった『制服のマネキン』のMVはYouTube上において当時の最多再生回数を記録し[27][28][29][30]、のちに乃木坂46の作品群の中でも「ヒット曲」とみなされるようになる[31]林修によれば、その次作である5thシングルの表題曲「君の名は希望」の歌詞は、主人公の「一人の少年の自我の目覚め」を描写している[32]

その後、6thシングル『ガールズルール』でグループ結成時からセンターを務めてきた生駒里奈が白石麻衣とセンターを交代[33]、生駒のAKB48兼任が発表される[34]。これに対し、白石麻衣や西野七瀬生田絵梨花などのメンバーが異議を唱え[35]、見解の相違は物議を醸し[36]、何をもって公式ライバルなのか、グループの存在意義が問われた[37]。ファンの間では兼任反対の署名運動が巻き起こった[38]。この結果、AKB48を「乗り越えなければならない目標(坂道)」としていた乃木坂46は[39]、AKB48グループのような構造を追求するのではなく、個々のメンバーの個性を活かす方向へと移り変わっていった[40]。4月2日発売の8thシングル「気づいたら片想い」では西野七瀬が初の表題曲センターに抜擢された。2015年には「乃木坂46 新プロジェクト」を掲揚し[41]、乃木坂46に続く坂道シリーズ第2弾として欅坂46(現:櫻坂46)が誕生した[42]。これを機に乃木坂46はAKB48とは異なる独自グループとして始動する[43]

2017年には17thシングル『インフルエンサー』で初のミリオンを達成[44]。同年、爆発的な売上を記録した白石麻衣の2nd写真集『パスポート』を筆頭に、メンバーの写真集6作がオリコン年間写真集ランキングトップ10にランクイン[45]。11月7日・8日には東京ドームでの初ライブとなる「真夏の全国ツアー2017 FINAL!」を開催して2日間で計11万人を動員し、年間のライブ総動員数は約46万人に達した[46]。15本以上のCM出演数を含め[47]、これらの数字は女性グループとして歴代トップクラスで「No.1アイドルグループ」と称された[46]。年末には17thシングル表題曲「インフルエンサー」が第59回日本レコード大賞を受賞し[44]、ともに優秀作品賞にノミネートされていたAKB48の「願いごとの持ち腐れ」との「直接対決」を初めて制した[48][44]。翌2018年も20thシングル表題曲「シンクロニシティ」が第60回日本レコード大賞において大賞を受賞し[49]、女性グループとしては2011年、2012年のAKB48に続く史上2組目の大賞連覇を達成[49]、賞レースの実績でもAKB48に肩を並べた[49]

同2018年、2会場同時ライブや初の海外単独公演を行い[50]、前年同様にオリコン年間写真集トップ10に6作がランクインするなど個々も活躍した一方[50]、生駒里奈や西野七瀬、若月佑美など結成当初からのメンバーを含む8人がグループを卒業[50][51]。3期生・4期生のみでの番組出演や単独ライブ開催など[52][53]、次世代とされるメンバーがフィーチャーされる機会が増加し[52]、メディアでは「変革期」「世代交代」と表現されるようになる[49][51][52]。そのような中、約9年間にわたってグループを牽引した白石麻衣が2020年にグループを卒業[52]。白石の卒業後初のシングルとなる26thシングル『僕は僕を好きになる』では、センターの山下美月に加えその両隣のポジションも3期生が固めた[54]。これらの潮流を世代交代のターニングポイントと位置づけるメディアもある[55]

2023年には最後の1期生だった秋元真夏と2期生の鈴木絢音が卒業し、名実ともに新体制となって迎えた「真夏の全国ツアー2023」では、グループ初の沖縄公演のほか、明治神宮野球場4日間の公演を史上最少人数で臨み、東京公演のみで15万4000人、全16公演では25万人を動員した[56][57][58]
グループ名の由来グループ名の由来となった旧・SME乃木坂ビル[注釈 7]

グループ名に用いられている「乃木坂」は、乃木坂46のプロデュース会社であるソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)が当時所有していた港区赤坂の「SME乃木坂ビル」を由来とし[59][注釈 8]、同ビルは結成メンバーの最終オーディション会場として使用された[59]。ただし、乃木坂46のマネジメント会社である乃木坂46合同会社(乃木坂46LLC[61])の登記上の本店は、SME本社が入居する「SME六番町ビル」(千代田区六番町)に所在する[62][63]。当初、ソニー側は「六番町」というグループ名を提案していたが、総合プロデューサーの秋元康が「乃木坂」を提案、議論の結果「乃木坂」に決定した[26]。乃木坂46の「46」という数字は、公式ライバルであるAKB48より人数が少なくても負けない、という意気込みを込めて秋元康が命名した[59]
円陣での掛け声

「せーの!のー!(拍手4回)ぎゅー!(拍手3回、3回)ぎゅー!せーの!努力!感謝!笑顔!うちらは乃木坂上り坂!46!(フォーティーシックス)」という掛け声が主にライブ前に行われる円陣で使用される[64][65][66][注釈 9]
公式お兄ちゃん

冠番組『乃木坂って、どこ?』の初回から『乃木坂工事中』までMCを務めているバナナマンは乃木坂46の「公式お兄ちゃん」とされており、メンバーやファンから親しまれている[68][69]


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